第1回おかやまマラソン  ネットで高評価 岡山 1万4000人参加「風景も食べ物も堪能」

おかやまマラソン ネットで高評価 岡山

( 天気予報は 雨 しかし、「晴れの国おかやま」 雨が止む! 奇跡?)
おかやま マラソン スタート ss
( 天気予報は 雨 しかし、「晴れの国おかやま」 雨が止む! 奇跡?)
おかやま マラソン 新幹線高架下 ss
( 天気予報は 雨 しかし、「晴れの国おかやま」 雨が止む! 奇跡?)

8日に岡山市で初開催された「おかやまマラソン」が、ランニング専門サイトで早くも好評を博している。運営やコース設定などの採点で、94点(100点満点、9日午後9時現在)をマーク。絶え間なく続いた沿道応援や献身的なボランティアが称賛されている。
 サイトはマラソン雑誌を発行するアールビーズ社(東京)が運営するRUNNET(ランネット)。全国各地の大会に関する評価ページを設けており、大会情報▽会場の配置やアナウンス▽コース内容▽スタッフ・沿道応援の熱意-など24項目を4段階で評価する。
 おかやまマラソンは84人が採点し、全体の7割超の59人が95点以上、うち11人は100点。コメント欄には「沿道の応援が、折れそうになった心を何度も奮い立たせてくれた」「ボランティアが親切で岡山の人の温かみを感じた」など好意的な内容が並ぶ。このほか、初開催にもかかわらず、目立った混雑やトラブルがなかった大会運営も高い評価を受けている。
 大会実行委名誉会長でもある伊原木隆太岡山県知事は「実行委の各団体、ボランティア、13万人を超える沿道の県民が一体となって盛り上げることができたからだろう」と分析。第2回開催を望む声もある中、「さらに良い大会を目指し、スポンサーの意向を踏まえて準備を進めたい」とした。同名誉会長の大森雅夫岡山市長は「今後もマラソンを通じて、市民の健康づくりや地域活性化につなげたい」とのコメントを出した。

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第1回おかやまマラソン1万4000人参加 「風景も食べ物も堪能」
おかやま マラソン 地図

第1回おかやまマラソンが8日、岡山市で開かれ、中四国で最大規模となる約1万4千人が参加した。秋の色が深まる岡山城や後楽園などの名所を巡るコースを、多くの観客の声援を受けて力走。フルマラソン完走者には、伝統工芸品の備前焼で作られたメダルが贈られた。

 実行委員会によると、中国や台湾、インドネシアなど海外8カ国・地域を含む1万5426人のエントリーがあり、1万3952人が出走。1万2412人が完走した。沿道では観客約13万4千人が応援した。途中、「おもてなし給食」として名産のきび団子などが配られ、徳島市から参加した会社員の男性(44)は「風景も食べ物も堪能できた」と満足そうだった。

 大会スペシャルアンバサダーの女子マラソン五輪メダリストで、地元出身の有森裕子さんも8年ぶりにフルマラソンに参加。4時間46分32秒のタイムで完走し「18キロでしんどくて、20キロでやめようと思った。他のランナーや沿道の声援に助けられた」と笑顔で話していた。

 一方、同日午前11時ごろ、21キロ付近を走っていた50代の男性が突然倒れ、心肺停止状態になった。大会のボランティアスタッフが自動体外式除細動器(AED)で救命処置をした。男性は病院に運ばれて意識を取り戻し、快方に向かっているという。

 実行委員会によると、コースの30キロまでは1キロごとに、それ以降は500メートルごとに、NPO法人「NPO救命おかやま」のスタッフがAEDを持って待機する態勢を取っていた。
 


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<おかやまマラソン>1万3952人、秋の街駆け抜け /岡山


「第1回おかやまマラソン」が8日、岡山市内の日本陸連公認コースで開催された。フルマラソン(42・195キロ)には1万3952人が参加。スタート時まで残った雨も上がり、沿道からの盛んな応援を受けながら、ランナーたちは思い思いのスピードで秋深まる街を駆け抜けた。

 午前8時45分に北区のジップアリーナ岡山前を一斉にスタート。桃太郎大通りや市役所筋はランナーで埋め尽くされた。約4300人のボランティアが給水所などでランナーをサポートした。

 フルマラソン参加者のうち1万2412人が完走。制限時間(6時間)内に完走した人には備前焼の特製メダルが贈られた。大会スペシャルアンバサダー(特別大使)で、岡山市出身の五輪メダリスト、有森裕子さんもフルマラソンに参加し、完走を果たした。

 一方、最大で7時間半にわたって交通規制が実施されたが、一部区間で渋滞があっただけで、大きな混乱はなかった。

 ◇自閉症の会社員、父と共に完走 赤磐・鳥羽さん

 重度の知的障害を伴う自閉症と闘う赤磐市の会社員、鳥羽哲平さん(27)が、父の俊郎さん(64)とフルマラソンに参加。哲平さんは4年ぶりの「フル」だったが、3時間8秒の好タイムでフィニッシュした。

 2012年に自転車で通勤途中に車にはねられ、今回、再起を期しての挑戦だった。3時間以内の「サブスリー」は惜しくもかなわなかったが、哲平さんは「完走できて良かった」と走り終えた後は満面の笑みだった。

 一方、フル初挑戦の俊郎さんは制限時間ぎりぎりの5時間58分32秒で完走。「哲平が待っていると信じて力を出した」と喜んだ。

 親子でフルマラソンを走るのは今回が初めて。哲平さんは、米ハワイで開かれるホノルルマラソンを走ることを夢見る。俊郎さんは「また親子で走れたら。この大会で男同士の良い付き合いになれたと思うとうれしい」と話していた。

 ◇大会をサポート「次回は車椅子で」 中区・富家さん

 車椅子でのフルマラソン参加を訴えている中区高島2の無職、富家優さん(22)が、記録証発行のボランティアをして大会をサポートした。

 脳性まひで、中学生で車椅子生活を始め、県内外の約10大会の車椅子部門に出場してきた。車椅子の出場枠がない今大会は、参加者が完走後に持ち帰る記録証の発行を手伝い、「記録証を受け取った時の達成感はすごい。車椅子の人を含む全ての人が一緒に汗を流せる大会になって」と願った。

 ◇大会中救急搬送ランナーは20人 400人態勢で救護

 大会の実行委員会などによると、フルマラソンに参加していた50代の男性ランナーが8日午前11時ごろ、21キロ付近で一時心肺停止状態となったが、救護スタッフが自動体外式除細動器(AED)で救命措置を施した結果、意識を取り戻した。男性は病院に運ばれ、その日のうちに帰宅したという。

 ランナーの体調不良に備え医師や看護師ら約400人のスタッフが救護所などで待機し、AEDは約70台が用意されていた。今大会で救急搬送されたランナーは20人だったという。

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 ◇本紙記者も熱走

 おかやまマラソンには、毎日新聞岡山支局から原田悠自記者(28)と林田奈々記者(22)が出場し、ともに完走した。2人が走った感想などをつづった。

 ◇沿道からの声援力に

 序盤、桃太郎大通りなどの広い通りを走るのは爽快で、自然とペースは上がった。10キロを過ぎると視界が開け、田園風景も美しい。中盤までは景色も楽しめるほど順調だった。

 ところが、25キロ前後から違和感を覚え始めた。太ももがつり、ストレッチをして走り出す苦しい時間帯が続いた。高低差17メートルの最大の難所、岡南大橋がある30キロ地点では首や腰にも痛みがあった。「自分に負けるな」との沿道の声が耳に止まり、必死に腕を振った。

 次第に中心街が見えてくると、気持ちが和らいだ。給水・給食などボランティアの助けや沿道の温かい声援に奮い立たされ、5時間以内の目標を達成できた。マラソンの醍醐味(だいごみ)を実感できた。

 ◇ランナー全員が主役

 学生時代にトライアスロンをしていて体力はある方だが、1週間前から体調を崩し、不安を抱えて走り始めた。「1キロ5分」を目標にしたが、力が入らずリズムに乗れない。前半、何度も足が止まった。そこに沿道からの「頑張れ」の声。気付くと、周りのランナーたちは「走る喜び」にあふれているようだった。「楽しくやろう」。そう決めてからは沿道の応援も耳に入るようになり、ハイタッチで元気をもらう。給水所でお世話になった多くのボランティアにも力をもらった。

 あちこちが痛かったが、最後まで続く応援に押され、ぎりぎり4時間を切って完走できた。ランナー一人一人を主役にしてくれる、すばらしい大会だと思った。

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岡山の秋がかわる おかやまマラソン 1万4千人熱走
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