岡山 垂直避難できれば、37%生存可能性 倉敷市が豪雨犠牲者の避難状況公表 / 倉敷市災害に強い地域をつくる検討会 



  倉敷市は29日、西日本豪雨により同市真備町地区で亡くなった全51人(災害関連死を除く)の避難行動調査の結果を初めて公表した。37%に当たる19人について、垂直避難していれば助かった可能性を指摘。犠牲者の約9割を高齢者が占め、要支援・要介護認定者は全体の4割近く、1人世帯も約3割に上っており、要援護者対策の重要性が改めて浮き彫りとなった。

 市は10~11月中旬、民生委員や住民団体、犠牲者の親族から聞き取り調査を実施した。

 住居で亡くなったのは42人で、2階建ての1階での犠牲者が22人と最も多かった。このうち浸水深5メートル未満で亡くなった19人は「垂直避難により助かった可能性がある」とした。65歳以上の高齢者は45人で、全体の88%を占めた。

 避難行動を追跡したところ、垂直避難や住居外への避難ができなかった人(39人)が全体の約8割。避難した人の中では、自宅に戻ったり、避難所に向かう途中だったりしたケースが目立った。家族や地域から避難の呼び掛けを受けながら命を落とした人(35人)も多かった。

 要支援・要介護認定者は19人おり、うち重度(要介護3~5)は6人。身体障害者も13人のうち重度(1、2級)が6人いた。1人世帯は16人だった。

 調査結果は、西日本豪雨を受けて市が要援護者の避難対策などについて検討している会合で公表された。

 委員長の片田敏孝・東京大大学院特任教授(災害社会工学)は「超高齢社会の日本で、要援護者対策は喫緊の課題。共助も大切だが、地域でどうにもならない部分は行政が対応しなければならない」と指摘。伊東香織市長は「日頃から1人も取り残さない活動を地域で進めていく必要がある。行政も各部局が横断して取り組んでいきたい」と話した。


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真備8割が避難できずに犠牲


 倉敷市は、去年の西日本豪雨で、真備町で犠牲になった人について、詳細な状況を初めて調査し、避難できずに亡くなった人が8割近くに上ることなど、その結果を29日公表しました。

これは、西日本豪雨を教訓に、迅速な避難を実現しようと設けられた検討会の中で、倉敷市が明らかにしました。
西日本豪雨で倉敷市真備町では、災害関連死を除いて51人が犠牲になり、9割近くにあたる45人は、65歳以上の高齢者でした。
市が明らかにしたところによりますと、亡くなった51人のうち13人は、体に障害があり、19人は要介護認定を受けていました。
そして、周辺の住民などに聞き取り調査を行った結果、犠牲になった人のうち少なくとも35人は、家族や地域の人から避難を呼びかけられていたことが分かったということです。
しかし、亡くなった人の8割近くにあたる39人は、自宅の2階以上に避難するいわゆる「垂直避難」や、家の外への避難ができず、犠牲になっていました。
さらに22人が、2階建ての住宅の1階で亡くなりましたが、このうち19人は浸水の深さが5メートル未満だった場所に自宅があり、倉敷市は「垂直避難ができていれば助かった可能性がある」としています。
倉敷市は今回の調査結果を踏まえ、お年寄りや障害者など、避難に手助けが必要な「要支援者」を中心に、どうすれば命を守ることができるのか、検討を進めることにしています。

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災害に強い地域作りを 倉敷市で検討会

去年の西日本豪雨をふまえ、災害に強い地域づくりを目指す倉敷市の2回目の検討会がきょう開かれました。

きょうの検討会では倉敷市内におよそ4万人いる自力避難が困難な人を災害時にどう支援すべきか意見が交わされました。

このなかで香川大学の磯打千雅子特命准教授は要支援者が孤立しない避難方法を探るべきと訴え、行政と地域の連携強化を提案しました。

また小、中学校での防災教育の必要性が指摘されましたが、担当できる教職員の養成が難しく、授業時間の確保にも課題がある事が示されました。

倉敷市は検討会を通じ災害時に全ての住民が速やかに避難できる地域づくりを目指すとしています。
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倉敷市災害に強い地域をつくる検討会 

去年の西日本豪雨を教訓に住民が自主的に避難できる環境づくりや地域の防災力を高めるための方策を考える検討会の2回目の会合が倉敷市で開かれました。検討会には防災などの有識者や真備町の住民代表など7人が出席しました。検討会では真備町で亡くなった51人のうち、9割近くが65歳以上の高齢者で、要介護3以上や身体障害2級以上の重度の要支援者だった人がそれぞれ1割以上いたことなどが示されました。そのほか倉敷市の災害時の要援護者台帳に約4万人が登録されていることが説明されました。委員からは、避難する際に本当に支援が必要な人の数を把握する必要がある。その上でどうしても地域の力では助けられない人を行政がフォローするべきなどの意見が出されました。また、防災教育について担当教員がいない、や時間が無いなどの課題を多くの小中学校が抱えている現状も紹介されました。委員からは防災を教育と捉えるのではなく地域を巻き込んでその土地で生き抜く知恵を知ってもらう機会を設け子供たちを育む環境を作るべきなどの意見が出されました。検討会はあと2回開かれ来年3月の最終回で報告書をまとめる予定です。
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