岡山<2016参院選>公示 新人3氏熱く

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参院選が22日公示され、岡山選挙区(改選数1)には3新人が立候補し、18日間の選挙戦がスタートした。立候補したのは届け出順に、自民の小野田紀美(33)▽幸福の田部雄治(40)▽民進の黒石健太郎(32)--の3氏。各候補者はいずれも北区内で第一声を上げ、梅雨空の街頭を駆け回った。

 改選を迎える民進現職が今期限りで引退するため、3年前の前回に続いて新人同士の争いになった。選挙戦では、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非や憲法改正、地方創生、格差是正、消費税率の引き上げ延期に伴う社会保障費の財源確保といった諸課題で論議が期待される。公選法改正で選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられ、県内では約3万8000人の新たな有権者が加わり、若い世代の投票動向も注目される。

 投票は7月10日、県内790カ所で行われ、即日開票される。期日前投票は一部を除き今月23日から7月9日まで受け付ける。

 ◆立候補者の第一声(届け出順)

 ◇地方創生・教育に力 小野田紀美氏=自新

 小野田氏は北区の県庁前で出陣式を行った。地元選出の自民の国会議員や県議らが多数駆けつけ、集まった人に小野田氏への支持を呼びかけた。

 シンボルカラーの赤のポロシャツをまとった小野田氏は、瀬戸内市出身であることをアピールし、「岡山から日本を元気にするとの思いで帰ってきた。ふるさとは自らの手で守るという強い思いに、しっかり応えることが政治のやるべきことだ」と強調した。その上で、「地方創生、そして教育に力を入れる。さらに個人消費を伸ばすため、社会保障も確保していく。一つ一つの課題を責任政党として正面から取り組む」と訴えた。

 円陣を組んで気勢を上げた後、瀬戸内市方面へと選挙カーを走らせた。


 ◇憲法9条の改正を 田部雄治氏=諸新

 田部氏は北区のJR岡山駅前で支持者55人(陣営発表)を前に第一声。最初に幸福実現党県本部の山下光治幹事長が「党は7年間一切ぶれずに政策を訴えてきた。政治に精神的支柱を立てたい」と述べた。

 田部氏は「消費減税」「教育改革」「国防強化」の3点を主張。消費税については「減税で景気を回復させ、増えた税収で年金や医療を支える」とし、教育改革では「自虐史観教育で、子どもたちの自信と誇りが損なわれている」と主張。また国防では周辺国との領域を巡る問題に触れ、「『必要最低限の国防』でなく、『十分な国防』を」と憲法9条の改正を強く訴えた。

 演説後は支持者と気勢を上げ、倉敷市などへ向かった。



 ◇日本経済鍛え直す 黒石健太郎氏=民新

 黒石氏の陣営は午前9時過ぎから北区のイオンモール岡山北側の交差点で出発式。民進の関係者のほか、野党共闘で推薦を受ける共産、社民の県組織幹部や地方議員、連合岡山や市民団体関係者らが集まった。

 引退を表明している現職の江田五月氏も応援演説に立ち、「安倍首相の方向性を大きく変えよう。若い人に引き継ぎ、希望のある政治に」と訴えた。

 マイクを握った黒石氏は「歯止めのかからない一強政治にノーと言える受け皿をつくる。格差を広げるアベノミクスから脱却し、人に投資して一人一人がもっと能力を発揮できる社会に変え、日本経済の底力を鍛え直す」と主張。「平和を守り、子や孫に責任ある政治を実現する」と力を込めた。

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小野田紀美(おのだ・きみ) 33 自 新

 [元]東京都北区議▽党選挙区支部長[歴]会社員▽党政経塾生▽拓大=[公]

田部雄治(たなべ・ゆうじ) 40 諸 新

 幸福実現党県副代表[歴]HS政経塾生▽党京都府副代表▽会社員▽京大院

黒石健太郎(くろいし・けんたろう) 32 民 新

 起業家育成会社社長▽党県副代表[歴]リクルート社員▽東大=[共][社]

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 ◇名鑑の見方◇

 氏名▽年齢(投票日の7月10日現在)▽党派▽四角囲みは自民党の派閥▽現職、元職、新人の別▽丸囲み数字は当選回数▽職業・肩書▽[歴]以下は主な経歴と最終学歴▽=以下の囲み文字は推薦・支持政党

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 ◇各候補者の選挙事務所

【小野田紀美候補】

北区大元1の1の29

電話086・243・8000

【田部雄治候補】

北区下中野328の113

電話090・8494・5457

【黒石健太郎候補】

中区円山107

電話086・206・1357

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 ■おことわり

 選挙期間中は、公正を期すため、写真から党名や候補者名などを消す場合があります。

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岡山<2016参院選>公示 政党談話


 岡山選挙区で候補を公認、推薦する主要な政党は公示にあたって談話を発表した。

 ◇天野学・自民党県連幹事長

 選挙権年齢が18歳に引き下げられた初の国政選挙で、人口減少・少子高齢化が進む中、将来を見据えた責任ある政治が求められている。政権を奪還して3年半、一貫して経済を最優先に決める政治を実行し、アベノミクスは確実に結果を生み出している。議席の奪還に向けて総力を結集し、何としても勝ち抜く。

 ◇柚木道義・民進党県連代表

 東京都知事辞職や甘利前大臣の問題など国民は与党のおごりにおきゅうを据えたいと感じている。自衛力強化や日米同盟は必要だが憲法9条改定には慎重意見が多い。アベノミクスで格差が拡大し社会保障充実など政策見直しを求めている。野党が議席を増やし不正を許さない緊張感ある政治を実現したい。

 ◇高橋英士・公明党県本部代表代行

 「安定の自公」か「混乱の民共」かを問う選挙だ。自公連立政権によって雇用や賃金が着実に改善され、国と地方を合わせた税収も4年間で21兆円増えた。実効性のある対案を打ち出せない民共では、かつての「混乱と停滞」を招くのは明らかだ。公明党は自民党と協力し、完勝を目指し戦う。

 ◇石井ひとみ・共産党県委員会委員長

 政権は憲法破壊し戦争法を強行した。戦争法を廃止し憲法秩序を回復することが最大の課題。野党と市民の共同が実現し、選挙区で統一候補の勝利に全力を挙げる。政権の暴走全体に対決する党、共同の力で政治を変える党、そのためのしっかりした政権構想を持つ党として躍進を目指して奮闘する。

 ◇福島捷美・社民党県連代表

 アベ政治の暴走を止める。歴代政権が違憲とした集団的自衛権行使容認を一内閣で変更、安保法制の強行など、「戦争できる国」阻止だ。また、子どもの貧困が6人に1人という格差拡大と雇用・生活破壊のアベノミクスとの決別だ。国の未来を選択する選挙区野党統一候補と比例区社民党を全力で訴える。


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参考

選挙の構図がちがう地区

京都 VSOP 選挙に行こう! <2016参院選>自・民・共が激突へ

京都選挙区<壮絶選挙区に迫る>自民、民進、共産の三つどもえ
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