岡山 河川敷の樹木伐採を公募方式に  (河川管理コストの削減と、木材の有効利用の“一石二鳥”)

 岡山県は今秋から、県管理の一部河川敷で樹木の伐採希望者を公募する。伐採にかかる費用は希望者の負担となるが、切った樹木は自由に持ち帰って使えるという初の試み。河川管理コストの削減と、木材の有効利用の“一石二鳥”を狙っている。 県内517河川を管理する県は、河川敷の樹木が水の流れを妨げて氾濫を引き起こしたり、景観を悪くしたりしないよう、定期的に業者に頼んで伐採している。2016年度の業務委託料は約1億4千万円(土砂の撤去も含む)。 今回導入する公募方式は、比較的簡単に樹木を切り出せるなど、作業の危険度の少ない場所を対象とする。本年度は備前、備中、美作の3県民局管内から1カ所以上ずつ選び、9月にも県内の個人・事業者から募集する。まきストーブを使う個人、木材加工業者などの応募を想定しており、10月下旬から来年5月にかけて伐採、搬出してもらう。 県によると、公募方式は徳島、群馬、山形県などが導入済み。県内でも国土交通省岡山河川事務所が09年度から国管理の河川敷で採用している。 県河川課は「本年度は試験的に取り組み、コスト削減効果を検証する。有効であれば対象とする河川敷を増やしたい」としている。