岡山 豪雨2年 再建メド立たず16% / 以前の場所に戻りたくない23%


西日本豪雨から2年となるのを前に、NHKが倉敷市真備町で被災した2000人あまりにアンケートを行ったところ、いまも仮設住宅での生活を余儀なくされている人の16%が「住まいの再建のメドが立っていない」と回答しました。
理由として資金不足をあげる人が半数近くにのぼっています。

NHKは倉敷市真備町で被災した5400人あまりを対象に、5月から6月にかけて、アンケートを行い、39%にあたる2091人から回答を得ました。
この中でいまも「みなし仮設」などの仮設住宅での生活を余儀なくされていると答えた人に、住まいの再建の予定を尋ねたところ、16%が「再建のメドが立っていない」と回答しました。
その理由について複数回答で尋ねたところ「新築や修繕の資金がまかなえないから」が45%と最も多く、次いで「家族の間で再建の方針について意見が合わないから」が20%「工事を請け負ってくれる会社が見つからないから」が1%でした。

山崎慎次さん(60)は、アンケートで住まいについて「再建のメドが立っていない」と答えました。
父親から受け継いだ2階建ての自宅は、西日本豪雨で屋根だけを残して水没し、全壊しました。
壁などの損傷が激しかったため修復は難しく、解体をせざるをえませんでした。
真備町で暮らしたいと再建を望んでいますが、その資金がまかなえないといいます。
いま、山崎さんは元の自宅から車で20分ほど離れた倉敷市内のみなし仮設住宅で、長男と長女といっしょに3人で暮らしています。
2人の子どもはいずれも体調が悪く、定職に就くことができません。
トラック運転手としての山崎さんの収入だけで、親子3人の生活を支えています。
近所の人の話などから、自宅を建て直すには1500万円近くかかると見ていますが、貯金は300万円ほど。
新築する場合、最大200万円の支援金を受け取ることができますが、それでも到底足りません。
いまの生活で、多額のローンを組んで再建する道を選ぶのは難しいと言います。
山崎さんは、みなし仮設住宅を入居期限を迎える7月で退去し、知り合いを頼って県外に引っ越すことを検討しています。
しかし、いまの段階では新たな住まいは決まっていません。
山崎さんは「2年あれば修復や新築ができるのではないかと、漠然と考えてきましたが、現実は厳しかったです。生まれ育った真備町に戻って暮らしたいという思いは、ずっと消えないと思います」と話していました。

倉敷市が設けている、真備町の復興計画推進委員会の委員長で、岡山大学地域総合研究センターの三村聡センター長は「例えば住宅ローンについては、金利の減免などさまざまな支援策はあるが、結局は元本を返済しなければならないなど、支援には限界がある。甚大な被害をもたらす災害が相次ぐ中、住宅再建をどう支援するのか、検討が必要だ」と話しています。

/////
以前の場所に戻りたくない23%


 西日本豪雨から2年となるのを前に、NHKが倉敷市真備町で被災した2000人あまりにアンケートを行ったところ、いまも仮設住宅での生活を余儀なくされている人の23%が、以前住んでいた場所に「戻りたくない」と回答しました。
その半数近くが、ふたたび被災することへの不安を理由にあげています。

NHKは、倉敷市真備町で被災した5400人あまりを対象に5月から6月にかけてアンケートを行い、39%にあたる2091人から回答を得ました。
この中で、いまも「みなし仮設」などの仮設住宅での生活を余儀なくされていると答えた人に、今後、豪雨の前に住んでいた場所に戻って暮らしたいと思うかどうか尋ねたところ「思う」と答えた人が40%「思わない」と答えた人が23%でした。
「思わない」と答えた人に、その理由を複数回答で尋ねたところ「また同じような災害にあうのではないかと不安だから」が48%と最も多く、次いで「住まいを再建する資金がないから」が24%「地域の復興が進んでいないから」が9%「戻っても知り合いがいないから」が7%でした。
倉敷市が設けている、真備町の復興計画推進委員会の委員長で、岡山大学地域総合研究センターの三村聡センター長は「被災者は、人生で最大と言える恐怖を感じたわけなので、それを癒やすのは簡単ではない。安心感を持ってもらうためには、堤防の機能の強化といったハード面の対策と、迅速な避難を実現するためのソフト面の対策を積み重ねていくことが重要だ」と話しています。
/////