岡山は? 「実は・・」 芸術・アート巡りをしたい都道府県ランキング--1位は有名美術館揃いの…… 

旅行と言えば、限られた日程の中に過密なスケジュールを詰め込み、それを分刻みでこなす、という人も多いだろう。しかし、しばし時を忘れ、旅先でのアートめぐりを楽しむというのもまた、そこでしかできない得難い体験となるに違いない。今回は、マイナビニュース会員男女321人に、「芸術・アートめぐりで行ってみたい都道府県」を聞いた。

Q.芸術・アートめぐりで行ってみたい都道府県を教えてください(複数回答可)
1位「東京都」 34.4%
2位「京都府」 13.9%
3位「北海道」 11.5%
4位「石川県」 6.0%
5位「神奈川県」 5.7%
6位「長野県」 4.2%
6位「大阪府」 4.2%
8位「岡山県」 3.9%
8位「香川県」 3.9%
8位「沖縄県」 3.9%

Q.その都道府県を選んだ理由を、実際に行ってみたいスポットとあわせて教えてください

○「東京都」

・「上野は芸大もあり、美術館もありますからね!」(45歳男性/千葉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「東京国立近代美術館や、その他の美術館めぐりをしたい」(50歳男性/香川県/その他/その他・専業主婦等/その他)
・「東京都にある国立西洋美術館や東京国立近代美術館などに有名なアートが飾られているので、行って鑑賞してみたいです」(58歳女性/埼玉県/医療用機器・医療関連/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「美術館自体も多いし、建物も素敵。根津美術館が好き」(38歳女性/千葉県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「世界遺産にもなった国立西洋美術館に行ってみたい」(26歳女性/山口県/食品/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)
・「三鷹の森ジブリ美術館に行ってみたい」(39歳女性/京都府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

○「京都府」

・「修学旅行以来なので、古都巡りをしたい」(41歳女性/茨城県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「近くてあまり訪れない、よく知っているつもりの仏像を見て回ってもいいかも」(44歳男性/奈良県/専門店/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「京都の東映太秦映画村など、他の観光スポットとあわせて行ってみたいです」(50歳女性/福島県/サービス/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「京都の伝統的な芸術を鑑賞したい」(37歳男性/埼玉県/リース・レンタル/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「京都府で神社仏閣めぐり」(44歳男性/和歌山県/食品/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「いろいろな美術館があるので、一度訪れてみたいです」(32歳女性/滋賀県/銀行/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

○「北海道」

・「美瑛のファーム富田のラベンダーは、アートの世界」(49歳男性/兵庫県/総合電機/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「北海道。札幌芸術の森美術館」(63歳女性/北海道/その他/その他・専業主婦等/退職者)
・「アートにふさわしい場所だから」(39歳男性/神奈川県/輸送用機器/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)

○「石川県」

・「テレビで面白い美術館を見た気がする」(56歳女性/東京都/その他/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「金沢21世紀美術館に行きたい」(29歳女性/埼玉県/その他メーカー/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「体験型(?)の金沢21世紀美術館に行ってみたい」(51歳男性/長野県/非鉄金属/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「プールに見える美術館」(36歳女性/北海道/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)

○「神奈川県」

・「箱根にある彫刻の森美術館に行ってみたいです」(58歳男性/東京都/ビル管理・メンテナンス/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「箱根美術館。美しい」(34歳男性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「横浜(神奈川)、港町周辺にある異文化の建築物を訪れてみたい」(48歳男性/神奈川県/ソフトウェア・情報処理/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「アートと言えば箱根 彫刻の森美術館かと」(53歳男性/東京都/その他/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)

総評
芸術・アートめぐりで行ってみたい都道府県の1位は、さまざまな文化施設が集中している「東京都」となった。3分の1以上の票を集め、他を圧倒している。特に上野周辺は、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京都美術館、東京藝術大学美術館などの美術館以外にも、東京国立博物館、国立科学博物館、下町風俗資料館など多くの施設が集まっており、アートめぐりには絶好の環境と言えるだろう。

2位は、17もの世界遺産を有する古都・京都のある「京都府」となった。京都府にも京都国立近代美術館や京都市美術館、京都国立博物館など有名な美術館・博物館などがあるものの、やはり京都の街全体が巨大な文化史跡や名所・旧跡の集まりであり、歴史的な建造物や仏像、寺社所蔵の美術品なども豊富なことから、街めぐりそのものをアート体験と捉えているようだ。

3位「北海道」は特定の美術館というよりも、雄大な大自然=アート向きの環境というイメージを連想した人が多い。この傾向は8位「沖縄県」も同様で、シーサーも含め、沖縄独特のカルチャーに根ざしたエキゾチックなアートを味わいたいという意見が多く見られた。

4位「石川県」は、メディアに取り上げられることも多い、恒久展示されている作品「スイミング・プール」のある美術館として有名な金沢21世紀美術館を推す声が多かった。5位「神奈川県」は、野外彫刻を中心としたユニークな美術館、箱根 彫刻の森美術館の人気が高い。

そのほかでは、6位「長野県」では安曇野ちひろ美術館、同じく6位「大阪府」 では万博記念公園にある太陽の塔、8位「岡山県」「香川県」では美術館よりも瀬戸内国際芸術祭のようなイベントを押す声があがっていた。

特に香川県には近年、"アートの島"として有名になった「直島」があり、草間彌生作品などの現代アートを自然の景観の中で楽しむことができる。瀬戸内海に位置しており、アクセス方法はフェリーしかないといった"敷居の高さ"も、一度訪れて見たいという気持ちをかき立てるのかもしれない。また、瀬戸内国際芸術祭のひとつの舞台である「小豆島」も香川県にあり、"うどん"だけではない新たな魅力を発信している。

旅の楽しみのひとつに、見聞を広め、日常では味わえない体験ができることがある。旅先での芸術・アートめぐりは、二重の意味で非日常を味わえる、優れた方法なのかもしれない。