岡山県が防災ガイドブック改訂へ 西日本豪雨教訓、早期避難を明記


 9月定例岡山県議会は20日、一般質問を続行。高橋徹(民主・県民クラブ、岡山市中区)、渡辺知典(自民、浅口市・浅口郡)、池本敏朗(同、備前市・和気郡)、中川雅子(民主・県民クラブ、岡山市東区)の4氏が県政全般をただした。県は、災害時の避難手引き「防災ガイドブック」を昨夏の西日本豪雨の教訓を踏まえて改訂する方針を示した。水害の項目を拡充し、早期避難の重要性などを明記。来年度の予算化を目指す。

 高橋氏が、豪雨災害を受けた見直しを提案。吉田邦成危機管理監は「豪雨の教訓や警戒レベルを用いた防災情報などを盛り込んだ改訂版の作成を検討したい」と述べた。

 ガイドブックは2018年3月に作成し、地震や風水害、土砂災害時に取るべき行動や日頃の備えなどを紹介。改訂では、浸水想定区域が分かるハザードマップの活用方法や、5月から運用が始まり、避難の目安となる「大雨・洪水警戒レベル」などを分かりやすく解説する。英語、中国語などの外国語版も合わせて見直す計画。

 渡辺氏は、県が17年に開設した結婚マッチングシステム「おかやま縁むすびネット」の利用状況を質問。中谷祐貴子保健福祉部長は「先月までに成婚が64組に達するなど成果が表れている。今後もマッチング機能を充実するなど利便性の向上を図りたい」とした。

 池本氏は、災害情報の円滑な発信に向け、会員制交流サイト(SNS)の積極利用を要望。伊原木隆太知事は「情報の迅速な提供に有効。現在進めている総合防災情報システムの再構築で、ツイッターと連携した防災情報の発信について検討する」と答弁した。

 中川氏は、プライベートジェット機を所有する外国人富裕層の取り込みへ、県が管理する岡山桃太郎空港と岡南飛行場の活用を提案。知事は「時間帯や機体の重量などの制限があるものの、受け入れは可能で、両空港の利用促進に努めたい」と述べた。

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