あさのさんに岡山市が執筆依頼



岡山市は30日、周辺12市町と取り組んでいる広域連携の新しい仕組み「連携中枢都市圏」の構築(2016年度中)に向け、広域観光周遊ルートづくりの一環として、人気作家あさのあつこさん=美作市在住=を起用し、圏域の歴史や文化を題材にした物語の執筆を依頼したと発表した。物語を基に、圏域を巡るモデルコースを設定したり、旅行会社にツアーの商品化を働き掛けたりする方針。 物語のテーマは「備前池田家と郡代津田永忠の国づくり」と「古代吉備の国の繁栄」の二つ。圏域の中心を占める備前エリアの礎を築いた偉人、桃太郎伝説に象徴される歴史ロマンあふれる吉備地方に焦点を当てる。それぞれ複数の短編が12月中にも完成する予定。 市によると、「備前池田家…」では1654年の大水害を乗り越え復興を果たす藩主池田光政と重臣・永忠の物語や、新田開発のため自ら人柱となって命をささげたという「沖田姫」伝説などを描く構想。「古代吉備…」は交通の要だった川を舞台に、人々の生活や文化を感じさせるような作品になる方向という。 物語は冊子化し、設定予定のモデルコースを巡る際に役立ててもらう。