野口健さん 熊本テント村は有効



総社市などと協力し、熊本地震で被害が集中した熊本県益城町(ましきまち)でテント村を開設した登山家の野口健さんが30日、東京都千代田区の日本記者クラブで会見し「被災者が何より求めているのはプライバシーで、仮設住宅ができるまでのつなぎ役としてテント村は有効だった。今後のモデルケースになってほしい」と重要性を訴えた。
 野口さんは環境観光大使を務めている同市のほか、備前市、国際医療ボランティアAMDA(本部・岡山市)などと連携。地震発生10日後の4月24日、総合運動公園にテント村を開設した。エベレスト登山用と同じく風雨に強く、天井が高いテントを約160張り設営し、車中泊を余儀なくされていた被災者約570人が利用した。梅雨期を前に31日、浸水被害の懸念などから閉鎖する。
 会見で野口さんは「テントは風雨をしのぐとともにリラックスできる空間。子どもも遊べてどんどん笑顔が増えていった」と強調。熱中症対策として日よけのタープ(天幕)を設置したり、定期的に見回ったりした現地での活動を報告した。
 一方で、民間と行政の役割分担や調整方法、迅速な支援に向けた準備などを課題に挙げた。
 総社市の片岡聡一市長とAMDAグループの菅波茂代表も同席。「被災者に選択肢を与えたという点で意義が大きい」と述べた。