書家・中塚翠涛(岡山県倉敷市出身)、快挙で「情熱大陸」出演
中塚翠涛

【中塚翠涛  1月13日】書家の中塚翠涛が、フランス・パリ、ルーブル美術館地下会場カルーゼル・ドゥ・ルーブルで開催されたSociete Nationale des Beaux-Arts2016サロンに招待作家として選出され、そこで発表した作品がインスタレーション部門にて「金賞」と「審査員賞金賞」をダブル受賞。そんな彼女は、15日放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」(TBS系、毎週日曜よる11時〜この日はよる11時25分〜)に出演する。

Societe Nationale des Beaux-Arts(ソシエテ・ナショナル・デ・ボザール:フランス国民美術協会)とは、ロダンらが現在につながる礎を築きフランス具象派の流れを忠実に守り続ける、150年を超える歴史を持つ美術団体。歴代会員には、マティス、藤田嗣治、横山大観などがいる。 

◆中塚翠涛の作品 

今回、中塚は、会場エントランスにあたるホワイエスペース約302.5平方メートルに、自身が大切にしている言葉「一期一会」をテーマとした作品を、和紙と墨、映像、彫刻で表現。また、展覧会の約1か月前に現地入りし、パリで感じた色、空、風を込めた作品や、石版画工房idem Parisで制作したリトグラフも初披露。中塚が、幼い頃から魅了されてきた言葉の力と、日本の自然や生命そのものの美しさを、書で結んだ作品となっている。 

◆受賞理由と喜びのコメント 

受賞理由を審査員の一人は、「300平方メートルを超える規模の空間を見事にコントロールし、美術空間として成立させ、見る者を圧倒させた。とても自分らしく生き生きとした表現の作品を創作できていることは称賛に値する」と説明。 

中塚は「自然や四季の移り変わりや生命の変遷、人やものとのひとつひとつの出会いが私の人生に新しい彩を加えてくれました。今回の展示に来てくださった方が私の作品に出逢い、その瞬間が永遠の結びになることを願っています」とコメント。今回の受賞については「時差や文化の違いもあり、色々なことに普段の3倍、4倍の時間を要しました。けれども、日本でもフランスでも、自分の創りたい空間を実現するために素晴らしい方々にご協力いただき、このような名誉ある賞をいただけたことに感謝いたします。この経験から生まれる一期一会を大切に、今後の活動の糧にしていきたいと思います」と喜び、さらなる活躍を誓った。 

また、「情熱大陸」では、斬新な作品で世界から注目を集める中塚に密着。初の海外での大規模展示でパリに挑む様子が映し出される。

■中塚翆涛(なかつか・すいとう)プロフィール 

岡山県倉敷市出身。4歳から書を学ぶ。大東文化大学文学部中国文学科(現・中国学科)卒業。 

古典的な書をもとに、様々なジャンルの題字やロゴ制作に携わる。創作活動と同時に、沢山の人に手書きの良さを知ってもらいたいとの想いから、2009年に著書『30日できれいな字が書けるペン字練習帳』(宝島社)を出版。発売してすぐに書店で話題を呼び、ペン字練習本の中で実用書の決定版の本となる。シリーズ累計発行部数は366万部を超える。 

また、Moet et Chandon、PRADA、dunhillなどでも実績があり、日本のみならず、ヨーロッパ各国も中塚の作品に魅了されている。

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斬新な作品で世界から注目を集める書家・中塚翠涛に密着! 初の海外大規模展示でパリに挑む『情熱大陸』


さまざまな分野の第一線で活躍する人物にスポットを当て、その人の魅力と素顔に迫るドキュメンタリー『情熱大陸』。1月15日(日) 午後 11:25からの放送では、書家の中塚翠涛(なかつか すいとう)に密着する。

パソコンやスマートフォンの普及で、このところ手書きの文字を書く機会も随分減った。だが、そんな時代だからこそ私たちはより「書」の魅力に心惹かれるのかもしれない。 
ドラマ『SPEC』、映画『武士の献立』を始め、数々の映画やCMの題字や書道監修、ロゴ製作、空間デザインなど幅広い分野で今、注目を集めているのが書家の中塚翠涛(すいとう)だ。 

書家と言えば厳格で寡黙なイメージだが、翠涛は自らが書いた文字を「ちゃん」付けで呼び、時に「カワイイ」とはしゃぐ。驚くほど天真爛漫なキャラクターとその美貌も相まって雑誌やテレビなどでも引っ張りだこである。
4歳で書道を始め、和紙と墨、筆から生み出される古典的な書を重んじながらも、一見すると文字ではなく絵のように見える作品や、時には掃除用のモップなど画材以外の道具を使うこともある。
「文字として読めなくてもかまわない。文字にはいろんな感情がある。見る人が自由に解釈して楽しむことができたらいい」と、既成概念にとらわれることなく斬新なアート表現を模索し続けている。 

その自由な作風は海外でも高く評価され、昨年、展示依頼が舞い込んだ。依頼主は、フランス国民美術協会。1648年に設立された王立絵画彫刻アカデミーの流れを汲み、歴代会員にはロダン、マティス、藤田嗣治、横山大観らそうそうたるアーティストが名を連ねる。しかも会場となるのは、芸術の都パリ、ルーブル美術館の地下300平米を超える巨大空間だ。
自身初となる海外での大規模展示で一体、翠涛は何を表現するのか。若き書家の挑戦を追った。

【プロフィール】中塚翠涛(なかつか すいとう)/書家
1979年岡山県倉敷市出身。4歳から書を学び、大東文化大学文学部中国文学科を卒業。古典的な書をもとに、陶器やガラス、映像、空間デザインなど、様々な手法で文字の持つ魅力を発信し続けている。
自らの創作活動の傍ら、手書きの魅力を伝えようと09年にペン字練習帳「30日できれいな字が書けるペン字練習帳」を出版しシリーズ累計360万部突破。映画、ドラマ、CMの題字、ロゴや書道監修、書道教室など多数手がける。
取材ディレクター曰く「人一倍お喋り好きだが論理立てて話すのが苦手ですぐに話が脱線するタイプ」。自身では「話すのが苦手だから一文字に想いを籠める書をやっているのかもしれない」とか。 

この『情熱大陸』は、1月15日(日) 午後11:25〜11:55 TBS系で放送される。 

番組公式サイト
http://www.mbs.jp/jounetsu/

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