岡山県が巨大地震想定し図上訓練


岡山県は18日、近い将来の発生が懸念される南海トラフ巨大地震を想定した図上訓練を市町村などと行い、被害情報の収集、避難所への物資配布といった被災時に取る行動を確認した。 午前8時半、和歌山県南方沖を震源とするマグニチュード(M)9クラスの地震が発生し、県南部で震度6強の揺れや液状化現象が起き、高さ約3メートルの津波が到達したとの想定。県警や電力・ガス会社など53機関から約350人が参加した。 県庁内の防災・危機管理センターでは、県職員らが電話で市町村から情報を聞き取り、地図やホワイトボードに記入。死者や倒壊家屋のほか、交通網やライフラインの被害状況をまとめ、自衛隊や消防などに伝えて対応を求めた。 県災害対策本部の会議も開き、関係部署から現状の報告を受けた佐藤兼郎副知事が「県民の命を守るため、あらゆる手段で避難誘導するとともに、被害の全容を早期に把握してほしい」と指示した。 山本哲也危機管理監は「訓練では関係機関との連携に重点を置いた。災害時に迅速な対応ができるよう検証していく」と話した。 県の想定によると、南海トラフ巨大地震では最悪の場合、県内の死者は3111人に上る。