赤米収穫祝い「駆けりもち」 岡山 総社市

古代米の赤米を栽培して神に供える「赤米の神饌(しんせん)」(岡山県重要無形民俗文化財)が伝わる総社市新本の新庄国司神社で、旧暦11月15日にあたる25日、収穫を祝う霜月祭があり、氏子が餅をかついで走る伝統行事「駆けりもち」が行われた。
 神事に続いて、総社市立新本小の6年佐田野颯太君(12)と、4年石原琥斗也君(10)が、長さ約2メートルのフクラシの木にくくりつけた餅(重さ約2キロ)を担いで100段余りの石段を駆け降り、約200メートル離れた神田跡に木を奉納。取り外した餅を抱えて境内に戻ると、地域住民ら約100人に拍手で迎えられた。
 2人は少し疲れた表情を見せながらも「地元のみんなが応援してくれたので頑張って走った」と話していた。
 駆けりもちは、もともとは次の祭りの当番を決めるための競走だった。当番を地区ごとの輪番制にしている現在も伝統行事として続けている。この日は同じく「赤米の神饌」が伝承されている本庄国司神社(総社市新本)でも霜月祭が行われた。