滑稽な掛け合いに観客沸く  岡山県鏡野町
田植え 美人 スケッチ
( 田植え 美人 スケッチ  農業女子 サポーター )

岡山県鏡野町富西谷の布施神社で平安末期から続くとされる「お田植(たうえ)祭」(県重要無形民俗文化財)が5日開かれ、五穀豊穣(ほうじょう)を願ったユーモラスな神事が大勢の観光客らを沸かせた。
 水田に見立てた境内を獅子練りで清めた後、牛に扮(ふん)した子どもが農具でにぎやかに「荒起こし」。「鍬(くわ)代(しろ)」では年配の男性がきせるで一服したり、春の陽気でうとうとしたりと、のどかな農村風景を表現した。
 見せ場は「笑えばその年は不作」との言い伝えを守る殿様とひょうきんな家来・福太郎の掛け合い。福太郎が滑稽な所作で山盛りの飯を食べさせようとするが、殿様は固く口を結んだまま。ようやく口を開けると、福太郎がパクリと食べてしまい、観客の笑いを誘った。
 家族と訪れた高橋優子さん(34)=岡山市中区=は「福太郎のしぐさが面白くて思わず身を乗り出した」と話した。