四国(岡山 香川)フェリー 12月16日から運航休止へ/ 宇高航路、12月中旬に休止 瀬戸大橋と共存できず 
宇高航路、12月中旬に休止


玉野市の宇野と高松とを結ぶ宇高航路は、109年の歴史に幕を閉じようとしています。
四国フェリーは、11日朝、四国運輸局に、来月16日からの航路の休止届を提出し受理されました。

午前8時半過ぎ、運航にあたる子会社「四国急行フェリー」の堀川社長が四国運輸局を訪れ、宇高航路の休止届を提出しました。
連絡船として始まり、多いときには年間400万人が利用した宇高航路ですが、瀬戸大橋の開通以降利用者が減り現在は、年間14万人まで落ち込んでいました。
他の会社が撤退する中、四国フェリーは1日5往復の運航を続けてきましたが、2011年から続く赤字が、昨年度は1億円近くに膨らんでいました。
宇高航路は、地域経済や観光にも重要として、岡山・香川両県と高松市・玉野市は、これまでに8900万円に上る財政支援をしてきました。

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宇高航路、12月中旬に休止 瀬戸大橋と共存できず 

昭和の時代に本州と四国をつなぐ海上交通の大動脈だった「宇高航路」の歴史が途切れる。唯一の運航会社、四国急行フェリー(高松市)は11日、同航路の12月16日からの運航休止を四国運輸局に届け出て、受理された。瀬戸大橋の通行料金の引き下げに対抗できなかった。休止とすることで再開の道を残したが、廃止に極めて近い状況に置かれている。

「非常に残念だが、許容できる赤字額ではない」。高松市内の本社で記者会見した堀川満弘社長は苦渋の決断だったことを強調した。2020年3月期は1億円を超える最終赤字を見込み、瀬戸大橋との共存の道は諦めざるをえなくなった。

同航路は1910年に宇高連絡船として開設された。四国運輸局によると、87年度の同航路の輸送人員は396万人だったが、88年4月に瀬戸大橋が開通してヒトやモノの流れが変わった。瀬戸大橋の通行料金も下がり、2018年度は13万6千人まで落ち込んだ。

同航路を巡っては、国道フェリー(高松市)が12年10月に運航を休止。現在は四国急行フェリーが唯一の運航会社として1日5往復していた。4月に開幕した瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)2019に期待を寄せたが、収益の改善には至らなかった。そして、瀬戸芸の閉幕から1週間後、運航休止を届け出た。


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四国急行フェリーを抱える四国フェリーグループ(高松市)は10年2月に1度、同航路の廃止届を提出している。この時は地元の要望や社内の「ミニマムでも残してほしい」との声を受け、廃止届を取り下げた。

今回は廃止ではなく休止とすることで再開の可能性を残した。堀川社長は「離島航路に準じた支援が受けられるように行政が動いてくれるなら、再開したいという思いはある」と述べた。運休後も設備は残し、社員はグループの中で吸収する。

同航路の休止届が提出されたことを踏まえ、香川県の浜田恵造知事は「残念であり、重く受け止めている」とコメント。岡山県の伊原木隆太知事は「利用者が大きく減少している現状を鑑みると、残念ではあるが、やむを得ないものと受け止めている」とのコメントを発表した。

今回の運休を受けて、香川、岡山、高松、玉野の2県2市は今後、「宇野高松間地域交通連絡協議会」を開き、対応策を話し合う。堀川社長が望む離島航路に準じた支援は、長らく訴えてきた経緯があり、瀬戸大橋とつながる四国は離島ではないと、手厚い支援を受けられずにきた。休止という形で行政側にボールを投げたものの、再開への道は極めて険しいとみられる。

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宇高航路、12月16日休止 四国急行フェリー届け出 109年の歴史に幕

宇高航路(玉野市・宇野港―高松港)を唯一運航する四国急行フェリー(高松市)は11日、12月16日からの航路休止届を国土交通省四国運輸局に提出した。同運輸局は受理した。宇高航路は1910(明治43)年に国鉄連絡船が就航して以来、本州と四国を結ぶ主要航路だったが、109年で歴史を閉じる。

 瀬戸大橋との競合などで業績が悪化し、維持が困難になった。同社は「利用者に大変な不便をおかけし、深くおわびする。長年のご愛顧と支援に心より感謝します」とのコメントを出した。午後に記者会見し、詳細を説明する。

 同社によると、2014年の瀬戸大橋料金水準引き下げなどの影響でフェリー離れが加速。利用者が少ない夜間・早朝便の廃止などコスト削減を進めたが、岡山、香川県と玉野、高松市から補助金を受けても収支が改善しなかったという。

 同航路にはグループ会社が1956年に参入。四国急行フェリーに移管された2013年度は1日22往復し、年間約43万人が利用した。減便を重ね、18年度は5往復、約14万人にまで落ち込んでいた。

 宇高航路は瀬戸大橋開通直後は3社が運航していたが、12年までに2社が撤退していた。

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宇高航路フェリー休止届け

 玉野市の宇野港と高松港とを結ぶ宇高航路で、唯一のフェリーを運航している高松市の四国急行フェリーは、売り上げの減少に歯止めがかからず、存続は難しいとして、来月16日から休止する届け出を、11日、四国運輸局に提出し受理されました。
109年続いたこの航路の歴史に幕が下りることになりました。

四国急行フェリーの堀川満弘社長は、11日午前8時すぎに高松市の四国運輸局を訪れ、宇野港と高松港を結ぶ宇高航路で運航するフェリーを、来月16日から休止する届け出を提出して受理されました。
休止の理由について会社では「輸送数量は日々激減しており、要因は瀬戸大橋通行料金のETC割引制度が、大幅に拡充されたことによる。コスト削減にも限界があり、売り上げの減少に歯止めがかからず、業績の悪化が著しいため、これ以上の航路の維持存続は困難な状況だ。大変なご不便をおかけすることを深くお詫び申し上げる」というコメントを発表しました。
届け出のあと堀川社長は記者団に対し「あくまで休止であって廃止ではない」などと話し、午後3時から高松市の本社で記者会見して、詳しく説明するとしています。
宇野港と高松港を結ぶ宇高航路は、明治43年に鉄道連絡船として開設され、昭和60年代には、旧国鉄の連絡船と3つの会社のフェリーが24時間、1日に150往復以上運航していましたが、瀬戸大橋の開通や、その後の通行料金の値下げなどによって利用客が減少し、現在は、四国急行フェリーのみが1日5往復を運航していて、この航路の109年の歴史に幕が下りることになりました。

玉野市の宇野港では、フェリーを利用する人たちから運航休止を惜しむ声が聞かれました。
岡山市北区から訪れた20代の男子大学生は「最後の宇高航路が運航休止になると知って、記念に乗りに来ました。自分や周囲の人は、高松に行くのに電車を利用することがほとんどなので、休止はさみしいですがしょうがないのかなと思います」と話していました。
また、15年ほど前から、仕事でフェリーを利用しているという運送業の60代の男性は「岡山と徳島を行き来するのに週2、3回使っています。瀬戸大橋を使うこともありますが、フェリーだと乗っている間は休むことができました。橋が強風などで通れなくなった時にも、フェリーがある安心感があったので、航路が休止になるのは残念です」と話していました。

玉野市の黒田市長は「瀬戸大橋との共存共栄が難しく、経営的に厳しいという話は会社側から聞いていたが、休止という経営判断に驚くと同時に、100年以上にわたる歴史が途切れるのは、大変残念に思う。今後は、関係する2県2市で会社側の説明を聞いた上で、休止によって生じる課題にどのように対応していくのかを協議し、足並みを揃えて対応していきたい」と話していました。
岡山県の伊原木知事は「生活交通や物流面で重要な役割を果たしてきたが、利用者が大きく減少している現状をかんがみると、残念だがやむを得ない」とコメントしています。
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宇高航路 12月16日から運航休止

高松と宇野を結ぶ宇高航路を唯一運航している高松市の四国急行フェリーが、来月16日から運航を休止することになりました。

けさ四国急行フェリーの堀川満弘社長が四国運輸局に運航休止届けを提出し、宇高航路の休止が正式に決定しました。宇高航路は現在、四国急行フェリー1社のみが運航していて、瀬戸大橋料金の引き下げやトラック輸送量の減少などにより赤字が続いていました。

おととし4月からは1日5往復に減便するなどコスト削減を進めてきましたが、利用客の減少に歯止めがかからず航路の維持・継続が難しいことが原因としています。
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四国急行フェリーが宇高航路の休止届を国に提出 

玉野市の宇野港と高松市の高松港を結ぶ宇高航路を運航する四国急行フェリーが、業績の悪化に伴い国に航路の休止届を提出しました。来月16日から運航を休止します。宇高航路は岡山と香川を結ぶ大動脈として、かつて複数の会社が24時間運航していましたが、瀬戸大橋の完成以降事業者の撤退が続き、現在は、四国急行フェリー1社が1日5往復、運航しています。四国急行フェリーは休止の理由を瀬戸大橋のETC割引制度が大幅に拡充されたことにより利用者が激減し、売り上げの減少に歯止めがかからないためとしています。休止届の提出を受け、岡山県や香川県など関連自治体が参加する連絡協議会の開催が決まりました。国と2県2市が参加し、会社側の意向を確認したうえで、宇高航路のあり方を議論する予定です。
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四国フェリー宇高航路打ち切りへ 「企業努力では困難」社長会見

高松市と岡山県玉野市を結ぶ宇高航路を運航する四国急行フェリーの堀川満弘社長(65)が11日、記者会見し、同航路を12月16日から休止すると発表した。これまで財政支援を続けてきた香川県や市の担当者らも、対応に追われている。

 記者会見で、堀川社長は「利用者には深くおわびするしかないが、企業努力だけではどうしようもないと判断した」と理由を述べた。一方、「再開できる力はある」として、施設や船などは維持し「第三セクターでの運航などを国や行政に提案していく」と話した。

 四国急行フェリーには香川、岡山両県と高松市、岡山県玉野市が2015年度から年3000万円(17年度からは1500万円)を上限に財政支援をしてきた。今後について、香川県交通政策課の担当者は「重要な航路なので、無くなると地域への影響が大きい。県としては継続をお願いしたい」と話す。

 今月15日に2県2市や四国運輸局などによる協議会が高松市内で開かれ、同社が説明する予定。その上で県などは財政支援のあり方も含めて検討するという。

 浜田恵造知事は「休止届の提出は残念で、重く受け止めている」とコメント。大西秀人市長は「非常に残念だが、経営上の判断なので致し方ない。今後は事業者の意見を聞きながら、関係者と十分協議して対応していきたい」と話した。
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宇高航路、瀬戸大橋と共存できず

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