岡山商工会議所 中小企業支援強化要望 / 求人倍率は平成以降最大の下落 / コロナ影響で失業した男性は
岡山商工会議所の松田会頭などは、岡山市の大森市長に、新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業への支援の強化などを要望しました。
岡山商工会議所の松田会頭らが岡山市役所を訪れ、大森市長に要望書を手渡しました。
松田会頭らは、県内の中小企業が事業を再開するにあたり、売上の回復を図るための広告宣伝費やキャンペーン費用などの助成と、市独自の消費喚起策の実施を要望しました。
これを受けて大森市長は、6月の議会でさらなる経済対策について議論すると話しました。
岡山商工会議所は、事業者の状況を踏まえ、今後も岡山市などへ経済対策の要望を行う方針です。
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求人倍率は平成以降最大の下落
岡山県内の4月の有効求人倍率は1.76倍と、2か月連続で前の月を下回り、下げ幅は平成以降で最大になりました。
岡山労働局は、新型コロナウイルスの影響による厳しい雇用情勢は、しばらく続くおそれがあるとしています。
岡山労働局によりますと、県内の4月の有効求人倍率は1.76倍と、前の月を0.14ポイント下回り、2か月連続の下落となりました。
下げ幅は、リーマンショック後やバブル崩壊後を超え、平成以降で最大だということです。
新規の求人を産業別にみますと、まず「製造業」は、米中貿易摩擦などの影響に、感染拡大が追い打ちをかける形で生産が落ち込んでいることから、自動車関連の企業などを中心に42.7%と大幅に減少しました。
また「卸売・小売業」は、多くの店舗が臨時休業や営業時間の短縮を余儀なくされ、求人を控える動きがみられたことから、33.1%減少しました。
労働局や県内各地のハローワークには、感染拡大の影響に関する相談が、これまでに6000件以上寄せられ、雇用調整助成金の申請方法などに関する相談が多いということです。
岡山労働局は「緊急事態宣言が解除され、経済活動は少しずつ戻ってきているが、厳しい雇用情勢はしばらく続くおそれがある。さまざまな支援制度を周知し、雇用を守っていきたい」としています。
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コロナ影響で失業した男性は
新型コロナウイルスの影響による雇用情勢の悪化で、仕事を失う人も出てきています。
岡山市の50代の男性は、4月いっぱいで、2年半勤めた工作機械の組み立てなどを行う会社を辞めました。
男性によりますと、元請けの会社の業績悪化に伴って勤務先の仕事量は、1年ほど前から減少していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、経営状態はさらに悪化したということです。
そして、4月初め「業績が回復するメドが立たないので退職してほしい」と告げられたということです。
中学1年生から高校3年生まで3人の子どもがいるという男性。
当面は、妻の収入に頼って生活を続けますが、一刻も早く新しい仕事を見つけたいと、ハローワークに通い続ける日々です。
そうした中でも少しでも家計を助けたいと、いまは週に4日ほど、運送会社で時給900円のアルバイトを続けています。
男性は「解雇を告げられた時は『なぜ自分が』と思いましたが、いまの社会情勢を考えればしかたがない。私が辞めたあと、週休2日から4日になったと元同僚から聞いたので、状況はさらに悪くなっていると思います。この先、本当に仕事を見つけられのか不安ですが、できるだけ早く、家族と幸せに暮らせる日常を取り戻したい」と話していました。
岡山労働局のまとめによりますと、県内で勤め先の経営が悪化して、解雇や雇い止めにあった人は、5月26日の時点で、見込みも含めて126人にのぼっています。
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