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岡山 中心 グローカル 地域目線で、世界を思考していきたいですね!地域の紹介、世界の話題を考える。岡山県の善さをアピールしつつ・・そんな感じで・・ね。旅行、グルメ・B級グルメ・・、パワースポット・・、iPhone やAndroidに役立つ情報も・・(ジャニーズ ファンだった! あの日までは)

2017年12月

恋人達の聖地に 映画「8年越しの花嫁」の世界を再現 岡山・遙照山



 全国公開中の映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」で、岡山県浅口市は印象的な場面が収録された遙照山総合公園(同市金光町上竹)にロケ現場の一部を再現した。抜群の眺望で解放感も満点のため、カップルらの注目を浴びている。

 作品は県内に住む夫婦が幾多の困難を乗り越えて結婚するまでの実話がもとになっている。同公園では、最初に結婚の約束が交わされたシーンと、難病で失われた女性の記憶を取り戻すために再訪する重要な2つの場面で、主演俳優の佐藤健さんと土屋太鳳さんによるロケが行われた。

 近年、映画ファンがロケ地を巡る“聖地巡礼”が観光戦略で重視されているため作品の完成、公開を受け、同市は、観光客受け入れのために映画の中の世界を再現に着手。

 作中で2人が座るベンチの複製品(長さ約1・8メートル)と、実際には存在しない、撮影のみで使用された木製の柵(長さ約3メートル、高さ約1メートル)を2基ずつ設置した。

 標高約400メートルで、瀬戸大橋などの海景色、夜は水島コンビナートの夜景も美しい場所で、同市産業振興課の佐藤秀志課長は「現地には週数回点検に訪れるが、平日の寒い日も若いカップルを数組見かける」と反響の大きさに笑顔。

 「新たな縁結びスポットになってほしい」と期待を寄せている。

 設置は同作品の上映期間の2月末まで。問い合わせは同課((電)0865・44・9035)。

岡山 <ひきこもり>若者救え 支援者ら富山で交流会 地域ニーズも、美作のNPOが活動紹介


 社会で孤立する若者への支援を考える「第13回全国若者・ひきこもり協同実践交流会」が富山市の富山大であった。ひきこもりの経験者を含む支援者ら約500人が集まり、体験談を交えて課題を話し合った。

 全国100以上の支援団体で作る「若者支援全国協同連絡会」などが主催し、シンポジウムや分科会で若者が直面する問題と、取り巻く社会のあり方を考えた。

 シンポのテーマは「地方」。都会から離れた地域には支援機関が少なく、ひきこもりなどの当事者や家族は、悩みを共有できる仲間に出会いにくい。岡山や富山などの3団体が活動を紹介し、意見を交わした。

 美作市のNPO法人「山村エンタープライズ」は、ひきこもりからの回復支援と、過疎高齢化が進む山間地の活性化を組み合わせた活動に取り組む。地域おこし協力隊の出身者らが始めたシェアハウスを発展させる形で、昨春、共同生活型の有料支援を始めた。地元の人や専門家の協力で、利用者は農作業や交流に参加する。現在は11人が入居し、これまでに約100人が短期で利用した。

 同NPOの藤井裕也代表(31)は「関わる人の自己実現を図り、地域ニーズも満たしたい。住民や行政と話し合い、連携することが重要」と話した。

 富山県高岡市の「コミュニティハウスひとのま」は、一軒家を借り、訪れた人が自由に過ごせる場として開放。1日300円の利用料を家賃や光熱費に充てる。ひきこもりの人の家族からの相談を受け、スタッフや利用者が自宅を訪ね、社会に出るきっかけを作ることもあるという。ひとのまの宮田隼代表(34)は「『こちらが支援する』という感覚では(ひきこもりなどで)悩む人は来ない。仲良くなりますか、と語りかける感じ」と話した。

 分科会では、住まいや仕事、発達障害、性的少数者など9テーマについて、ひきこもりなどの当事者や支援団体が活動内容を語り合った。

自動車業界を予測「2050年に消えるもの」キーは「CASE」! クルマは残る?。しかし…   (Connected(つながるクルマ)、Autonomous(自動運転車)、Shared(配車サービスなど)、Eelectric(電気自動車))




自動車業界を変える「CASE」をご存じか
自動車産業界ではいま、大きなパラダイムシフトが進んでいる。1908年に米フォード・モーターが自動車の大量生産を始めて近代のモビリティ産業が確立されて以来の地殻変動的な変化が起きているのだ。

これまでは自動車メーカー同士の戦いだったのが、IT企業などからの新規参入も相次ぎ、まさに異次元競争が始まろうとしている。単にコストが安くて使い勝手やデザインも良いクルマを造っていれば競争に勝てる時代は終わった。

特に先進国の消費者の価値観は、クルマを所有することよりも、「利用」することにシフトしている。このため、自動車メーカーは単にハードを提供するだけではなく、「モビリティー(移動手段)サービス」を提供しなければ顧客を逃がしてしまう時代に突入した。

こうした自動車産業の動きは「CASE」というキーワードで端的に象徴される。ドイツのダイムラーが使い始めたと言われており、Connected(つながるクルマ)、Autonomous(自動運転車)、Shared(配車サービスなど)、Eelectric(電気自動車)の頭文字を取ったものだ。

世界の自動車メーカーは、こうしたことを意識してビジネスモデルを再構築しようとしている。トヨタ自動車は新組織のモビリティ―サービス企画部を新設するほか、子会社で法人向けリース事業の「トヨタフリートリース」と、同じく子会社でレンタカー事業の「トヨタレンタリース」を2018年4月1日付で統合し、新会社「トヨタモビリティ―サービス」を設立する。

ドイツのフォルクスワーゲン(VW)も2016年秋に公表した新経営計画「トランスフォーム2025」で、モビリティーのサービス会社を目指す方向性を明確に打ち出した。その上で、注力する4分野として「コネクティビティ」「自動運転」「電動化」「カーシェア」を掲げている。まさに「CASE」だ。

この「CASE」が自動車産業で進化していくと社会にどのような変化をもたらすのか。自動車メーカーの経営者自身が「2050年に消えるものは、ガソリンスタンド、運転免許証、信号機、自宅の駐車場ではないか」と予言する。

このような未来社会の展望を披露するのは、産業革新機構会長の志賀俊之氏だ。氏は日産自動車で最高執行責任者(COO)を歴任、現在も日産取締役を兼任しており、40年近く自動車業界を見てきた経営者だ。

志賀氏の予言を補足すると、こうなる。電気自動車の普及によってガソリンスタンドは不要になる。自家用車を使わない時間はシェアカーとして貸し出す際に、インターネットに常時繋がっているので指示を受けて無人の完全自動運転によって借りたいお客のところに勝手に動いていけば、自宅の駐車場は要らなくなる。

優れた予知機能を持つAIが搭載された完全自動運転車であれば信号の指示に従わなくても事故は起こらない。そして人間が運転しないので、免許証も要らなくなるといった具合だ。

【PHOTO】iStock

「内向き志向」で勝てるわけがない
ホンダは2017年1月、米ラスベガスで毎年、開催されている世界最大の家電見本市で、提携先のソフトバンクの人工知能「感情エンジン」を搭載した世界初のコンセプトカーであるEVコミューター「ホンダNeuv(ニューヴィー)」を公開したが、そのコンセプトが端的に次世代のクルマ社会を物語っている。クルマが、所有者や家族とおしゃべりもしながら、その行動を学習して、人間に寄り添っていくというコンセプトだ。

所有者であるドライバーの表情や声の調子から、体調やストレスを判断して安全運転をサポートしたり、その家族の嗜好を学習して好みの音楽を流したりする。さらに所有者が使用していない時間は、所有者の許可を得て自動運転で移動し、ライドシェアに利用される状況も想定している。

ニッポンの急速な衰え
ホンダは、このコンセプトカーが実用化されたイメージを映像化しているが、それにはこんなシーンが描かれている。

<天気が良いある春の日、笑みをうかべながら少女がNeuvに乗り込んだ。少女の気分を察したNeuvは、彼女の今の気分をあらわすような軽快なクラシック曲、ビバルディーの「春」を選び、その軽快な旋律が車の中で響いている。

時が経った。成長した少女は、Neuvに乗ってボーイフレンドとデート。デートが成功するように、Neuvは2人の気分が盛り上がるような曲を選んでくれた。

少女が大人になった頃には、もう新しいクルマに変わっていた。ところが、その新車は前の車から「感情エンジン」を引き継いでいた。クルマが変わってもNeuvは所有者家族のことを学びつづける>

といった具合だ。

Neuvを発表した見本市でホンダの松本宣之専務はこう語った。

「ホンダはこれまでモノづくりで社会の変革を起こしてきましたが、これからの時代は、モノづくりだけでなく、コトづくりが重要な意味を持ってくると考えます。そのためには従来のハードを中心としたメカニカル・エンジニアリングに加え、AI・ビッグデータなどのソフトウエア技術、さらにはロボティクスなどの新しい技術で、人に寄り添い、つながり、心を動かすモノ・コトをお届けし、新しい価値を作っていきます」

このような時代が来れば、産業構造も確実に変化していくだろう。先述したように消費者の意識は、クルマを所有することよりも、「利用」することへ確実にシフトしていくので、それに合わせた対応が求められる。

この結果、大衆車向けの自動車メーカーは、単に安くて性能・デザインが良いクルマを造っていれば済む時代ではなくなるのは確実なので、付加価値は、造ることからサービスに移る。

では、こうした時代に企業に求められることは何か。その一つが「ルールメイキング」への参画だろう。

自動車産業の変化に対応するため、今後、関連する法律や規制などもそれに合わせる動きは加速する。交通法規を定める道路交通法、保安基準に関する道路運送車両法、事故対応の損害保険制度、新しい技術を受け入れる型式認証制度などを時代に合わせて変えていくことが重要になる。これまであまり手が付けられていない、ハッキングなどのクルマのサイバーセキュリティ対策も大切になるだろう。

特にクルマは「国際商品」である以上、グローバルなルール作りの場に加わっていかなければならないが、日本はそれが下手だ。役所も企業も内向き志向になってしまった結果、国際的な場での情報収集力と発信力が急速に衰えている。

変革のうねりはそこまで来ている
その最たる例が、世界でエコカーの定義から、日本が得意とするハイブリッド車(HV)が外されていることだ。

中国政府は2017年9月、年間に3万台以上生産する自動車メーカーに対し19年以降は一定のエコカーの生産・販売を義務付ける新規制を発表したが、エコカーの中にHVは含まれない。米カリフォルニア州も18年から環境規制を厳しくして一部の他州が追随するが、HVをエコカーから外す。

世界1位の市場規模を持つ中国と同2位の米国でエコカーの中心はEVにシフトしていく。中国はこれまで自国にエンジンや変速機などの主要技術がなかったことから、ドイツや米国、日本から支援を受けて自動車産業を育成してきた。規模は大きくなったものの、「技術大国ではない」との危機感がある。

海外に依存している状態を改めようと、意図的にルールを変更した。EVの本格的な開発は欧米や日本も始まったばかりの段階。一斉スタートであれば、中国にも勝ち目はあると踏んだのであろう。

この動きは見えていたのに、日本の政府も企業も「カウンターシナリオ」を提示することもなく、押し切られた。実はEVは必ずしもエコカーとは言えない。「Well to Wheel」(油田から車輪まで)」といったエネルギーを作るプロセスまで含めてEVとHVで二酸化炭素の排出量を比較すると、今のエネルギー政策を前提にすれば中国では40年まではHVの方が少ないとの試算もある。

石炭火力発電が中心の中国で、EVがその電力を使えばトータルでは二酸化炭素の排出は減らないということだ。

歴史を振り返れば、優れた技術が主流になるとは限らない。ビデオの規格競争で「ベータ」の方が技術的には優れていると言われたが、コンテンツ産業も含めた仲間作りで勝った「VHS」が規格争いを制したのはその典型的な例と言えるだろう。

業界の在り方が大きく変化する局面ではルールを自国・自社に有利に導くような「力学」は必ず働く。日本が強いHVを明確な根拠なしに排除する動きは、スポーツの世界で日本選手が勝ち始めると、競技ルールを変える動きとも似ている。

世界の「ルールメイキング」に参画していくためには、語学の達者な優秀なエンジニアを「渉外部門」に配置していくことも求められる。

たとえば、VWには現在約4万人のエンジニアがいると言われ、3分の1ずつ、契約社員、量産や数年先の技術開発担当、長中期の開発戦略担当に分かれている。最優秀層は長中期の開発戦略担当に配置され、環境規制に関して役所や研究機関との交渉などの仕事にも積極的に取り組んでいる。

優秀なエンジニアの中には、シンクタンクの研究者のような役割を負わされ、環境規制などのルール制定に深く関与して行くために世界中を飛び回っている者も多いという。

自動車産業では自社に有利なルールを造る動きが水面下で加速している中で、技術を理解したエンジニアが規制当局と交渉する方が説得力はあるからだ。優秀なエンジニアほど社会の意思決定の仕組みに関わろうとしているのだ。

自動車産業激変の時代、これまでの働き方も変えていかないと、大きな変革のうねりに呑み込まれてしまうのだ。

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参考

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AI時代でも「消滅せずに稼げる」職種10
弁護士、教師、バーテンダー……

人工知能が人間の能力を上回り、多くの仕事が奪われる可能性が出てきた。一体、われわれ人間にしかできない仕事、役割とは何なのか。AI・ロボット研究の第一人者の2人に聞いた――。
AI・ロボット時代に武器になるのは「創造性と対人能力」
AIやロボットがわれわれ人間の脳の性能を凌駕し、雇用を奪うシンギュラリティの到来が現実味を帯びてきた。この論調が生まれたきっかけの1つは、野村総合研究所がオックスフォード大学のオズボーン准教授との共同研究の末、発表した研究結果にある。同研究所で主任コンサルタントを務める、岸浩稔氏は研究内容について、「日本版では、まず601の職業のAIやロボットによる代替可能性を算出しました。そのうち代替可能性が66%を超えた職業に就いている労働人口の合計が49%という結果でした」と解説する。


注意したいのは、この分析は技術的な代替可能性を算出したものにすぎないという点だ。仮に技術的にAIを使えば人が不要になる職業であっても、実際にそれが導入されるとは限らない。技術面以外にも、「社会の受容性」と「経済合理性」という2つの壁をクリアしなければならないからだ。

社会の受容性について、岸氏は医者を例に挙げて説明する。「レントゲンなどの画像診断は人間よりAIのほうが高精度です。しかし、AIから『あなたはガンで、余命2カ月だ』と宣告され、それを受け入れられるでしょうか。人同士の信頼関係が求められる職業の代替は難しいでしょう」。

また、経済合理性の壁も高い。例えば介護分野では介護ロボットの開発が進められているが、ロボットの費用や維持費が介護職員の賃金を下回るようにならないと、機械化は進まない。皮肉な話だが、低賃金によって支えられている職業ほど将来は安泰だといえる。

では、純粋に技術面で見た場合、将来なくならない職業とは何なのか。岸氏がまず条件に挙げるのは、創造性の高さだ。「創造性といえども、絵を描くロボットがすでにあるように、その技術自体は代替が可能です。AIが苦手とするのは、抽象的な概念を創造すること。その意味では、宗教家や哲学者などは代替可能性が低い職業だといえます」。http://toyokeizai.net/


AIに代替されない職種10は、弁護士、教師、バーテンダー……
今回、未来の職業についてニコラデザイン・アンド・テクノロジー代表取締役の水野操氏にも話をうかがった。水野氏が着目するのは、仕事を創造する職業だ。「ビジネスパーソンは、仕事をつくる人と、その仕事を実行する人の2種類に分かれます。どれだけ優れたAIでも自ら商売を生み出すことはできません」。

また、コミュニケーション能力が求められる職業も代替されにくい。近頃では、音声認識の領域で進化が続き、人間と会話するホームロボットが次々と登場している。しかしそれらでさえも、会話の文脈を読むことは苦手で、人間同等の自然な会話のやりとりは難しい。仮に人並みの会話ができたとしても、それはまだコミュニケーションの入り口にすぎない。「例えば、弁護士の場合、もめごとの和解や交渉をし、当事者間のよい落としどころで依頼人を説得する能力が求められます」(岸氏)。

以上の要因を踏まえて、AI時代でもなくならないと予想される職業を図にまとめた。ただ、これらの職業に就いていれば安泰だと早合点してはいけない。常に機械に任せられない仕事とは何か、自分にしかできない得意分野とは何かを模索し続けることが重要となるだろう。

弁護士、プロヂューサー、医師、宗教家、経営コンサルタント、教師、バーテンダー、音楽アーティスト、カウンセラー、デザイナー

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AI時代に活躍できる人の「3つのタイプ」
自分の強みと弱みを見直してみよう

人々の暮らしに人工知能(AI)が欠かせなくなる“人工知能時代”はもう目前。ちまたには「人工知能が人の仕事を奪う」「AIが人間を脅かす未来が来る」といった漠然とした不安や焦りをあおる情報があふれています。
しかし、人工知能をよく知れば恐れることはないどころか、「人間の仕事を“楽に・楽しく”してくれるテクノロジーだとわかる」というのは、『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』の著者・藤野貴教氏。「人工知能の進化と働き方の変化」を研究テーマとし、組織開発・人材育成コンサルタントとして活動する藤野氏に、「人工知能の苦手な領域」から考える「人工知能時代の幸せな働き方」について解説してもらいます。
AIは過重労働から解放してくれる救世主になりうる

私は人事の内外を経験し、現在は組織開発・人材育成コンサルタントとして活動しています。人の「働き方」を研究する中で、AIが仕事に不可欠となる人工知能時代にもう間もなく到達するだろうということが実感としてわかってきました。望むと望まざるとにかかわらず、「人の仕事がAIに置き換えられていく」ことは確実な流れだといえます。

しかし、「ロボットが人にとって代わる」といったような悲観的なとらえ方はしていません。むしろ、AIの登場によって私たちはより人間らしく「楽しく」働くことが可能になるのではないかと考えているのです。

私たちはこれまで莫大な量の情報を、マルチタスク、時短などの効率化スキルを駆使し、睡眠時間も削ってなんとか処理してきました。しかし、情報量が爆発的に増え続けるうえに人手不足も加わる現代では、人々は、やってもやっても終わらない仕事に追われ心身共に疲れきってしまっています。


ところが近年、AIの進化により、その状況に変化が生まれる可能性が出てきました。日ごろ多くの人が時間を取られている情報処理という“ロボット的な仕事”は、AIの得意分野です。この煩雑な仕事を今後、AIに肩代わりしてもらうことも夢ではないのです。

そうして、私たちは過重労働から解放され、本来の“人間らしい”仕事に注力できる可能性が生まれます。

AIの得意な分野、苦手な分野

では、「人間にしかできない仕事」「AIのほうが得意な仕事」とはなにか。整理して考えてみたいと思います。

次の図は、「テクノロジー×働き方」をテーマとした研修の中で、ホワイトボードに書き出したマトリクス分類です。


横軸の下に置いているのは、仕組み化された中で大量に実施する能力で、「構造的」と呼びます。言い換えると「マニュアル化されている仕事」を意味します。その反対側にあるのは、まだ仕組み化されていない物事に対して、問いを立てて仕組み化させていく能力で、これを「非構造的」と呼びます。

4つに仕切られた区分のうち、AIが得意な領域はどこでしょう? 感覚的にわかると思いますが、間違いなく<左下>の「オペレーター」と名づけた部分がAIの得意な領域です。


コンピュータの苦手な“人間らしい”分野は、この<左下>以外の、「創造的に考えることがより必要」で「身体性や感情が求められる」3つの領域。ここにおいては、まだまだ人間のほうがAIより優位だと考えることができそうです。

心と身体は人間の大きな価値である

では、AIが苦手な3つの領域をそれぞれ考えてみましょう。

まずは<左上>の領域。「まだ仕組み化されていない物事に対して問いを立て、論理的に分析していく仕事」とはどんな仕事でしょうか?

私はこれを「仮説を立てる」仕事と呼んでいます。非構造的なモヤモヤしたイメージを言葉にしていく。その意味で、「コミュニケーター」と定義します。

AIを使うのは人間です。AIがどれだけ高速で大量の分析ができるとしても、「何のために分析するのか」を考えてAIに仕事を指示し、AIが出してきた分析結果に基づいて意思決定をすることは、人間にしかできない仕事です。「目的」を定め、「意思決定」を行うために、私たちにはいつのときも現状に問いを持ち、AIを使って今の仕事を進化させる「仮説を立てる」ことが求められます。

次は<右下>です。こちらは仕組み化された領域です。仕組み化された仕事において、「人間らしい価値」を発揮するためには、人間しか持っていない「感性・身体・直感」を活用することが必要です。人の感情を察し、相手に働きかける「ホスピタリティ」が求められる仕事は、やはりAIより人間が得意です。

「AIは感情を持つことができるのか?」という疑問は大きなテーマですが、現状では難しいと考えられています。そもそも「人の心」というものが、まだまだ私たち人間にはよくわかっておらず、人間が言語化できないものを、コンピュータに学習させることは難しいからです。

また、私たち人間の体には「背後からの視線をなんとなく感じる」といったセンサーがたくさん備わっていますが、これらのセンサーすべてをロボットに搭載することはとても困難で膨大なコストもかかります。体は人間の大きな価値なのです。

しかしこの体を、家と会社の往復ばかりの日々を送る現代の人間は無視してしまいがちです。視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という五感、そして直感といわれる六感は、身体性を意識することによって伸びていきます。

この心と六感すべてをフルに使って人をもてなす「ホスピタリティ」を発揮できる人。こうしたことが得意な人は、「心地よさ」をもたらしてくれます。「人が好き」で「場に安心感」を生み出すこの領域の人々を、場を和ます人という意味で「モデレーター」と名づけました。

人は一足飛びにイノベーターにはなれない


『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします) 
最後は<右上>です。この領域では、感性・直感が豊かで、かつ問いを立てるという両方ができることが必要になります。既成概念にとらわれず、自分の感覚や発想で、いままでにない新しい価値観を生み出す仕事。まさに「イノベーター」であるといえます。

彼らの発想は今までの考え方とかけ離れていることが多く、周囲からは「ぶっ飛んでいる」とか「ありえない」という感想を持たれることも少なくありません。

そのために、現状の組織や社会においてあまり評価されていないということもあるでしょう。しかしだからこそ、変化していくこれからの時代において「価値を発揮する」可能性が高いともいえます。

この3つの中では、イノベーターがAIの得意な領域と正反対にあり、最も代替されにくいといえそうです。そのため、「どうやったらイノベーターになれるのか」を求めてしまいがちですが、研修のような能力開発の現場で働いていて思うのは、「人は一足飛びにイノベーターにはなれない」ということです。

人には得意分野があります。「感性・直感」が得意な人もいれば、「問いを立てる」ことが得意な人もいます。そういう意味ではいきなり右上の領域にいこうとするよりも、今の仕事で「より感性的・身体的・直感的になるにはどうすればいいか」と考えるか、もしくは「問いを立てるにはどうすればいいか」を考えていくことが、実践的かつ現実的といえるでしょう。

このように、今の自分たちの仕事をこの3つの領域にどう進化させていくかを考えることが、「人工知能時代の幸せな働き方」を生み出すヒントになるでしょう。

皆さんがご自分の仕事に照らし合わせ、どのように進化していくことがこれからの時代に必要なのかということを考える、ひとつのきっかけとなれば幸いです。

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岡山 玉野署  警察署で任意取り調べの男性、体調急変し死亡


 岡山県警玉野署は31日、ひき逃げ事件に関連して任意で取り調べていた同県玉野市内の会社員男性(57)が、体調の急変で死亡したと発表した。

 発表によると、30日午前9時50分頃、同市内でミニバイクの女性(51)がトラックと衝突、右肘骨折などの重傷を負ったが、トラックは逃走。その後、関係した可能性のあるトラックが見つかったため、運転していた男性を道交法違反(ひき逃げ)などの容疑で同署に任意同行し、同日午後1時半頃から事情を聞いていた。

 同7時頃、署員が男性の体調不良に気付き、病院での受診を勧めたが、男性は拒否。同8時半頃に容体が悪化したため、救急搬送されたが、約2時間後に死亡が確認された。家族の話では、男性には高血圧の持病があったという。

 神田守副署長は「取り調べは適正であり、問題はなかった」としている。

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