憩いのスポット「フクロウの森」 倉敷市美観地区 岡山

倉敷市美観地区に8月、オープンしたフクロウ専門の屋内動物園「倉敷フクロウの森」(同市中央)。さまざまな種類と触れ合え、「つぶらな瞳に癒やされる」とカップルや女性客らに人気を集めているという。観光都市・倉敷のど真ん中にできた憩いのスポットを訪ねてみた。
 大原美術館近くで、土産物店が入るビルの3階がフクロウの森。階段を上っていくと「ケケケケ」と鳴き声が聞こえてきた。
 約60平方メートルの園内は木の図柄をプリントした壁紙と鉢植えのクヌギで森の雰囲気を演出。11種類12羽を止まり木につないでおり、間近で見て触れ、写真撮影も楽しめる。スタッフの柴田美香子さん(27)から、カメラのフラッシュをたかない▽頭をなでるときは手の甲で▽しつこく触らない?といった注意点を聞き、奥へと進んだ。
 最初に出迎えてくれたのはカラフトフクロウのモンちゃん。ふっくらした毛に黄色のまん丸瞳はユーモラスにも知的にも見える。フクロウは本来夜行性だが、餌付けすると夜に狩りをする必要がないため、園内では日中も目を覚ましている。じっとこちらを見つめるので近寄ると、くるりと背を向けた。ツンデレぶりが何ともいじらしい。
 手に乗せられるフクロウがいると聞いて挑戦してみた。つり目が特徴のメンフクロウ。厚手の手袋を着けた左手を足元に差し伸べると簡単に乗り移ってくれた。ふわふわの毛が気持ちいい。なぜか片足立ちなのは、「リラックスすると体温を保つため片足を毛の中にしまい込むんです」と柴田さんが教えてくれた。
 ほかにも映画「ハリー・ポッター」シリーズに登場するシロフクロウ、全長25センチほどの小柄なオオスズメフクロウ、ハート形の頭と真っ黒な瞳が印象的なチャコモリフクロウ…。愛らしさ、ミステリアスさ、そして「森の哲学者」と呼ばれるもの静かなたたずまいが、フクロウの“癒やし効果”だと実感した。
 年中無休。営業時間は午前9時半-午後5時半。入場料大人600円、子ども300円(3歳以下無料)。問い合わせは倉敷フクロウの森(086  423 0515)。