地元出版社が「岡山弁トランプ」発売 「もんげーおもれーうったて」



 吉備人(きびと)出版(岡山市北区丸の内2、TEL 086-235-3456)が12月4日、「岡山弁トランプ  でーれーセット 」を発売した。著者は岡山弁研究家の青山融(とおる)さん。

  岡山弁トランプ

 同トランプは各カードに一つの岡山弁とアクセント・イントネーションを表す音符が付いている。ハートは「おもれー(面白い)」などの形容詞、クラブは「いら(毛虫)」などの名詞、ダイヤは「いぬ(去る・帰る)」などの動詞、スペードは「ぎょーさん(たくさん)」などのその他と分けられている。ジョーカーは、「もんげー(すごい)」。カードの数字が大きくなるにつれて難易度も上がる。一語ずつの意味や成り立ちを、小ネタを盛り込んで作った用語解説も付く。

  青山さんは「月刊タウン情報おかやま」の編集長などを経て、2014年に退職。岡山弁協会会長を務めながら各地で岡山弁研究に取り組んでいる。これまで「岡山弁会話入門」「岡山弁JAGA!」などの著書もある。

  同出版社の山川隆之さんは「岡山弁を使う人がどんどん減っている。遊びながら独自の言葉を残せていきたいと青山さんの思いから始まった。世代の違う人、岡山県内外の人などのコミュニケーションのツールとなってくれればうれしい」と話す。2006年に「立石おじさんの岡山ことわざカルタ」を同出版社より出版しているがトランプは初めて。

  「普段気付かずに使っている『うったて(起筆)』が岡山弁だと知った時は衝撃的だった。岡山県の人でも知らない言葉もある。正月、家族や親せきが集まる時、岡山弁トランプで楽しんでほしい」とも。

  価格は1,100円。大型書店などで扱う。