がん免疫療法、医師が効果訴え 岡山で公開講座、将来展望も語る 「オプジーボ」/脳梗塞再発予防、保険診療で開始 岡山大病院 心臓の穴をふさぐ治療



免疫の力でがんを治療する「がん免疫療法」について分かりやすく説明する市民公開講座が29日、岡山市であり、臨床や研究に携わる県内外の医師3人が治療効果や将来展望などについて話した。

 昭和大の角田卓也教授(腫瘍内科)は、抗がん剤は治療効果が長続きしにくく、患者が亡くなるケースも多いのに対し、「オプジーボ」などの免疫チェックポイント阻害剤を使うと一部の患者では長期の生存が認められるとした。

 さらに、免疫療法が効かないがんに対する戦略として、抗がん剤など他の治療法と併用した臨床試験が爆発的に増えているとし、「がんで亡くならない時代が来ている」と強調した。

 福島県立医科大の鈴木弘行教授(呼吸器外科)は肺がん、岡山大大学院の神崎洋光助教(消化器内科)は消化器がんでの実施状況などを説明した。

 28、29日に岡山市で開かれた「日本バイオセラピィ学会」の一環。市民ら約80人が聴講した。

/////

脳梗塞再発予防、保険診療で開始 岡山大病院 心臓の穴をふさぐ治療

岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は12月2日から、心臓の壁に開いた微小な穴(卵円孔=らんえんこう)を特殊な医療器具でふさいで脳梗塞の再発を抑える治療を保険診療で始める。脳梗塞のうち、穴から入り込んだ血栓が脳の血管に詰まることで起こるケースは若い人に多く、全体の5〜10%を占めるとされ、これらの患者の治療法として期待される。中四国地方の医療機関では初。

 卵円孔は左右の心房の間の壁にあり、胎児期に胎盤から取り込んだ血液を全身に送るための穴。多くは生後自然に閉じるが、そのまま残るケースもある。

 治療の対象となるのは、卵円孔があり、過去に脳梗塞か一時的に脳の血液循環に障害が起こる「一過性脳虚血発作」を発症した原則60歳未満の患者。脚の付け根から心臓までカテーテルを入れ、先端に取り付けた二つの金属製の閉鎖栓で卵円孔を両側から挟んでふさぐ。3泊4日程度の入院が必要。自由診療の場合は約130万円の費用が全額自己負担だが、保険診療で患者の自己負担額に上限を設ける「高額療養費制度」を利用すると8万〜10万円ほどに抑えられるという。

 一般的に、脳梗塞を発症した場合、再発予防には血栓ができるのを防ぐ薬を飲み続けるしかなかったが、この治療を組み合わせることで再発リスクを大きく減らせるメリットがある。

 同病院は2010年6月から全国の医療機関で唯一、自由診療でこの治療に取り組み、これまでに32件の実績を重ねている。治療を担当する循環器内科の赤木禎治准教授は「患者の状態によっては血栓予防薬を飲み続けなくて済み、社会的な活動の幅も広がる。若い人にとってメリットは大きい」と話している。
/////