岡山 後楽園・延養亭の特別公開始まる


 岡山市の後楽園で22日、江戸時代に藩主の居間として使われていた延養亭の特別公開が始まった。後楽園は延養亭からの眺めが最も美しく見えるように造られたとされ、入園者は初夏の陽光を受けた新緑の景色を満喫している。28日まで。 延養亭は木造平屋255平方メートル。後楽園の築庭が始まって間もない1689(元禄2)年には存在していたと伝わる。1945年の岡山空襲で焼失したが、築庭当時を描いた「御茶屋御絵図」などを基に60年に復元された。 入園者は主室の畳に座り、ボランティアガイドの解説を聞きながら、ピンク色のサツキや緑の木々で彩られた眺望を楽しんだ。外国人の姿も目立ち、米・サンフランシスコから来日し、岡山を観光中の男性(69)は「景色が美しく素晴らしい。特別な体験ができた」と話した。 隣接する茶室「臨〓軒(りんいけん)」も公開され、倉敷市ゆかりの日本画家・池田遙邨(1895〜1988年)が描いた竜の天井画が注目を集めている。 特別公開は各日午前9時半、10時20分、11時10分、午後1時、1時50分、2時40分からの計6回実施。土日は午後3時半からも行う。予約優先で各回先着15人。入園料のほか参加料200円が必要。問い合わせは後楽園事務所(086—272—1148)。※〓はサンズイにケモノヘン、右に奇