新川崎病院に最新鋭のダ・ビンチ 岡山

学校法人川崎学園(倉敷市松島)が、移転新築を進めている川崎医科大付属川崎病院(岡山市北区中山下)の新病院(同所)が31日、完工する。手術支援ロボットとして知られる「ダ・ビンチ」の最新鋭機種を県内で初めて導入。医療機器や設備を充実させた地域医療の拠点として、12月に開院する。 ダ・ビンチは内視鏡の手術支援ロボット。3次元画像を確認しながら、複雑で繊細な動きができる鉗子(かんし)付きアームを操作して手術する。腹部に小さな穴を数カ所開けるだけでよく、患者の体への負担が軽い上、安全性も高いのが特長だ。 最新型は従来型に比べ、アームや鉗子の可動域が広がり、より精密な動きが可能になったといい、現病院の泌尿器科で先日、実際の手術に投入された。ダ・ビンチの活用実績が300例超という上原慎也副部長は「ダ・ビンチによる手術は、開腹や腹腔(ふくくう)鏡の手術より確実性、患者の早期回復の面で圧倒的に優れている。患者に優しい医療を提供したい」と話す。 新病院は、現病院の老朽化に伴い、現在地から南東約50メートルの旧深柢小跡地(敷地面積約1万2千平方メートル)に建設。最新の免震構造を取り入れ、鉄筋コンクリート(一部鉄骨)地上15階、地下2階延べ約7万8千平方メートル。病床数は647床。地下に約280台分の駐車場、屋上にはヘリポートを設ける。 開院は12月1日を予定。病院名は「川崎医科大総合医療センター」に変更する。