岡山 倉敷 真備 ハザードマップ (倉敷市が作ったハザードマップとほぼ一致)倉敷の浸水、河川改修予定だった 5m予測の地域が被害 /  西日本豪雨、土砂災害も予測一致 広島や愛媛ハザードマップ

(ハザードマップは、活かされたか? 「減災」の対策はできた可能性は? 生死の分岐点にも ハザードマップの周知が必要だ。 )

岡山県 大雨・洪水 土砂災害に警戒 (随時出る可能性も 地域拡大?)/ 岡山県内でも局地的に強い雨 / 岡山など2.6万人避難勧告 ハザードマップを活かせ?

岡山 倉敷 真備 ハザードマップ 倉敷市真備町 ハザードマップ
(倉敷市が作ったハザードマップとほぼ一致・・・「地域住民」は、ハザードマップを生かしたか?)

倉敷市洪水・土砂災害ハザードマップ (平成28年8月作成、平成29年2月更新)

今回 岡山 倉敷 真備 浸水地域
岡山 倉敷 真備 浸水地域

岡山 真備 浸水域



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浸水「ハザードマップと重なる」専門家 倉敷 真備町

 西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町、被害の発生前と後の様子を撮影した人工衛星の画像データからは、川の氾濫や浸水は少なくとも東西およそ7キロにわたっている様子がわかりました。専門家は「浸水が市のハザードマップに近い形で広がっている。こうした想定をしっかり周知する必要性を感じる」と話しています。

このデータは、JAXA=宇宙航空研究開発機構が、地球観測衛星から発信した電波を元に、倉敷市真備町の様子を画像化したものです。

ことし4月の画像データと、氾濫発生情報が発表されてからおよそ24時間たった今月8日の午前0時すぎの画像データを比較し、変化が見られる地点に赤い色がつけられています。

被害が出た後の今月8日の画像を見ると、東西に流れる小田川と南北を流れる高梁川の合流地点から、上流に直線距離でおよそ7キロにわたって赤い色が広がりJAXAは広範囲に浸水している様子が見てとれるとしています。

浸水は川の周辺の住宅地のほぼ全域にわたっていて、山間部にも赤い色が広がっています。

衛星画像を見た河川工学が専門の岡山大学の前野詩朗教授は「画像は浸水の状況を再現しているように見える。小田川の堤防はかなり高く住宅の2階の屋根と同じくらいあり、川の水位が上がる中、堤防が決壊して水が一気に流れ出し、短時間で広範囲に広がったと思う」と話しています。

そのうえで画像が洪水や土砂災害を想定した市のハザードマップの浸水区域とほぼ重なると指摘し「ハザードマップの想定を把握するとともに、行政としてもしっかりと周知していく必要性を感じる」と話しています。
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 住宅地が大規模に冠水した岡山県倉敷市の小田川の決壊は、高梁川との合流地点付近が湾曲して水が流れにくくなっているため、水がたまって、上流側の水位が上昇したことが原因とみられると専門家は指摘している。水害の恐れが高く、河川改修の工事が計画されていた。


 岡山大の前野詩朗教授(河川工学)によると、家の2階部分まで浸水した倉敷市真備町は、地区の東側を高梁川、南側を小田川に囲まれている。川の合流地点は湾曲しているうえ、川幅も狭く水が流れにくい。流れなくなった水は勾配が緩やかな小田川のほうにたまりやすく、決壊したとみられるという。一度浸水すると排水されにくく、浸水地域の水位が高くなりやすい。倉敷市が作ったハザードマップでも、今回浸水した地区のほとんどを2階の屋根ぐらいまで浸水する5メートル以上と予測していた。

 国土交通省の資料によると、合流地点付近では1972年や76年などにも浸水が起きている。前野教授は「今回は過去最大級の被害だ」と話す。国交省によると、洪水を防ぐため、高梁川と小田川の合流地点を、湾曲している部分よりも下流側に付け替えて水を流れやすくする工事が計画されていた。今秋には工事用道路の建設を始める予定だったという。

 前野教授は「合流地点を下流に付け替えることで、水位が数メートル下がることが想定されていた。付け替え後であれば洪水は防げたかもしれない」と話した。
mabi 洪水





岡山 倉敷 真備 洪水 全体


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身を守るに


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自宅浸水、救助どう待つ 「体力の消耗防ぐことが大事」


  浸水した自宅などに取り残されたら、救助をどう待てばいいのか。大雨で広範囲に冠水した岡山県倉敷市真備(まび)町で救出活動をしている名古屋市消防局の広報担当者に聞いた。同消防局は総務省消防庁の要請を受けて、緊急消防援助隊として現地に入った。

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 2階建てなら2階、3階建てなら3階のように、建物の中で最も高い階で待つのが良い。自宅のそばに山や崖がある場合、反対側の部屋を選びたい。屋根の上にいると日差しで体力を消耗し、落下の恐れもあるため、浸水していない限りは室内で待つ。

 赤や黄色など明るい色の布をベランダなどに結んでおくと、人がいることを示す目印にもなる。救助隊がボートなどで近づいた様子があれば、明るい色の布を振ったり、フライパンや鍋を棒でたたいて音を出したりして、居場所を知らせる。夜になったら、懐中電灯などの光で場所を知らせるのもよい。

 暑い季節では、熱中症を防ぐため、部屋の中でも、日の当たらない場所にいるようにし、窓をあけて風を通す。夜は寒ければ、毛布などで体を温める。

 大声を出し続けると体力を消耗してしまう。体力を消耗しないように、なるべく動かないようにすることが大切だ。

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「助けて」ツイッターSOS次々 (岡山 倉敷市真備町地区) / twitter の書き方は? #救助 / 倉敷市に駆けつけた名古屋市消防局 (東京消防庁、愛知県、奈良県、大分県、熊本県など)

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岡山 <豪雨>倉敷・真備の堤防決壊、「バックウオーター現象」か

  岡山県倉敷市真備町地区で起きた浸水被害について、支流の小田川が本流の高梁川に合流する際に水がせき止められる形となる「バックウオーター現象」が起き、水位が上昇した小田川の堤防が決壊した可能性があることが国土交通省への取材で分かった。小田川は以前から水が流れにくく氾濫の危険性が高いことで知られ、国が来年度から10年かけ、合流地点を移して水位を下げる工事に着工する予定だった。

 国交省によると、小田川は合流地点から上流に3.4キロで100メートル、同6.4キロで50メートルにわたって決壊した。

 高梁川は合流直後に大きく湾曲し、川幅が狭い箇所もあって水位が高い。支流がせき止められる形となるうえ、小田川は勾配が緩いため流れが遅く、合流が阻害される「バックウオーター現象」が起きやすいという。今回の豪雨で高梁川の水位が押し上げられ、小田川の水位も上がり、堤防の決壊につながった可能性がある。

 現地を調査した岡山大の前野詩朗教授(河川工学)は「決壊直前は水位が相当高くなり、一気に住宅地に流入したと考えられる。工事が済んでいれば被害を抑えられていたかもしれない」と指摘している。

 合流地点付近では1972年に小田川が氾濫し、7000棟以上が浸水するなど過去にも度々水害が発生している。
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過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?

 
 今も被害の全貌がつかみきれていない、岡山県倉敷市真備町。川の堤防はなぜ決壊し、町の広範囲が浸水したのでしょうか。

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
国交省の浸水想定区域
国土交通省の想定と今回の浸水区域は…
 国土交通省が想定した、倉敷市真備町の小田川の堤防が決壊した時に浸水する区域では、北側を中心に広い範囲が浸水すると想定されています。

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
今回浸水した区域と重ねると…ほぼ想定どおり
 今回の豪雨では小田川の北側の堤防2カ所のほか、支流の末政川や高馬川が決壊し、約1200ヘクタールが浸水しました。2つを重ねてみるとほぼ想定どおりの区域が浸水したことが分かります。

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
岡山大学/前野詩朗 教授
堤防はなぜ壊れてしまったのか
 堤防はなぜ壊れてしまったのか、河川工学を専門にしている岡山大学の前野詩朗教授は「バックウォーター」と呼ばれる現象が起きたことが、原因ではないかと指摘します。

(岡山大学/前野詩朗 教授)
「小田川が西から東に流れるゆるやかな勾配の川なので、かなり水位の上昇が影響した」

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
小田川と高梁川の合流地点
 小田川と高梁川の合流地点は湾曲していて、川幅が狭く、水がたまりやすくなっています。行き場を失った大量の水が勾配のゆるい小田川の方へと流れ込み、川の水位が急上昇したことで堤防に大きな負担がかかったとみられます。
 その影響は川の上流数キロ以上にまで及んだ可能性があります。

(オカジュウ/片岡公省 代表)
「小田川の流れが悪いというのは、昔から言われていたんですけど、やっと去年ぐらいから予算を取っていただけて工事も何件か発注されて、これから工事に入っていく予定なんですけど」

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
小田川の洪水 1976年
 小田川流域では、1972年と76年に洪水による大きな被害が出ていて、治水が長年の課題でした。

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
高梁川と小田川の合流地点(現在)
 国は。小田川の流れを人工的に変え、水を逃がす付け替え事業を計画、今年からさ来年にかけて工事を行う予定でした。

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
付け替え工事を行う予定だった
(岡山大学/前野詩朗 教授)
「付替え工事が仮に完了してたらここまで大きな水害にはならなかったと考えています」

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
1階部分がほぼ水に沈んだ…
倉敷市の避難指示は?
 多くの人的被害が出た今回の浸水。倉敷市は真備町の住民にどのように避難を指示したのか?真備町で浸水した住宅に住む菊池さん夫妻は、このように証言します。

(菊池 豊年さん(75))
「全然行動取ってないのは私の判断ミスですね、避難すりゃあ車の1台くらいは助かった」

 浸水する前の6日午後11時45分、倉敷市は小田川の南側の区域に避難指示を出しましたが、北側には出していませんでした。

過去にも洪水で川の工事を予定…倉敷・真備町の冠水被害はなぜ起きた?
真備町で浸水した住宅に住む菊池さん夫妻
 北側にある菊池さんの家では、このときすでに浸水が始まっていました。より深刻な被害が出た北側の区域に、避難指示が出たのは、その1時間45分後、7日午前1時半のことです。
 明け方の午前4時ごろには、菊池さんの家の2階の目の高さまで浸水していました。

 夫妻は屋根に避難し、約12時間後に自衛隊のボートで助けだされました。

(菊池 和子さん(71))
「本当の非常事態ということをもっと上の人が早く判断してもらえないかねえ、という気はしました」
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ハザードマップと重なった浸水域、それでも犠牲者防げず (岡山県倉敷市真備)
岡山 倉敷 真備 ハザードマップとほぼ一致

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岡山 河川 情報 水位
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「倉敷・真備町の冠水被害」だけでなく、周辺の「矢掛町」や「総社市」も・・・
岡山 倉敷市 総社市 矢掛町

  住宅地が大規模に冠水した岡山県倉敷市真備(まび)町は、過去にも同じ河川が繰り返し氾濫(はんらん)していた。危険を知らせる洪水ハザードマップは、今回とほぼ同じ浸水域を想定しており、河川改修も計画していた。予測していた災害で、なぜ30人近い犠牲者を出したのか。

■真備町、水の流れにくい河川

 「一挙に水が出た。急激な水位上昇があった」

 8日夜、倉敷市防災危機管理室の河野裕・危機管理監は、想像以上の速度で河川の水位が上がっていった状況を記者団に語った。

 真備町は1級河川の高梁川へと注ぐ支流の小田川流域にある。住宅地や田んぼが広がるが、堤防の決壊で地区の約4分の1にあたる1200ヘクタールが浸水した。倉敷市はほぼ半数の住家が床上浸水したとみている。

 倉敷市は6日午前11時30分、真備町を含む市内全域の山沿いを対象に「避難準備・高齢者等避難開始」を発令。午後10時には真備町全域に「避難勧告」を発令した。地域防災計画では、小田川の氾濫(はんらん)危険水位に達することなどが発令基準になっているが、見回りに出ていた市職員や消防団の情報から、早めに発令することにした。すぐにエリアメールや防災無線などで住民に情報を伝えた。

 しかし、その後も水位の上昇が続き、7日午前0時47分には国土交通省が小田川右岸で水流が堤防を越えたとの緊急速報を出した。倉敷市では、その約40分後までに真備町全域に避難指示を出した。国交省が堤防の「決壊」を把握したのはその約4分後だった。

 真備町は地区の東側を高梁川、南側を小田川に囲まれている。

 岡山大の前野詩朗教授(河川工学)によると、今回の決壊は、高梁川と小田川の合流地点付近が湾曲して水が流れにくくなっているため、上流側の水位が上昇する「バックウォーター現象」が起きたことが原因とみられる。流れなくなった水は勾配が緩やかな小田川の方にたまりやすく、決壊したという見方だ。

 国交省の資料によると、二つの河川の合流地点付近では、1972年や76年などにも大規模な浸水が発生していた。国交省は湾曲部分よりも下流側に合流地点を付け替えて水を流れやすくする工事を計画し、今秋には工事用道路の建設を始める予定だった。

 一方、倉敷市は洪水時の地区ごとの浸水域を色分けして示したハザードマップを作成していた。今回の水害後、国交省がドローンを飛ばして上空から確認すると、地区内の浸水被害は想定とほぼ重なっていた。倉敷市は全戸にハザードマップを配っていたが、住民の男性(48)は「そんなものがあったとは、知らなかった」と言う。

 想定されていたはずの災害。倉敷市の担当者は9日夜、「命を落とした方がいるということは本当に残念だ」と述べたものの、原因について問われると、「その質問に答えるにはまだ早すぎる」と語った。

■ハザードマップ、1300市町村が公開

 浸水が想定される区域や避難場所などを住民に伝える洪水ハザードマップは、市町村が作成する。

 国や都道府県などの河川管理者が、流域に降る雨の量や堤防が切れる場所などを想定して浸水想定区域図をつくり、市町村が避難場所や経路を記入して完成させる。昨年3月時点で約1300市町村が公開している。倉敷市もその一つだ。

 約7万戸が浸水した2000年9月の東海豪雨やその後の水害で、多くの住民が避難場所を知らなかったことが問題になり、水防法が改正されて、大きな被害が予想される川について作成が義務づけられた。

 東京都荒川区は2016年、荒川で最大規模の洪水が起きた際の浸水想定を国土交通省が公表したことを踏まえ、ハザードマップを改定した。区内の11万5千世帯のうち、9万世帯が最大5メートル以上の浸水被害を受けると想定している。

 15年の関東・東北豪雨では、茨城県常総市を流れる鬼怒川の堤防が決壊した際に、多数の住民が自宅に取り残され、ハザードマップが避難行動に結びつかない実態が明らかになった。国交省は16年に手引を改め、「早期の立ち退き避難が必要な区域」も設定することを盛りこんだ。

 荒川や入間川が流れる埼玉県ふじみ野市では、昨年3月からハザードマップにこうした区域を明記している。担当者は「ただマップをつくるのではなく、中身を住民に知ってもらい、水害のリスクを実感してもらうことが重要」と話す。

 ただ、作成が義務づけられているのは一定規模以上の河川が対象で、中小河川では浸水想定区域図がなく、危険性が示されていない場合がある。昨年7月の九州北部豪雨では、浸水想定区域として示されていなかった筑後川の支流があふれて多くの犠牲者が出た。

■避難「地域・個人の力も必要」

 住民に避難を呼びかける自治体の情報提供も、災害のたびに改められてきた。

 市町村長は、災害対策基本法に基づいて避難情報を出す。避難情報には、高齢者らが避難を始める目安の「避難準備・高齢者等避難開始」、住民に避難を促す「避難勧告」、さらに危険性が高まったときの「避難指示(緊急)」がある。

 内閣府は2005年、避難勧告などの判断基準や伝達方法に関するガイドラインをつくった。前年の04年に全国で死者・行方不明者98人を出した台風23号などの災害が相次いだためだ。

 09年に兵庫県佐用町などで死者・行方不明者27人を出した台風9号や11年の東日本大震災を受け、14年にガイドラインを改定。避難情報は空振りを恐れずに早めに出すことを強調した。14年に77人が犠牲になった広島土砂災害が起きると、避難準備情報の段階から「自発的に」避難を始めるという表現をガイドラインに盛り込んだ。

 16年の台風10号では、岩手県岩泉町で高齢者施設の入居者9人が死亡した。町は避難準備情報を出していたが、施設側は高齢者らが避難を始める目安という意味を理解していなかった。これを受け、内閣府は「避難準備情報」の表記を「避難準備・高齢者等避難開始」に改め、「避難指示」は「避難指示(緊急)」に改定した。

 それでも、被害は繰り返された。

 NPO法人のCeMI環境・防災研究所の松尾一郎副所長は「避難情報やハザードマップなど、行政は知らせる努力、住民は知る努力が重要。行政の力だけでなく、地域コミュニティーや個人がきっちり動くことが必要だ」と指摘する。
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岡山・真備  浸水域、想定通り=ハザードマップ生きず―専門家「重要性認識を

  西日本豪雨で堤防が決壊し、広い範囲が浸水した岡山県倉敷市真備町地区では、高齢者を中心に多くの犠牲者が出た。浸水した地域は、市が作成した洪水・土砂災害ハザードマップの想定とほぼ重なっていた。被害は防げなかったのか。

 ハザードマップには、避難場所や想定される浸水範囲のほか、自治体の避難勧告や避難指示に基づき、住民が取るべき行動が示されている。

 市内を流れる小田川や支流の堤防が相次いで決壊し、真備町地区は全体の30%近い約1200ヘクタールが浸水した。ハザードマップでは、小田川流域を中心とした地域は2階の軒下(5メートル)以上が浸水すると想定され、最も危険性が高かった。国土地理院によると、今回の浸水範囲はハザードマップとほぼ一致し、最も深かった所は約4.8メートルと推定された。

 「まさかこんなことになるとは思わなかった」。真備町岡田の竹内昇さん(70)は振り返る。7日明け方、自宅1階の窓から外を見ると、道路の両側から茶色の水が押し寄せていた。家具などを2階に上げ、避難所の小学校を目指して冠水した道を車で急いだ。

 小田川の北側に住む竹内さんは緊急防災無線やテレビで情報を把握していたが、「実際に迫る水を見るまで重い腰が上がらなかった」。ハザードマップの存在は知っていたが詳しく見たことはなく、「わしらも改めないといけない」と話した。

 倉敷市は小田川の水位が急激に上昇したため、6日午後10時、真備町地区全域に避難勧告を発令。同11時45分に南側流域に、7日午前1時半には北側に避難指示を出した。支流の高馬川の決壊を把握したのは同1時34分ごろだった。

 伊東香織市長は避難指示のタイミングについて「河川事務所や気象庁の情報を踏まえ、発出の基準に沿って出した」と説明し、問題はなかったとの認識を示している。

 災害時の避難などに詳しい東京大の片田敏孝特任教授(災害社会工学)は「改めてハザードマップの重要性を認識し、災害時には一人ひとりが当事者意識を持って行動を取る必要がある。高齢者など個人での対応が難しい人は、地域で支える仕組みを議論するべきだ」と指摘した。 
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NHK 分析 (twitter からの「救助」)
NHK調べ SNS 救助


 
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災害ボランティアセンター設置状況です。

http://www.town.yakage.lg.jp/syakyo/yakage.htm 
http://www.okayamashi-shakyo.or.jp/2018/07/1043/  
http://kurashikisyakyo.or.jp/  
http://www.sojasyakyo.or.jp/ 
http://kasaoka.or.jp/ 
http://www.takahashi-shakyo.org/00news/news20180709.html 
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西日本豪雨/浸水域は想定内、守れた命/ハザードマップ生かせず

  西日本豪雨で川が決壊した岡山県倉敷市真備町地区は、過去にも洪水を経験していた。市は決壊時に想定される浸水域を記した「洪水ハザードマップ」を作製。その予測と今回の実際の浸水域はほぼ重なった。それでも40人を超す犠牲者を出した。命は守れなかったのか。課題が残った。

 ▽一致

 東部に高梁川、南部に小田川が流れ、北西部は山で囲まれた真備町地区。1970年代にも大規模な洪水被害が発生したことがあった。

 市が2017年に作製した地区周辺のハザードマップでは、小田川流域で「100年に1回程度」とされる「2日間で225ミリ」の雨が降り、小田川の堤防が決壊すれば、北側の広い範囲と南側の一部が浸水すると想定。浸水の深さは、多くが「2階の軒下以上まで浸水する」という5.0メートル以上としていた。

 国土交通省が発表した小田川の氾濫発生情報によると、5日午前0時からの48時間で小田川流域各地に平均で246ミリの雨が降った。決壊が起こり、浸水被害は想定されたエリアとほぼ一致し、水位は住宅の2階まで上昇した。増水のスピードが速かったとはいえ、ハザードマップ通りの災害が発生したことになる。

 ▽反映

 ハザードマップは、浸水の想定域や規模、地区ごとの避難場所や避難ルートを記載した地図。氾濫の恐れがある河川を抱える市区町村に対し、05年に作製と住民への周知が義務付けられた。昨年3月時点で対象は全国1331市区町村。うち約98%が作製済みだった。

 問題はどう現実の防災に反映させるかだ。15年9月の関東・東北豪雨では、鬼怒川が決壊。約3分の1が浸水した茨城県常総市でも今回同様、ハザードマップと実際の浸水域がほぼ一致した。しかし、市庁舎自体が想定範囲内にあり浸水したほか、浸水で利用できなかった避難所も相次ぐなど、危機管理の問題が浮き彫りになった。

 中央大の研究室による豪雨後の市民聞き取り調査で、マップを見たことがあると答えたのは3割程度にとどまった。

 ▽意識

 国交省は自治体向けの手引で、マップを使った避難訓練や説明会を日ごろから開催するよう要請。パソコンやスマートフォンなどで閲覧できるようにする工夫も呼び掛けている。

 倉敷市も各世帯に配布し、ホームページ上で公表。職員が浸水想定地域へ出向き、防災の「出前講座」もし、氾濫の恐れがある場合の早めの避難を呼び掛けてきた。

 だが、自宅1階が浸水し、避難した真備町辻田の会社員井上清美(いのうえ・きよみ)さん(55)は「一度も見たことがない」と言う。05年に町は倉敷市に合併され、行政の広報誌から自分たちの地域の情報が減り、目を通す関心も次第に薄れた。井上さんは「地域のことを知ろうとする意識が低かったのかもしれない」と反省しつつ、「決壊の恐れがあると知っているのと知らないのでは大違い。しっかり知らせてほしかった」。
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水没の岡山・真備町 以前から危険性懸念も

 西日本豪雨で町全体の3分の1が水没した岡山県倉敷市真備町は、ハザードマップで危険性が懸念されていた地域だった。今回のような豪雨から命を守るために必要な備えと心構えは何か取材した。

晴れの国を襲った豪雨による悲劇。多くの犠牲者が出た倉敷市真備町。町全体の3分の1を水没させた爪痕があちこちに残る。

「倉敷市も昨年度、新しい洪水ハザードマップを公表していて、ハザードマップが予測した通りの浸水被害になっているわけです」-今回の豪雨被害について、こう分析するのは地質学の専門家、香川大学、創造工学部の長谷川修一教授。

長谷川教授が指摘したハザードマップでは、今回浸水したエリアは5メートル以上の浸水が想定されていた。

長谷川教授「真備町は東に高梁川が流れていますよね。その西側の低湿地帯なんです。もともと低湿地で軟弱だったところ。そこに町が広がって家が建ってきたというのが土地の成り立ちです」

まさかは心の油断。自分が住んでいる場所の特徴をしっかり把握しておくことが最も大切なことだ。

長谷川教授「まずは、自分がどういう災害にあうところに住んでいるかということを、ハザードマップなどで確認いただくと」

ハザードマップはホームページでも確認できる。GIS(地理情報システム)を使ったものでは、土砂災害、洪水、地震などそれぞれの災害時における危険性を知ることができ、岡山・香川ともに利用できる。

身の回りに潜む危険を知り正しい行動を取ること。それが命を守る一番の方法だ。
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西日本豪雨、土砂災害も予測一致 広島や愛媛ハザードマップ
 
  西日本豪雨によって多くの犠牲者を出した広島県や愛媛県の土砂災害の現場を、行政が事前に危険箇所を示したハザードマップと比較したところ、ほぼ予測通りだったことが30日、各自治体への取材などで分かった。

 ハザードマップを巡っては、川の決壊で大きな被害が出た岡山県倉敷市真備町地区でも、実際の浸水域と、ほぼ一致していたことも既に判明。あらかじめ危険性を把握する手段としての重要性が改めて浮かぶ結果に、専門家は「危険回避に活用を」と訴える。

 災害地図とも呼ばれるハザードマップは、地形や地質などから自然災害を予測し、警戒すべき区域や避難ルートなどを明示している。
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岡山 真備 命つないだ自主避難 尾関の奇跡 熊野神社



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西日本豪雨、死者・行方不明者の5割超が屋内で被災

  7月の西日本豪雨による死者・行方不明者の5割超は屋内で被災していたとする調査結果を、静岡大防災総合センターの牛山素行教授(災害情報学)がまとめた。

 岡山県倉敷市の洪水被害などで、建物自体は流失しなくても、屋内にいて被災したケースが多かったためとみられる。牛山教授は「近年発生した他の豪雨や台風被害に比べて、屋内で被害にあった人の比率が高いようだ」と分析している。

 牛山教授は西日本豪雨の死者・行方不明者231人について被災場所を調査。「屋内」で被災した人は124人(53・7%)で、「屋外」の59人(25・5%)よりも多かった。

 被災場所がわかっていない「不明」も48人(20・8%)いるが、牛山教授は「屋内で被災した可能性のある人が多い」とみている。

 被災の原因別では土砂災害が125人(54・1%)で最も多く、洪水の82人(35・5%)を上回った。
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岡山県 真備町地区の浸水深最大5.4m 土木学会報告「2階避難も困難」


  西日本豪雨により甚大な浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備町地区で、浸水の深さが広い範囲で5メートルを超え、最大で約5・4メートルに達していたことが4日、土木学会(東京)の調査報告会で明らかになった。国土地理院は災害の発生当初、インターネットに投稿された画像などから最大の浸水深を4・8メートルと推計していたが、実際にはさらに上回っていたことが判明した。

 土木学会によると、浸水区域で住宅の壁に付着した泥などの痕跡を147カ所で調べた結果、同町箭田地区の住宅で最も深い5・38メートルに達していた。調査箇所を基に浸水範囲を分析し、浸水深が5メートルを超えるエリアは同町箭田、有井、川辺地区にまたがる東西3・5キロ、南北1キロに及んでいたと推計した。

 一戸建て住宅では3メートル以上の浸水で1階が水没し、5メートル超では2階の床上1・8メートルまで水位が達したケースがあり、土木学会メンバーの前野詩朗・岡山大大学院教授(河川工学)は「2階への避難も難しかった可能性がある」と報告した。

 前野教授は、真備町地区で決壊した当時の小田川について、国が今秋にも着工する高梁川への合流部付け替え工事が完了していた場合、川の水位が少なくとも1・5~0・9メートル程度低下したとの推計も示した。

 前野教授によると、西日本豪雨では小田川の最大水位は決壊した2カ所のうち下流部が16メートル余り、上流部が17メートル近くに達していたとみられる。付け替え工事が終わっていれば、小田川から高梁川への水の流入がスムーズになり、浸水被害が軽減していた可能性があるという。

 調査報告会は広島市内で開かれた。土木学会は調査団をつくり、真備町と広島県内の被災状況を調べている。団長で土木学会長の小林潔司京都大教授は「災害の状況が今までの常識とは明らかに異なっており、気候変動の影響がいろいろな形で出ている」と話した。


岡山県内の被害=4日午後7時現在
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 岡山県災害対策本部の4日午後7時までの被害まとめでは、住宅関係が全壊4090棟(前日比27棟増)、半壊1696棟(同34棟増)、一部損壊505棟(同22棟増)、床上・床下浸水約1万620棟。2223人の避難所生活が続いている。死者61人、行方不明者3人は前日までと変わっていない。
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生死の分岐点にも ハザードマップの周知が必要だ

 なぜ、これほど甚大な被害になったのか、何が生死を分けたのか−。8日付朝刊に掲載された西日本豪雨に関するアンケートは、被災地で復旧作業などを取材する記者たちが、岡山県倉敷市真備(まび)町の3カ所の避難所で聞き取り調査した。避難行動に注目すべき違いがあった。 

 ハザードマップ(どの地域に、どの程度の被害が予測されるかを示す地図)を知っていた人は、大雨警報が出る直前から避難を始め、最初の避難指示が発令された時点では8割近くが避難していた。堤防決壊などで浸水した地域は、想定区域図とほぼ同じだったが、問題はハザードマップを知っていた人が半数にとどまることだ。

 どんなに正確な予測をしても、周知されなければ意味がない。ハザードマップに基づいて防災計画を立て、避難訓練を行い、避難路や避難所を目につくように表示しておきたい。災害はいつ起きるかわからないのではなく、いつ起きても不思議ではないと認識すべきだ。

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「ハザードマップ意識」により「差」、地区の意識により、「命が救われる!」
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岡山 真備 熊野神社 (共助のあった地区)  地図
 
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岡山 復旧・被災地に“ボランティア格差” (例えば... 倉敷の真備 VS 岡山 矢掛町)

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2015 0915


倉敷市洪水・土砂災害ハザードマップ (平成28年8月作成、平成29年2月更新)

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岡山 倉敷 真備 ハザードマップ 住民に浸透不十分  西日本豪雨


  西日本豪雨を機に、浸水や土砂災害の危険箇所を示す「ハザードマップ」(危険予測地図)が住民に浸透していないという課題が浮かび上がっている。甚大な浸水被害が起きた倉敷市真備町地区でも認知度は低く、避難時に生かされなかったとの声が目立つ。同地区ではマップの予測と実際の浸水範囲がほぼ合致。国は各自治体に住民への周知徹底をあらためて要請している。 「マップは一度見たことがあるくらい。これまで避難した経験もなく、自宅は大丈夫だと思っていた」 倉敷市真備町地区で被災した男性(69)が話す。雨が激しさを増していた先月7日、自宅から周囲の様子を見ていたところ、水かさが一気に増して2階近くまで浸水。近所の住民からボートを借りて何とか避難した。

■予測とほぼ一致 山陽新聞社が真備町地区の住民100人に先月行ったアンケートによると、75%がマップの存在を知っていたが、内容を理解していたのは24%にとどまった。同地区の別の男性(79)も「配られたときにざっと見た程度」と打ち明ける。 倉敷市は2016年に洪水・土砂災害ハザードマップを改訂し、高梁川や小田川が決壊した場合の浸水区域や深さを程度に応じ色分けして表示した。今回の豪雨では同地区の3割に当たる約1200ヘクタールが浸水し、予測と実際の浸水範囲がほぼ一致。住民に周知徹底されていれば、犠牲者は減らせた可能性がある。 市はこれまで、市広報紙とともにマップを全世帯に配布。広報紙でマップの使い方などの特集を組んだほか、自主防災組織などの依頼を受けて出前講座を開き、17年度は市内で48回(真備町では1回)開催し、マップの存在を知らせてきた。 それでも今回の豪雨で真備町地区では51人の死者が出た。市担当課は「マップが避難に生かせていなかったとすれば非常に悔やまれる」と声を落とす。


■身近なものに  周知不足は倉敷市に限らないようだ。砂川の決壊で周辺の2230棟が浸水した岡山市。16年3月に洪水・土砂災害のマップを改訂し、使い方の出前講座などを市全域で年170回程度開いているものの、防災担当者は「来るのは防災意識の高い人。家族や近所には広がらない」とこぼす。 真庭市は出前講座のほか、水害が起こりやすい5、6月に広報紙でマップ活用を呼び掛けてきたが「すぐ取り出せる場所に保管されていない。新たな周知方法を考えねば」と担当者は言う。 国土交通省は西日本豪雨を受け7月13日付で、マップを住民に周知徹底するよう各都道府県に通知。石井啓一国交相は会見で「マップの存在が知られていないなど、防災情報の確実な提供には改善すべき点がある」と語った。 防災マップに詳しい山陽学園大の渋谷俊彦教授(建築学)は「マップが身近なものと感じられるよう、作成時から住民の意見をよく聞くことが大切。(書き込んで学べる)ワークブック形式を採用するなど内容にも工夫が必要だ」と指摘する。
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3mの浸水まで場所によって半日程度の時間差か 西日本豪雨

 先月の西日本豪雨で、広範囲が浸水した岡山県倉敷市真備町では、浸水の深さが3メートルに達するまでに、場所によって半日程度の差があったとみられることが、専門家の解析でわかりました。浸水が遅かった地区でも、10人以上が死亡していて、専門家は「浸水のエリアや深さの状況を、住民に迅速に伝える手段が求められる」と指摘しています。
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西日本豪雨の氾濫、複雑な広がり方再現 東京理科大

  西日本豪雨で、大きな被害を受けた岡山県倉敷市真備町で浸水が広がる様子を、東京理科大の二瓶(にへい)泰雄教授(河川工学)らが、シミュレーションで再現した。29日から札幌市で開かれている土木学会の全国大会で発表した。

 二瓶さんらは、町を東西に流れる小田川とその支流の水量や堤防決壊で氾濫(はんらん)した水量のデータと、被災した住民らへの聞き取り調査などを元に、浸水が広がる状況を再現した。約1200ヘクタールに及ぶ浸水域の広がり方は、場所によって時間差があった。

 最初の氾濫は7月7日午前0時前、小田川に流れ込む支流で発生。その後、町の西側で浸水が進み、午前3時過ぎに水深4メートルに達する場所もあった。さらに、2本の支流に挟まれた町の中央部にも流れ込んだ。

 午前6時以降、町の東側にも浸水が広がり、正午ごろにはこのエリアも水深3メートルを超えた。夕方には5メートルに達する場所も出た。

 二瓶さんは「浸水の広がり方が単純ではないことを理解してもらい、改めて早めの避難を意識してほしい」と話している。

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岡山県の今後のPR戦略? 「晴れの国おかやま」襲った豪雨…自治体の「災害少ない」PRが準備遅らせたか

 7月の西日本豪雨で広島、愛媛両県などともに甚大な被害を受けた岡山県。これまでは「晴れの国おかやま」をキャッチフレーズに「災害が少ない」とPRして移住・定住の促進などを図ってきたが、今回の水害では倉敷市真備町地区だけで51人の犠牲者を出すなど、そのイメージは大きく損なわれた。水害のみならず、遠くない将来に発生する南海トラフ巨大地震を念頭に、「災害の発生は時と場所を選ばない」という警戒の姿勢へと軌道修正が求められている。(吉村剛史)

「晴れの国」の根拠とは

 「災害が少ないという漠然とした信頼感が、(県民の)避難の遅れにつながった可能性は十分にある」

 豪雨発生後に会見した岡山県の伊原木隆太知事は沈鬱な表情でこう語った。影響自体は検証できていないとした上で、「災害が少ないことイコール安全ではないと発信してきたつもりだが、油断があった」と唇をかんだ。

 県は、気象庁が公表する平年値(過去30年間の降水量や気温などを平均した値で10年ごとに更新)のうち、全国都道府県庁所在地などの年間の「降水量1ミリ未満の日数」が最多であることを理由に、平成元年以降「晴れの国おかやま」をアピールしてきた。

 ただし、年間降水量が全国で最少というわけではなく、意図的な対外イメージづくりだったとの指摘もある。

本当に「地震が少ない」?

 同時に県は大正12年〜平成27年までに県内の震度4以上の地震回数の少なさの比較で、全国3位の16回だったことなどを強調し、「晴れ」の明るいイメージとあわせて「災害が少ない」とし、移住・定住促進に力を入れてきた。

 ただ、この調査でも最少は佐賀(8回)で、岡山が首位というわけでない。「全国の中で比較的少ない」ことに着目したキャッチフレーズといえる。

 また県が作った「移住・定住ガイドブック おかやま晴れの国ぐらし」では、「震度1以上を観測した地震は、平成23〜27年の過去5年間で93回程度です。震度3は6回、震度4は2回で、ほとんどが震度2以下となっております」と紹介されている。

 こうした地震(災害)が少ないという発信の成果は、特に平成23年の東日本大震災以降に顕著で、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの「移住希望地域ランキング」によると、岡山県は23年は全国15位だったが、東日本大震災翌年の24年は一気に2位に浮上。25〜26年3位、27年5位と近年は上位に入っている。

 また県が実施した28年度上半期の県外からの移住者を対象にしたアンケートで、移住の理由について「災害が少ない」と答えた割合が25・6%で最も高かった。

 対外的な影響だけでなく、今回の豪雨の被災地を中心とする多くの県民も「大きな災害はないと思っていた」と証言しており、もともと自主防災組織率の低さなどは県の長年の課題だった。

「水に悩まされたきた」歴史も

 歴史的に見れば岡山は「水に悩まされてきた地域」という印象も根強い。天正10(1582)年、豊臣秀吉が川の水を引き込み城を孤立させた備中高松城(現在の岡山市北区高松付近)水攻めや、天正19(1590)年とする説が有力な吉井川の氾濫・大洪水で、日本刀の産地の備前長船の刀工らが大打撃を受けた歴史が知られるためだ

 近代でも明治17(1884)年には現在の倉敷市福田町古新田を高潮が襲った。また同26(1893)年には県内で423人もの死者を記録した大洪水が発生。その際、現在の倉敷市真備町地区と総社市の一部では164人が溺死したとされている(吉沢利忠著「沈む島消えた町−瀬戸内のミステリー」昭和59年、山陽新聞社)。

死傷者1万5000人を想定

 地震も直接的な震源ではないが、被害が出ている。昭和21(1946)年、和歌山県潮岬沖で発生したマグニチュード(M)8の昭和南海地震では、岡山県でも死者52人、負傷者162人、建物被害は全壊1201戸、半壊2707戸にのぼり、線路の沈下や堤防の決壊、道路の損壊などがあった。

 被害をもたらした要因は、地震動に伴う土地の液状化とされ、干拓地と沖積層の地域で被害が多発。噴水や噴砂などの液状化現象特有の記録が残る。

 岡山県では昭和南海地震の際の津波は高さが1メートル以下で被害記録はないが、江戸時代の安政南海地震(1854年12月24日、M8・4)では、最高5メートル程度の津波が発生したとも。

災害を警戒し災害に強い県へ

 過去約100年のデータからみて、岡山県は他地域に比べると活断層も地震活動も少ない。しかし、水害も含め被害がまったくなかったということではない。

 しかも岡山大の地震地質研究者は「100年程度のデータでは地震の起こりかたを議論するには不十分という見方もあり、今後も少ないという保証はない」と指摘。県内は活断層が目立たないが、地形には現れない「隠れ活断層」の評価は研究途上にあり、科学的に熊本地震と同レベルの地震がないとは断言できないという。

 さらに今後発生が想定される南海トラフ巨大地震では、県危機管理課は「最悪の場合、M9クラスで最大震度6強の地震が発生し、津波などによって(県内の)死者は3111人、負傷者は1万1745人に達する」と被害を想定している。

 現在、検証などの対応に追われる県だが、今後は「災害を警戒し、万一災害があっても強い」という態勢づくりが急務で、岡山のアピールの方法も含め軌道修正に迫られている。


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在庫切れ多発…西日本豪雨で高まるハザードマップの重要性 地域で独自防災マップづくりも


 9月1日は「防災の日」。国や自治体は、改めて住民にハザードマップの活用を呼びかけている。西日本豪雨で甚大な浸水被害が出た岡山県倉敷市真備(まび)町では実際の浸水域が予測浸水域とほぼ重なり、その有用性が改めて実証された。各自治体には豪雨後、「ハザードマップがほしい」といった問い合わせが増加。地域ごとに危険箇所や避難経路などを盛り込んだ独自の防災マップを作成する取り組みも広がり始めている。

在庫切れ訴え

 「在庫がなくなったので追加で送ってほしい」

 西日本豪雨後、大阪市危機管理課には区役所からハザードマップの“注文”が相次いだ。在庫切れを訴えたのは全24区のうち都島、福島、西など11区と、半数近く。自治会の役員が地区の住民に改めて配布したいと200部以上を求めるケースもあった。ホームページから閲覧することもできるが、「紙で見たい」と役所を訪れる高齢者もいるという。

 担当者によると、ハザードマップは平成27年2〜3月に市内全世帯に個別配布したが、「どこにいったか分からない」「捨ててしまった」という市民も多いとみられる。

 淀川、大和川といった大きな河川と海に囲まれた大阪市は、市街地の9割が平坦(へいたん)な低地で、自然排水が困難な地形。集中豪雨や津波により大きな浸水被害が起こりやすいとされる。

 国土交通省では昨年、「千年に1度の大雨」で淀川水系が氾濫したとの想定で浸水区域を公表。大阪、京都の27市町で浸水し、大阪市の河口部周辺は50センチ以上の浸水が最長18日間続くとした。

 担当者は「西日本豪雨を受けて、自分たちの地域はどうなるのだろう、と関心を持つ市民が増えた」と指摘している。

住民自ら作成

 一方、ハザードマップに加え、住民自らが地域ごとの詳しい防災情報を地図に落とし込み、独自の防災マップを作成する取り組みも進んでいる。

 将来、南海トラフ巨大地震が予測される大阪府では26年ごろから、市町村に対し防災マップづくりを推奨。府職員が自治体と連携し、地域住民とともに町を歩いて危険箇所を探し、マップを作成するワークショップも開催してきた。

 府に先駆けて取り組んできたのが、同府和泉市だ。22年ごろから、地域ごとに手作りの防災マップを作成。29年度までに市内の山間部を中心とした20町でマップを完成させた。

 作成の方法はまず、町会の役員ら20〜30人が4、5班にわかれて町を歩き、水があふれそうな場所や倒壊の恐れがあるブロック塀など危険箇所をチェック。次に避難所までの経路や注意すべき河川・水路、災害時に支援が必要な住民の所在地を確認し、A3程度の紙の地図に書き込んでいく。裏面には町会の役員の連絡先など地域の情報を記載。完成したマップは、町内全戸に配布した。冷蔵庫など目につきやすい場所に貼っておくことを勧めているという。

 同市の担当者は「防災マップは実情にあった危険箇所・避難経路の確認ができるうえ、町歩きなどを通して住民の防災意識が高まる」と効果を強調する。

 23年の紀伊半島豪雨で被害が大きかった奈良県でも、地域の防災力向上につなげてほしいと防災マップ作りを進めている。担当者は「地図を描いて近所の人と話し合うことで、地域の危険箇所を詳しく知ってもらい、いざという時に役立ててほしい」と話している。

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 ハザードマップは市区町村の窓口やホームページ、国土交通省のポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)で閲覧できる。

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