就実高4選手がバレー実業団へ 岡山

 バレーボールの全日本高校選手権女子(1月)で準優勝した就実の3年生4選手が4月から実業団に進む。V・プレミアリーグの東レに入団するエースアタッカー小川愛里奈=178センチ=をはじめ、兵頭由希=174センチ=はV・チャレンジリーグ1部のデンソー、新井祥=173センチ=は2部のトヨタ自動車、主将の八尾郁奈=169センチ=は9人制の全日本トップリーグの富士通テンでそれぞれ飛躍を期す。 3メートルの最高到達点から放つパワフルな強打が魅力のセンター小川は「今の技術ではまだまだ」。国内最高峰の舞台に向け、自慢の跳躍力をさらに向上させるウエートトレーニングに加え、スパイクを広角に打つ練習を重ねる。就実でセンターエースだった3学年上の姉・杏奈はプレミアリーグ・JTの選手。「一緒のチームでやるのが憧れだったけど、対決も楽しみ。負けたくない」。妹にとって姉の存在は大きなモチベーションにもなっている。 「明るさがとりえなので、声出しや思い切りのいいプレーでもアピールしたい」と話すのは兵頭。全日本高校選手権でクロス方向へのアタックで得点源になったレフトはジャンプサーブに挑戦中だ。堅守が光るライト新井も「相手ブロックを利用したスパイクなど攻撃力を磨きたい」とレベルアップに余念がない。デンソー、トヨタ自動車はともに所属するリーグで今季1位が確定。3月に入れ替え戦に臨むことが決まっており、近い将来のプレミア昇格もあるかもしれない。 抜群のキャプテンシーを発揮した八尾はルールの異なる9人制で勝負する。富士通テンは2016年にリーグと全日本総合選手権で準優勝、全日本実業団選手権は頂点に立った強豪。「慣れることからのスタートだが、バレーを楽しむ気持ちは忘れず、高校で果たせなかった日本一を取る」と意気込む。 全日本高校選手権でチームを自身が現役時だった1995年度以来の決勝に導いた西畑美希監督は元Vリーガー。「自ら努力して実力を付けるしかない厳しい世界だが、就実で培った基本が役立つと信じている。感謝の心を忘れずに頑張ってほしい」と新天地へ飛び立つ教え子にエールを送る。