ファジアーノ激闘 ようやった◇PV声援 来年こそ PO決勝惜敗   ファジアーノ岡山 VS C大阪(晴れの国 岡山に雨!)


 サッカーJ2・ファジアーノ岡山は4日、大阪市東住吉区のキンチョウスタジアムで行われたJ1昇格プレーオフ(PO)決勝で、セレッソ大阪に0―1で敗れた。悲願のJ1昇格にはあと一歩届かなかったが、現地や地元で声をからしたサポーターは選手たちの奮闘をたたえ、来季の昇格に期待を寄せた。

 厳しい戦いだった。今季リーグ戦でチーム最多の14得点を挙げたFW押谷祐樹選手が体調不良で欠場。後半の攻撃を活性化させてきたFW豊川雄太選手を先発起用せざるをえなかった。

 それでも相手が10本のシュートを放った前半を無失点でしのぐと、後半開始直後から攻勢に。MF矢島慎也選手が左サイドを崩して出したパスに、MF三村真選手が走り込んでシュート。豊川選手もヘディングシュートを枠に飛ばした。いずれも好セーブに阻まれたが、相手を慌てさせた。

 しかし、52分に、コーナーキックのこぼれ球を押し込まれて失点。主将のDF岩政大樹選手は「スローインやセットプレーで集中力を欠いた。大事なところで隙を与えているようでは強いチームにはなれない」と唇をかんだ。

 アウェーに詰めかけたサポーターは約3500人。準決勝と同様に冷たい雨が降る中、声援を送った。岡山市南区芳泉、会社員竹川潤さん(41)は「最後の1勝を勝ち取る力がなかった。来季は自動昇格できる2位以上になってほしい」と期待した。

 J1昇格を後押ししようと、地元・岡山でもサポーターが声をからした。

 岡山市北区のシティライトスタジアムで行われたパブリックビューイング(PV)には約2800人が集まり、大型モニターに向かって声援を送った。敗戦が決まるとため息に包まれたが、長男(9)と応援した倉敷市の病院職員青木弘人さん(44)は「今季はずっと上位で、楽しませてもらった。来季以降も岡山を盛り上げてほしい」と期待。岡山市東区の歯科医院勤務射矢琴世さん(39)は「これまでで最もJ1に近付いただけに悔しい。来年こそ昇格を」と話した。

 近くの銭湯「情熱の湯 清心温泉」(岡山市北区)も、男湯の脱衣所でPVを行い、常連客ら約20人が観戦した。昇格決定に備え、ビールかけの準備もしていただけに、番頭の二宮丈晴さん(47)は「今日の気持ちを忘れず来季も応援したい。ビールは来年のために残しておきます」と話していた。

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岡山  ファジアーノ、J1昇格逃す プレーオフ決勝敗退

 初のJ1昇格に一歩届かず――。サッカーJ2のファジアーノ岡山(リーグ6位)は4日、大阪市のキンチョウスタジアムであったJ1昇格プレーオフ(PO)決勝で、セレッソ大阪(リーグ4位)に0―1で敗れた。J1への切符は手にできなかったが、スタジアムや地元岡山で応援したサポーターたちはPO初挑戦での健闘をたたえた。

 岡山は試合開始直後から、ボールをほとんどキープできない苦しい時間が続いた。3人のDF陣が最終ラインを押し上げて攻めに転じようとするが、セ大阪の個人技を生かした分厚い攻撃に防戦一方になった。

 前半30分過ぎから岡山も攻撃のリズムをつかみだす。相手ミスで得たコーナーキックをDF岩政が頭で合わせたが、枠を捉えられなかった。ただ、10本のシュートを浴びながらもゴールは割らせず、前半を無失点で終えた。


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