国際競争 「空」の移動革命 Uber“空飛ぶタクシー” 日本も試験飛行の候補地に /経済産業省、「空飛ぶクルマ」の実現を推進。「空の移動革命に向けた官民協議会」を設立


 

 配車サービス大手のUber(ウーバー)は、開発中の“空飛ぶタクシー”をめぐり、日本が試験飛行を行う候補地の一つになったことを明らかにしました。

 「他の業界のリーダー、政府の皆さまと協力することにより、非常に迅速で、安全、安心な交通網が空で構築できると考えている」(ウーバー バーニー・ハーフォードCOO)

 ウーバーは実用化を目指す空飛ぶタクシー、「ウーバーエア」の試験飛行を2020年に行う予定です。すでにアメリカで行うことは決まっていますが、それ以外の候補地として日本やインド、オーストラリア、ブラジル、フランスの5か国が決まったということで、この中から半年以内に試験を行う国を決定するとしています。

 “空飛ぶ車”をめぐっては、ウーバーが2023年までにタクシーの実用化を目指しているほか、トヨタなどが出資する団体が2020年代の実用化を目指すなど、国際的な開発競争が激しくなっています。

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経済産業省、「空飛ぶクルマ」の実現を推進。「空の移動革命に向けた官民協議会」を設立

経済産業省は、国土交通省と共同で日本における「空飛ぶクルマ」の実現に向けて官民の関係者が一堂に会する「空の移動革命に向けた官民協議会」を設立した。

自動車や航空機の業界などの有志が集まる団体や、ドローンなどのベンチャー企業、投資ファンドなどの様々な分野の関係者が、都市の渋滞を避けた通勤、離島や山間部での新しい移動手段、災害時の救急搬送や迅速な物資輸送などの構想を描き、空飛ぶクルマの研究開発をはじめている。

同協議会は、こうした構想を具体化し、日本における新しいサービスとして発展させていくために設立された。「民」の将来構想や技術開発の見通しをベースに、「官」が、民間の取組みを適時適切に支援し、社会に受容されるルール作りなどを整合的に進めていくことが重要であるとして、共同でロードマップを作成する。官民の歩調をそろえつつ、空飛ぶクルマの実現を目指す。


PRODRONE社が開発中のAEROCA。機体上部に4機、尾翼部分に1機のプロペラという機構。2人乗りで、目的地まで自動で飛行するシステム。電動モーター仕様で飛行時間は30分、発電機とモーターを組み合わせた場合は60分を想定。飛行速度は時速120キロメートル。
第1回会合は平成30年8月29日に開催され、Drone Fund、CARTIVATOR、日本電気株式会社、株式会社プロドローン、テトラ・アビエーション株式会社、株式会社Temma、Uber Technologies Inc.が空の移動の将来像についての発表を行う。

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