女性限定、土俵で熱き一番 20年続く「おんな相撲大会」5月1日開催 岡山・鏡野

 日本相撲協会の土俵上の“女人禁制”が議論となっている中、岡山県鏡野町上斎原(かみさいばら)では「女性限定」で迫力ある取り組みを繰り広げる草相撲「奉納おんな相撲大会」が、20年続く人気イベントとなっている。今年も地元神社の春祭りに合わせ、5月1日に開催予定で、地元の関係者は「女性の力が地域を元気にしている。伝統文化はつくっていくもの」と力を込める。

 大会の前身は、地元の上斎原神社でかつて行われていたが、長い間途絶えていた奉納相撲。平成7年に「子供相撲」として復活させた後、成人男性にも参加を呼びかけたが、反響はいまひとつ。そこで10年、思い切って対象を「女性限定」にしてみると静かな山里が大盛況となり、地域イベントとして定着したという。

 土俵に上がるのは、行司以外は女性のみ。男性顔負けの上手投げや、つかみ投げなど、迫力ある決まり手が毎年会場を沸かせているという。全国でも珍しい大会といい、主催する地域おこしグループ・猪八戒(ちょはっかい)は、「女性の底力は大きく、ユーモアもあって会場を和やかな熱気に包む。30年、50年と続けていきたい」としている。