岡山 豪雨被災者支え合い活動事例紹介 倉敷で地域づくりヒント探る
 

 西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区の住民らによる支え合い活動の実践発表会(同市社会福祉協議会、市主催)が17日、くらしき健康福祉プラザ(同市笹沖)で開かれ、参加者約280人が人と人をつなぐ地域づくりのヒントを探った。

 同町と玉島地区の市内4エリアでそれぞれ活動する住民有志の代表や地区社協の役員らが順番に登壇。地域福祉活動を支援する一般社団法人「Wellbe(ウェルビー) Design(デザイン)」(札幌市)の篠原辰二理事長がコーディネーターを務めた。

 同町呉妹地区社協の森本常男会長は、役員による“作戦会議”を定期的に開き、被災者向けの食器提供を呼び掛けたり、被災を免れた人も参加できる催しを企画したりしたことを紹介。「みんなが一番困っていることを支援した」と述べた。

 ほかに、無料通信アプリLINE(ライン)で住民が情報共有できるグループをつくった同町川辺地区まちづくり推進協議会の活動などが紹介された。

 発表を聴いた古城池高3年女子生徒(18)は「普段から地域とのつながりを持つことが重要だと再認識した」と話した。

 倉敷市は、これらの活動を各地域で参考にしてもらおうと取り組みをまとめた冊子「豪雨ニモマケズ」(A4判、37ページ)を5千部作製し、この日から無料で配布を始めた。問い合わせは市社協(086―434―3301)。