岡山県内いじめ認知 千人に4.9件


文部科学省が27日公表した2014年度のいじめに関する問題行動調査で、岡山県内の小中高と特別支援学校は千人当たり認知件数が4・9件と前年度(4・6件)よりわずかに増えた。全国平均の13・7件は大きく下回り、都道府県で7番目に少なかった。一方で、インターネットなどを介したいじめは過去最多を更新した。
 県内の認知件数は計1073件で、前年度より50件増。内訳は小学校421件(前年度比50件増)、中学校401件(同54件減)、高校230件(同41件増)、特別支援学校21件(同13件増)。全体の88・5%は解決しているという。
 所管自治体別で千人当たりの件数が最多だったのは、小学校が美作市で10・4件、中学校は備前市で20・4件だった。
 内容は「冷やかしや悪口、脅し文句」が最も多く67・3%。「軽くぶつかられる。遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」24・2%、「仲間外れ、集団無視」17・5%?と続いた。
 スマートフォンの普及などに伴い増加している「パソコンや携帯電話での誹謗(ひぼう)中傷」は12・0%で、前年度比1・3ポイント増。無料通信アプリ・LINE(ライン)を使い、被害者が加わらないグループで悪口を言ったり、悪意をもって加工した顔写真を拡散したりする行為が見られた。
 県教委生徒指導推進室は「教員全員がどの児童生徒にも起こりうるとの意識を持ち、きめ細かい実態把握と防止に努める」としている。
 今回は、岩手県矢巾町で自殺した中2男子がいじめを受けていたとされる問題を受け、文科省が集計をいったん締め切った後に都道府県教委へ再調査を通知。初期段階や短期間のトラブルなども計上したため、県内では当初の930件より143件多くなった。

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いじめ認知 2年ぶり増

 ◇県内1073件

文部科学省が27日に発表した2014年度の「いじめの認知件数」で、県内は前年度より50件多い1073件だった。岩手県矢巾やはば町でいじめを訴えていた中学生が自殺したとみられる問題を受けた再調査の結果、143件増え、2年ぶりの増加となった。

 県内の国公立・私立の小中学・高校など693校の児童・生徒21万9468人を対象に調査を実施した。

 文科省に報告した6月末の段階では、297校の930件だった。再調査により、学校数は42校増の339校となり、件数も1000件を超えた。ただ、児童・生徒1000人あたりでは4・9件(全国平均13・7件)で、全国で7番目に低かった。

 県教委の平田善久・生徒指導推進室長は「ささいな口論や、すぐに解決したけんかなど、これまでトラブルとしていた事案を、いじめと計上したため」と説明する。

 小学校は174校421件、高校は55校230件で、前年度よりそれぞれ17校50件、7校41件増加。一方、中学校は101校401件で、9校54件減少しており、県教委は「昨年4月に県警内に新設された学校警察連絡室の効果が表れたのでは」とみる。

 いじめの内容については、「パソコンや携帯電話などでの誹謗ひぼう中傷」が20件増の129件で、全体の12%を占めた。平田室長は「スマートフォンを所持する児童・生徒が増えたのが要因の一つ。無料通話アプリで仲間はずれにされたり、陰口をたたかれたり、言い争いになったりという事案が多い」と指摘。「家庭内でのルール作りなど対策を強化していきたい」とする。


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けんか と いじめ のちがい メモ
( これが ハラスメントにつながる?)


まとめ メモ

けんか  いじめ
対等   力関係の差
単発   繰り返し
偶発的  意図的
1人   複数

「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」

「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう」


教育社会学者の藤田英典は、(学校での)いじめを次の4つに分類し、多くのいじめに対する言説がその特性の相違点を考慮していない点を批判している。
1.モラルの低下・混乱によるもの。1980年代中ごろに頻発したタイプで、被害者が偶発的に決定されるところに特徴がある。一種のモラル・パニックや集団ヒステリーといえる。
2.社会的偏見・差別による排除的なもの。1のケースと比較するといじめの対象となった理由(特定の社会的属性を持っていたということ)は明瞭であり、差別意識自体を取り除く指導をすることがこの種のいじめの対策となる。
3.閉鎖的な集団内で特定の個人に対して発生するもの。教師など外部から実態が把握しにくいぶん、対策は難しくなる。
4.特定の個人への暴行・恐喝を反復するもの。3のケースと違って、加害者と被害者の属するグループは異なる場合が多い。不良が下級生からカツアゲするといったものが典型的なもので、認知されやすい。

教育評論家の森口朗は、藤田英典の分類を継承して「修正藤田モデル」という四分類を作った。
1.子供たちが共同生活をおくる上で当然発生するであろう軋轢。
2.従来型コミュニケーション系いじめ。仲間はずれにするなど、犯罪の構成要件は満たさないもの。
3.犯罪型コミュニケーション系いじめ。インターネット上での誹謗中傷のように犯罪(名誉毀損罪、侮辱罪等)とみなしうるもの。
4.暴力・恐喝型いじめ。暴行や窃盗などの犯罪(暴行罪、傷害罪、恐喝罪等)に問われるもの。

そしてそれぞれ求められるべき対処法は異なり、1のタイプの軋轢の解消は可能な限り生徒の自主性に任せ(教師は2の段階に移行しないかを直接介入することなく見守る)、3・4のタイプでは警察へ通報するなど司法の介入によって解決し、2のタイプのみ教師・学校側が積極的に解決すべき問題であるという。
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