国際情勢 51品目 北朝鮮制裁除外求める、韓国政府が安保理に / トランプ大統領 英女王と面会



 北朝鮮制裁をめぐる新たな動きです。韓国政府が「南北軍事ホットラインを再開させるため」として、ガソリンなど51の品目について輸出禁止の対象から除外するよう国連安保理に求め、承認されたことがJNNの取材で分かりました。

 韓国政府は11日、国連安保理の北朝鮮制裁委員会に対して51品目のリストを提出し、北朝鮮への輸出禁止の制裁対象から一時的に除外するよう求めていたことがJNNの取材で分かりました。

 リストには、軽油やガソリンなど燃料のほか、SUV車やバス、トラックなど自動車も含まれています。これらについて韓国政府は、「南北の軍事当局者の間で連絡を取り合う通信設備を整える目的に限って使う」と説明しています。

 このリストについて、安保理の北朝鮮制裁委員会が14日未明までに、制裁除外を承認したことも明らかになりました。安保理理事国のアメリカも含め、反対意見は出なかったということです。

 今年4月の南北首脳会談では、南北軍事ホットラインの再開も合意されていました。

/////

トランプ大統領 英女王と面会

 イギリスを訪問中のトランプ大統領夫妻はエリザベス女王と面会しました。一方、ロンドンでは10万人が集まる大規模な反トランプデモが行われました。

 就任後初めてイギリスを訪問したトランプ大統領夫妻は13日、ウィンザー城でエリザベス女王の出迎えを受けました。式典のあと、トランプ夫妻は女王と城の中でお茶を楽しむなど1時間にわたって過ごしました。

 一方、イギリスではトランプ氏の人種差別的言動に対する反感が強く、各地で抗議活動が起きています。

 「ロンドン中心部の通り、人で埋め尽くされました。ありとあらゆる年齢、人種、そしてバックグラウンドを持つ人たちがトランプ氏への抗議の意思を示しています」(記者)

 ロンドンではおよそ10万人が抗議デモに参加、中心部の通りを練り歩き、観光名所のトラファルガー広場まで進みました。

 「アメリカは自由・希望・チャンスの模範となる国だと思っていたが、トランプが示しているのは逆のこと。だからみんなここに集まっているのです」(デモ参加者)

 トランプ大統領は週末をスコットランドで過ごしゴルフを楽しむ予定ですが、現地でも抗議デモが計画されています。
/////

FIFA会長、ロシア大会「過去最高のワールドカップ」

 FIFA=国際サッカー連盟のインファンティノ会長がモスクワで会見し、「過去最高のワールドカップだ」とロシア大会の運営などを高く評価しました。

 「これまで以上に、きょう、確信をもって言えるのは私も・・・皆さんも感じているように、これが過去最高のワールドカップです」(FIFA インファンティノ会長)

 FIFAのインファンティノ会長は13日、このように述べ、これまでのところ大会で観客収容能力の98%が埋まったことや、安全面なども含め、ロシア大会の運営を高く評価しました。また、ロシアを訪れた100万人近い人たちがロシアがすばらしく歓迎ムードあふれる国であることを発見し、大会前のロシアのイメージが変わったのではと語りました。

 インファンティノ会長は今大会で初めて導入されたビデオ判定にも触れ、62の試合の中で19回使用され、その内16回で判定が覆ったとして、ビデオ判定は「サッカーをより正直で透明性のあるものにした」と述べました。

 大会を締めくくる決勝戦は、日本時間の16日午前0時にキックオフです。
/////

重体男性の自宅からノビチョク入りの瓶 イギリス

 イギリスで先月末、神経剤「ノビチョク」にさらされ女性1人が死亡、男性1人が重体となっていますが、この男性の自宅からノビチョクの入った瓶が発見されたことが明らかになりました。

 この事件は先月30日、イギリス南部のエイムズベリーに住む、イギリス国籍のドーン・スタージェスさん(44)とパートナーのチャールズ・ローリーさん(45)が意識不明の状態で発見され、重体となっていたものです。このうち、今月8日、スタージェスさんが死亡しています。

 その後、地元警察は11日に重体のローリーさんの自宅で小さな瓶を発見。中の物質を検査したところ、ノビチョクであることが分かりました。

 一方、この現場からおよそ10キロ離れた町ソールズベリーでは、今年3月にロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏と娘のユリアさんがノビチョクによる襲撃を受け、一時意識不明の重体に陥りました。この3月の事件で使われたノビチョクと、今回男女2人がさらされたノビチョクに関連があるのかどうか、警察は捜査を継続しています。

/////

「ロシア疑惑」でロシア情報当局者12人を起訴

 アメリカ司法省は、2016年の大統領選挙にロシア政府が介入した疑惑を捜査しているモラー特別検察官がロシアの情報当局者12人を起訴したことを明らかにしました。

 「2016年の大統領選挙への介入を企てたことで、ロシア軍当局者12人が起訴されました」(アメリカ ローゼンスタイン司法副長官)

 記者会見したローゼンスタイン司法副長官によりますと、モラー特別検察官が起訴したのはロシアの情報当局者12人で、2016年の大統領選挙の際、民主党の候補だったクリントン氏の陣営のコンピューターをハッキングし、その情報を公開したとされています。

 ロシア政府が共和党のトランプ氏の勝利を狙って選挙に介入したとされる「ロシア疑惑」で当局者が起訴されるのは初めてで、16日に行われる米ロ首脳会談にも影響を及ぼしそうです。

/////