国際情勢 米朝首脳、非核化巡る実務者協議再開で合意 /北朝鮮の朝鮮中央通信「歴史的対面を行った」


 アメリカのトランプ大統領は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)党委員長と南北の軍事境界線がある非武装地帯で会談し、今後2~3週間のうちに非核化を巡る実務者協議を再開することで合意したと明らかにしました。

 「友よ」(トランプ大統領)
 「お会いできてうれしいです」(金正恩党委員長)
 「ここを越えてよろしいですか?」(トランプ大統領)
 「大統領が一歩踏み出すと、我が地に最初に足を踏み入れたアメリカ大統領になります」(金正恩党委員長)

 トランプ氏は30日、南北の軍事境界線で金氏と握手を交わし、現職のアメリカ大統領として初めて北朝鮮に足を踏み入れました。

 その後、韓国側の施設で行われた首脳会談はおよそ50分に及び、トランプ氏は2月の会談以来ストップしていた非核化を巡る実務者の協議を今後2~3週間のうちに再開することで合意したと明らかにしました。

 電撃的な会談の実現にトランプ氏は、終始満足げな表情を見せ、金氏をホワイトハウスに招待する考えも示しました。一方で、現在、北朝鮮にかけている制裁は維持するとした上で、「急がずに包括的な合意を目指す」と強調しました。

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北朝鮮の朝鮮中央通信「歴史的対面を行った」

 6月30日に行われた米朝首脳による会談について、1日朝、北朝鮮の国営メディアは「歴史的対面が行われた」とし、朝鮮半島の非核化などに向け「米朝の対話を再開することで合意した」と報じました。

 北朝鮮の労働新聞は1日朝の紙面で30日に板門店(パンムンジョム)で行われた金正恩(キム・ジョンウン)党委員長とアメリカのトランプ大統領の会談について36枚の写真を掲載し、報じました。北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相とアメリカのポンペオ国務長官も会談に参加したとして、4人の写真も掲載されています。

 国営の朝鮮中央通信は「トランプ大統領の提案で、板門店で『歴史的な対面』が行われた」「敵対の産物である軍事境界線で南北朝鮮とアメリカの最高首脳が自由に行き交う歴史的な場面は、和解と平和の新しい歴史が始まることを示している」などと伝えました。

 また、会談の内容については「米朝の首脳は今後も緊密に連携し、朝鮮半島の非核化と米朝関係の改善に向け新たな突破口を開くための生産的な対話を再開し、積極的に進めることで合意した」としたうえで、両首脳が会談の結果に「大きな満足の意を示した」と報じました。

 そして「自分とトランプ大統領との良好な関係は、今後も障害を克服する神秘的な力として作用する」との金党委員長の発言も伝えられています。
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韓国大統領、「大きな峠を一つ越えた」と高く評価

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、板門店(パンムンジョム)で電撃的に行われた米朝首脳による会談について、北朝鮮の非核化に向けた「大きな峠を一つ越えた」と高く評価しました。

 韓国の文在寅大統領は、軍事境界線のある板門店で開かれたトランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)党委員長の首脳会談後に「大胆な提案で歴史的な出会いが成立した」と述べ、成果を強調しました。そして「近日中に実務交渉に入るとしたことだけでも、良い結果に近づいていく」と、非核化交渉の進展に対する期待感を示しました。

 また、文大統領は「朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和を構築するためのプロセスで、大きな峠を一つ越えた」と、米朝首脳の会談を評価しました。

 文大統領は軍事境界線で米朝首脳が対面したあと、金党委員長と笑顔で握手を交わしていて、物別れに終わった2月の米朝首脳会談以降、停滞していた南北関係にも進展があるのかどうかが注目されます。
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日米外相、米朝首脳会談を受け電話会談

 3回目の米朝首脳会談を受け、河野外務大臣はアメリカのポンペオ国務長官と電話で会談し、「朝鮮半島の非核化に向けて大きな後押しになることを期待したい」と述べました。

 「朝鮮半島の非核化に向けて、きょうのこの面会が大きな後押しになっていくことを期待したい」(河野太郎外相)

 アメリカのポンペオ国務長官と電話会談した河野外務大臣は、今回の米朝首脳による電撃会談が「米朝プロセス再開の大きなきっかけになった」と歓迎しました。

 また、「米朝プロセスの進展は北朝鮮に関するほかのプロセスの進展にもつながる」と述べ、日朝首脳会談の実現に向けても大きな後押しになるとの考えを示しました。


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