岡山・龍泉寺湿地でトキソウ見頃
岡山・龍泉寺湿地 トキソウ

環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されているトキソウが、岡山市北区下足守の龍泉寺にある湿地で見頃を迎えた。初夏の訪れを告げるかれんな花が風に揺れ、訪れた人の目を楽しませている。
 トキソウはラン科の多年草。高さ20-25センチの茎の先に直径2センチほどの花弁をつける。トキの羽の色を思わせる薄いピンク色の花が特徴。同寺では、敷地内の湿地3カ所(計約30アール)に群生している。
 2009年から一帯を管理する住民グループ「龍泉寺の自然を守る会」によると、例年よりやや早い今月10日ごろから開花。日当たりの良い場所から順に花を咲かせ、湿地を彩っている。今月末まで観賞できるという。
 同会の田中和明会長(70)=同市=は「近年はごく一部の心ない人に盗掘されるケースがある。希少植物なので自然のまま楽しんでほしい」と話す。
 24日午前9時半-正午には観察会があり、同会メンバーの案内でトキソウや一帯に生息する世界最小級のトンボ・ハッチョウトンボなどを観察する。無料。
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<トキソウ>可憐に開花 和気 /岡山

国の準絶滅危惧種に指定されているラン科の多年草、トキソウが和気町田賀の県自然保護センターの湿原で、淡い紅紫色の可憐な花を咲かせ始めた。開花は例年より数日早く、来月にかけて見ごろを迎える。

 トキソウは初夏に花を咲かせ、花の色や形が鳥のトキにも似る。開発やマニアによる採取などで数を減らし、県の絶滅危惧2類にも指定されている。

 センターでは、遊歩道が設けられた湿地周辺に群生。成虫の体長が1円玉大と国内最小のトンボ、ハッチョウトンボも周辺に縄張りを構え、センターは「運が良ければ、ハッチョウトンボがトキソウで羽を休める、希少種同士のコラボレーションが見られるかも」としている。

 湿原ではこれから、同じラン科のサギソウなども咲き始めるという。
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