梅雨に“秋の香り” サマツ入荷 岡山


 “秋の味覚”が早くも登場? 梅雨時期にごく少量採れるマツタケの「サマツ」が14日、岡山市中央卸売市場(同市南区市場)に入荷された。高梁市宇治町本郷地区産で、岡山県産の入荷は2年ぶり。1本のみとあって早速、仲卸が買い付けた。 入荷したのはカサが閉じた「ツボミ」で、長さ13センチ、80グラム。この日の早朝、仲卸・戸川青果(岡山市南区市場)が3600円で競り落とした。「今の時期にはとても珍しく、価値が高い。福山市の料亭から『もし入荷したら買いたい』との声があったので狙っていた」と戸川博太取締役(34)。 市場関係者らによると、マツタケの出荷シーズンは10月だが、気象条件がそろうと、梅雨時期に採れることがまれにあるという。岡山県森林研究所(勝央町植月中)は「最近の降雨で土中の温度が下がり、水分を十分含んだため、菌糸が生育する環境が整ったのだろう」としている。