岡山県内上半期 刑法犯最少5562件

 今年上半期(1〜6月)に岡山県警が認知した刑法犯は5562件(暫定値、前年同期比834件減)で、上半期ベースの統計が残る1989年以降で最少となった。窃盗犯は乗り物盗が大きく減った半面、家屋への忍び込みといった侵入盗は増えており、県警は施錠の徹底など対策を呼び掛けている。 県警によると、上半期の認知件数は2011年以降、過去最少を更新し続けている。種別では窃盗犯が3854件で全体の69・3%。傷害や暴行といった粗暴犯463件(8・3%)、特殊詐欺などの知能犯332件(6・0%)と続いた。 窃盗犯は前年同期より745件減。乗り物盗(1263件)が448件減少し、総数を押し下げた。中でも自転車盗(1098件)が387件減っており、県警は学校や街頭での啓発活動などが功を奏したとみている。 ただ、自転車盗の被害件数の64・3%は無施錠で、県警は「確実な施錠とともに二重ロックが不可欠」とする。 侵入盗のうち、空き巣は前年同期と同じ139件だったが、忍び込み(143件)は88件増。県警は「ドアや窓の戸締まりを徹底するほか、人が近づくと点灯するセンサーライトや補助錠の設置など十分な防犯対策を講じてほしい」と呼び掛ける。 特殊詐欺は件数(110件)、被害額(3億10万円)とも前年同期(90件、1億3620万円)を上回った。未払いだとしてサイト利用料などを要求する「架空請求」の被害額は1億5700万円で、前年同期より1億560万円増えた。家族や警察官などをかたり、示談金などをだまし取る「オレオレ詐欺」の被害額(1億20万円)も7550万円増加した。