岡山市公共交通網再編 足並み揃わず ( 循環バス「めぐりん」を運行する八晃運輸はおととし、両備グループの西大寺線と重複する経路の路線を開設したことで、両備側の反発を招き ) 八晃運輸 VS 両備G

岡山公共交通戦争? 八晃運輸(めぐりん) VS 両備G(両備バス)【解説】岡山市内の路線バスの再編案 今後どうなる?
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   赤字路線が大部分を占めるバスなど、岡山市の公共交通の維持を図る協議会が開かれました。12日は新たな再編計画案が示されましたが、運行各社の足並みは揃わず計画策定に向け課題を残しました。

赤字路線が大部分を占める路線バスなどは、新型コロナウイルスの影響で乗客が戻らず、さらなる打撃を受けています。
どうやって路線を維持するのか。
岡山市は、再編に向けこれはという計画案を示しました。
再編が検討されてきたのは、三野・高屋方面など6つのエリアですが、今回新たに路線廃止や拡充を盛り込みました。
循環バス「めぐりん」を運行する八晃運輸はおととし、両備グループの西大寺線と重複する経路の路線を開設したことで、両備側の反発を招きました。
12日、岡山市が示した再編案は、この路線を廃止する一方、めぐりんが岡電バスと中鉄バスが共同運行する国立病院線に新規参入し、3社で共同運行するというもの。
さらに、岡山駅バスターミナルへの乗り入れを認める案です。
しかし、今回も新規参入の理由が不明と岡電バス側は反発。
また、岡山市は中心部での安すぎる運賃が経営を圧迫しているとして、現在100円から140円ほどの最低運賃を、150円程に値上げする提案をしました。
今回概ね了承されたのは、大きなものとしては高齢者・障害者の運賃を一律で半額割り引きする案だけ。
結局足並みは揃わぬままです。
各社の思惑が入り乱れる中、利用者目線の再編ができるのか。
来年度の計画実施を目指す協議会は正念場を迎えています。

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どうなる?岡山市のバス路線再編案…公共交通の将来像について法定協議会

路線バスの再編など、公共交通の将来像について岡山市やバスの事業者などが話し合う法定協議会が10月12日、開かれました。再編に向け市が提案した案は合意に至らず、議論は平行線となりました。

会議には、岡山市や市内の路線バスを運行する全ての事業者が顔を揃え、各社の経営を改善し路線を維持するための再編案を市が提案しました。

(報告 中島悠希記者)
「現在、岡山市中心部では初乗り運賃100円で乗ることができますが、これを150円に値上げすることなどを含めたバス路線の再編案が話し合われました」

各事業者によりますと、市内を運行するバス路線の約8割は赤字で、2020年は新型コロナの影響で売り上げは2019年から2割以上減り路線の休止や減便が相次いでいます。このため提案では、市中心部の初乗り運賃を100円から150円に値上げし、市の試算では全体で約8000万円の収入の増加が見込めるということです。

値上げの一方、65歳以上の高齢者や障害者に対しては運賃を半額にし、割引分を市が負担します。また、提案では既存のバス路線を大きく変更します。

西大寺方面では、八晃運輸が運行するめぐりん益野線を廃止。

一方、津高方面にめぐりんが新規参入し、合わせてJR岡山駅東口のバスターミナルに乗り入れます。これらの提案に対し、事業者からは「新型コロナの影響が予想以上に大きく、市の提案は精査する必要がある」といった意見などが出されました。

(岡山電気軌道)
「新型コロナの中でバス会社が存続できるかという事態にもっと深い議論を早急にやっていかないと」

(八晃運輸)
「まだまだ合意には時間がかかるかなと。利用者の利便性の向上、各社のベースは一緒」

市は、関連予算を2021年度の予算案に盛り込む考えで、次回の会議までに着地点を見出したいとしています。

(岡山市 大森市長)
「市民の足を確保するには各社の足並みを揃えていかないといけない」
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循環バス「めぐりん」益野線の廃止案を岡山市が提示…運賃競争に歯止めを

岡山市が公共交通のあり方を考える協議会で、両備グループと八晃運輸が競合するバス路線について八晃運輸が運行する「めぐりん」を廃止する再編案などを示しました。

 岡山市が開いた協議会には、市内のバス事業者9社などが出席しました。市内を運行するバス路線の約8割は赤字で、利用者や収入も新型コロナウイルスの影響で2019年より2割以上減っています。

 岡山市は3月の協議会で、便数の調整案や路線の再編案を盛り込んだ「岡山市地域公共交通網形成計画」を示しました。


循環バス「めぐりん」の益野線を廃止する計画

 事業者からおおむね了解を得ていましたが12日、新たに追加の再編を提案しました。再編案では、八晃運輸が運行する循環バス「めぐりん」の益野線を廃止する計画です。

 岡山市中心部と東区の西大寺地区を結ぶこの路線を巡っては、競合する両備グループが他の赤字路線が維持できなくなるとして、路線の認可取り消しを求めて訴訟を起こすなど反発していました。

(両備グループ/小嶋光信 代表)
「どうして廃止を決められたのか」

(岡山市都市整備局/平澤重之 担当局長)
「益野線については低廉な運賃の競争を止めて撤退して、両備さんにお任せしませんかというのをわれわれの方からお話した」

(八晃運輸/成石敏昭 社長) 
「再編実施計画には当社としては賛成。長年当社からお願いしていた岡山駅への乗り入れ、これも早急にやっていただく。合わせて益野線からの撤退、廃止します」


「めぐりん」の岡山駅東口への乗り入れなどを提案

 岡山市はこの他、既に2社が運行している岡山駅と国立病院を結ぶ国立病院線への八晃運輸の参入や、「めぐりん」の岡山駅東口への乗り入れなどを提案しました。

(岡山市/大森雅夫 市長)
「われわれとしては、事業者の皆さんの合意をいただいてこの計画を動かしていきたい」

 岡山市は2021年1月の協議会までに計画案を取りまとめる方針です。
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