倉敷市が美観地区に交流広場整備

くらしき01

倉敷市は24日、美観地区の市有地(同市阿知)を地域活性化イベントなどに活用するため、交流広場として整備することを明らかにした。冬に着工、来年3月の完成を目指す。
 市有地は江戸期の古民家・東大橋家住宅を改修した観光文化施設「倉敷物語館」の北隣にあり、約350平方メートル。市が大橋家から2013年に取得し、既に「阿知まち広場」の通称で休日は催事に合わせて開放している。
 計画では、市有地北側の阿知町東部商店街に面した板塀(長さ約16メートル、高さ約2メートル)を撤去し、常時開放。敷地に芝生や中低木を植え、境界は生け垣とする。有料の駐輪場(約40台)も設ける。
 周囲には生活雑貨の商業施設「林源十郎商店」や飲食の「奈良萬(ならまん)の小路(こうじ)」があり、広場整備によって観光客らが各施設を巡りやすくする。
 市は、市役所で開いた市伝統的建造物群等保存審議会で概要を説明。詳細な計画は今後詰めるため、審議会は板塀の撤去と生け垣の植栽を認めるかの判断を保留した。
 市新市・まちづくり推進課は「計画をさらに練り、商店街と美観地区の結節点として、市中心部の回遊促進につなげたい」としている。