岡山城月見櫓の公開期間拡大

  岡山市は、秋の3日間限定としてきた国重要文化財・岡山城月見櫓(やぐら)(同市北区丸の内)の内部一般公開について、今年は10、11月の土日祝日と11月2日の計19日間に拡大する。西日本豪雨の影響で入場者が減少している岡山城天守閣への誘客が狙い。 後楽園と連携。同園は、岡山藩主が居間として使っていたと伝わる「延養亭」の特別公開を例年の10月に加え、11月2〜4日も実施する。 市観光振興課によると、8月の天守閣入場者数は前年同期比19%減の約3万5千人だった。月見櫓の内部は毎年、文化財保護強調週間(11月1〜7日)に合わせて一般公開してきた。多くて1日千人以上が訪れる日があり、人の流れを天守閣にもつなげようと、期間の拡大に乗り出す。 月見櫓は江戸初期の1620年代、岡山藩主池田忠雄(02〜32年)が建て、岡山空襲の被災を逃れた本丸唯一の現存建築物。合戦に備えた「石落とし」と呼ばれる格子窓の空間や、銃を構えるための小窓「銃眼」を備える。 月見櫓の公開は各日午前9時半〜午後4時半。無料。問い合わせは岡山城(086—225—2096)、後楽園(086—272—1148)。