大谷「光栄です」二刀流で週間MVP受賞 日本選手ではイチロー以来2年ぶり
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 「レンジャーズーエンゼルス」(9日、アーリントン)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)がア・リーグの週間MVPに選出された。大リーグ機構が9日(日本時間10日)、発表した。日本選手の受賞は2016年8月1~7日のイチロー(当時マーリンズ)以来、2年ぶり。

 同賞は開幕2週目の2日から7日までの成績を対象に選考。大谷は打者として3,4,6日の3試合に指名打者で出場し、打率・462(13打数6安打)、3本塁打、7打点、4得点。・900が好打者とされているOPS(出塁率+長打率)は1・154だった。

 また、投手としては8日のアスレチックス戦に先発し、7回1安打無失点、12三振1四球。七回1死まで完全試合を継続するなど全米でも大きな注目を集めた。

 二刀流調整のために1週間のうち登板翌日の2日と登板前日の7日の2試合を欠場したが、投打で結果を残して受賞につなげた。

 大谷は前日試合後に本拠地アナハイムから球団チャーター機で敵地テキサス州アーリントンへ移動。この日は先発登板からの疲労回復をはかるため、予定どおり、レンジャーズ戦を欠場する大谷は試合前に球団を通じて「選ばれて光栄です。支えてくれた球団スタッフとチームメートに御礼を申し上げます」とコメントした。
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全米メディアも大谷の「完全試合未遂」に大興奮「本当に人間か?」


エンゼルスの“二刀流”大谷翔平(23)が、今度は投手で全米に衝撃を与えた。8日(日本時間9日)のアスレチックス戦で、7回一死まで完全試合を続ける1安打12奪三振の圧巻ピッチングで2勝目を飾ったのだ。全米メディアもすぐさま興奮気味に反応した。

地元のオレンジカウンティ・レジスター紙は「エンゼルスのルーキー、大谷が地元デビューの登板でパーフェクトに迫る」との見出しで「エンゼルスタジアムに衝撃を起こした」と報じた。同紙は、7回一死からマーカス・シミエンに左前安打を許して、完全試合が消滅した瞬間について、こうレポートした。

「打球が、三塁手ライアン・シンフと遊撃手アンドレルトン・シモンズの間を抜けると、満員となった4万4742人の多くからは低いうめき声が上がった。それからファンは立ち上がり、日本から来た23歳のルーキーに大きな感謝の拍手を送った。ただ、これは彼が受けた最初のスタンディングオベーションでも最後のものでもなかった。もう一度、7回の最後にアスレチックスのマット・オルソンを三振に仕留めた後に起きた」

 スタジアムの興奮は地元メディアから見ても異例だったようだ。

CBSスポーツも「大谷が素晴らしい1週間を完全試合未遂で締める」との見出しで、ベーブ・ルース以来となる、投手として登板後、10日以内に3試合連続本塁打を果たした、この1週間を振り返りながら“二刀流”大谷を絶賛した。
「大谷は2度目の先発でもアスレチックスを抑えた。セオリーでは、最初の対戦では投手、2度目の対戦では打者が有利とされる。しかし、大谷は投手でもあり、打者でもあることから、このような慣習は当てはまらないのかもしれない。その証拠に大谷が6回までどうやって完全試合を進めてきたか考えてみてほしい」と、アスレチックスの対策を振り切って圧倒したピッチング内容を評価した。

 そして、「残念ながら大谷は7回一死でシミエンに安打を許し完全試合は未遂で終わった」と、大記録を逃したことを残念がった。
 同メディアによると、この日の大谷は、91球の投球数のうち、24球で空振りを奪っているという。その内訳は、34球投じたスプリットで16個、42球のストレートで8個の空振りがあった。ストレートの最速は、99.6マイル(約160キロ)に達し、最遅は、68.5マイル(約110キロ)のカーブ。「速度の差は31マイル(約50キロ)あった。ありえないことだ」と、その緩急を使った投球技術を讃えた。
完全試合とはならなかったが、「シーズンが終わるまでに(大谷が完全試合を)達成しないということではない」と、今後、どこかで大記録をやりそうだと予測した。

 スポーツイラストレイテッド誌は「大谷が完全試合に手を出す。2度目の先発で12奪三振」との見出しで、あわや、完全試合となった部分をクローズアップした。

同誌は、「大谷は、その二刀流の姿から『日本のベーブ・ルース』として、少しばかり過大評価されたニックネームをつけられていた。だが、大リーグでの2回の先発で2勝0敗、防御率2.08、18奪三振。打撃では、この多才なスターは、打率.389、わずか4試合出場で3本塁打、7打点を挙げている」と、そのニックネームが決して過大評価でなかったことを示唆した。

スポーツ情報サイトの「Sporting News」は「大谷は(二刀流として)本物だ。もう、そう宣言するべきだ」と訴えかけた。

「我々は、まだ彼の一握りの試合しか見ていない。大谷が“二刀流として成功できる”と宣言するまで、どれくらい待たねばならないのか?という疑問だけが残っていたが、彼は、マウンド上での支配的な投球と、3試合連続本塁打の打席を見せた。これからもますます(それを見る機会が)増えていくと感じさせるものだった」と絶賛した。

 同メディアも奪った空振りの数のデータに注目。大谷が7回までに奪った24回の空振りは、ここまでのシーズンで最多のものだったという。

「彼の投球は、厄介なものであり続けた。まぐれではこれほどの投球にはならない。アスレチックスは、2度目の対戦なのに混乱していた。1週間の準備と修正も助けとならなかった」 

 そう分析した上で、「ルーキーにとって大リーグ2度目の先発は、通常、普段通りには投げられないものだ。大谷は確かに普通ではなかった(もはや議論は彼が本当に人間かどうかという点になっている)」とまで表現した。

 そして、「もう一度問いたい。これで、もう十分だろうか。大谷は、ベーブ・ルース以来初めてとなる正当な二刀流スーパースターと我々は確かに言えるだろうか。それには、この先、どれほどのサンプルが必要だろうか。5度の先発か、いや10度か。50打席か、100打席か。確かに大リーグ(の他の選手たち)は、彼を研究して対応をしてくるだろうが、彼のここまでのマウンド上、打席での成功が、“幸運な、はかない夢だった”と言えるようなものは何もない。もはや(大谷はまだ本物かどうかわからないと)主張するのは難しくなった」とまで書き、その実力が疑いのないものであることを伝えた。

 “二刀流”大谷のあまりに衝撃的な実力に全米メディアがついていけないような様相となっている。

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大谷翔平の「信じられない」メジャーデビュー ベーブ・ルースと比較され

大谷翔平選手は、日本から世界の舞台に踊り出た若手アスリートでも特に有望な1人だ。彼を取り巻く期待と熱狂の高まりは、もう何年も前から始まっていた。米大リーグ・デビューをこのほど果たした大谷は、周囲の期待をはるかに上回る「信じられない」活躍ぶりだ。
ロサンゼルス・エンゼルスに移籍する前から、大谷は、「100年に1人出るかどうかの選手」と呼ばれ、「現代のベーブ・ルース」と称えられてきた。
8日の試合以降、米メディアから出てくるヘッドラインを見ると、大谷のデビューがどれほど「信じられない」、「頭がおかしくなる」ほどの偉業か分かる。「ショウヘイ・オオタニは明らかにこの惑星の人間ではない」と書く記者もいる。
米ESPNのティム・コウン記者は、「日本から23歳がやってきて、最初の13回で奪18三振、4被安打、2勝を挙げた。さらに3試合連続で本塁打を放った。ツイッターではどこかの男が咳払いをして7世代分のたんを口に集める……」と書いた。

大谷は一流のオールラウンダーという、野球では珍しいタイプの選手だ。投打の両方で優れている、いわゆる「二刀流」選手だ。
では、大谷は実際にどれほどのことを成し遂げたのか。ベーブ・ルースの最初の2週間よりもすごい活躍なのは確かだ。
最初の10試合で自分のチームに2勝と3本塁打をもたらした史上3人目の選手になった
2試合目には12奪三振を記録した。デビュー2試合での成績として、アメリカン・リーグの記録に並んだ
連続する3試合で3本塁打、2ケタ三振の両方を同一シーズンで達成したのも史上3人目
大リーグの公式ツイッター・アカウントは、大谷の投手としての成績と打者としての成績を並べ、「ショウヘイ・オオタニはただいまスポーツにとって、最高のストーリーだ」とツイートした。

日本の野球人口は米国についで世界2位だ。それだけに、大谷ほどの選手が日本から出たことは、決して意外ではない。大谷の家庭環境も影響している。
この若手選手の始まったばかりの野球人生を追跡してきた報道によると、大谷の父、徹さんは社会人野球選手として三菱重工横浜で活躍した。仕事から帰ると、子供たちをキャッチボールに誘うのが日常だったという。
岩手県北部の花巻東高校で、大谷は高校生投手として史上最速の時速160キロを投げている。
当初は、日本でプロ野球入りするよりも高校から直接、大リーグ入りを希望していた。しかし長い交渉の末、北海道日本ハムファイターズが、期待の新星を獲得した。
球団は交渉のなかで「夢への道しるべ」というパワーポイント資料を大谷に提示した。「エース兼4番」の二刀流育成プランだった。
大谷は日本でも数々の記録を樹立してきた。2014年には、投手として1年の間に10以上の三振を奪い、10本以上のホームランも放った最初の選手になった。その記録はいまだ破られていない。
日本では物静かと思われた大谷も、米国の土に問題なく適応したようだ。米国のスポーツ・キャスターたちが「信じられない」と目をこすっている傍らで、日本国民もまた大喜びしているのだ。

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Japan's baseball star Shohei Ohtani draws Babe Ruth comparisons

The hype surrounding baseball sensation Shohei Ohtani, arguably one of Japan's most promising young athletes for generations, has been building for years.
Last week saw his first big test in the North American Major League (MLB) and he more than lived up to it.
Before he even went to the Los Angeles Angels, Ohtani had been called "the greatest thing to happen to baseball in a century" and a "modern day Babe Ruth".
The headlines coming out of the US following a game on Sunday night show that even the US media are beginning to come on board, with talk of an "unreal" start, an "insane" achievement and some conjecture that "Shohei Ohtani is very clearly not from this planet".

Ohtani is a rare example in baseball of a top class all-rounder. Able to both bat and pitch, he's called a two-wayer.
So what has he actually achieved? Well, it was more than Babe Ruth did in his first two weeks, that's for sure - but here are some highlights:
Ohtani is only the third player in history to get two pitching wins and three home runs in the first 10 games for his team
Pitching his second game, he forced 12 strikeouts, equalling an American League record for a pitcher in one of his first two games
He is only the third player ever to hit a home run in three consecutive games and pitch a game with more than 10 strikeouts in the same season. One of the others was Babe Ruth

Japan has the second biggest baseball league outside the US, so it is no surprise that it has produced a player of this calibre. Ohtani's family background also counts.
According to one report that tracked the nascent career of the young athlete, his father, Toru, was an avid player and encouraged his children to play catch when he'd return home from the Mitsubishi plant where he worked.
In his high school in northern Iwate prefecture, Ohtani threw the fastest pitch ever recorded by a Japanese high school pitcher, at 160 km/h (99 mph).
When Japanese horror meets baseball
He initially wanted to enter the MLB directly from high school rather play in Japan's professional league. But Hokkaido Nippon-Ham Fighters won out in the end, after lengthy negotiations.
Their final presentation to the young player was called: "Shohei Ohtani: The Way to Dream" and set out the plan to make him a two-wayer.
MLB: Oakland Athletics at Los Angeles AngelsImage copyrightREUTERS
He had his fair share of record-setting in Japan, becoming in 2014 the first player to both remove 10 batters and record 10 or more home runs in a season. Nobody has broken that record.
Now the player, seen in Japan as a quiet but effective presence on the pitch, is proving his mettle on American soil.
If US sports commentators have been left rubbing their eyes in disbelief - after all Ohtani had not performed well in spring training - the Japanese public has also been euphoric.
The well-known Japanese manga artist Tsunomaru, tweeted: "No, No Ohtani. My editor will not accept such a great story. It should be more realistic."
Another Twitter user said "we are witnessing a kind of myth", while another said the "MLB has been given a harsh lesson by Ohtani".
The Japanese media have been no less enthusiastic, calling his first two weeks in the Major League an example of "shockingly perfect pitching" and noting how US media had been left stunned.
Both sides of the Pacific are watching to see if he can do more.

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