「第4波は来る」 第3波予見した医師の警告 「集団免疫は間に合わない」/ 新型コロナの病原性とワクチン:変異株の影響は?

「第4波は来る」 第3波予見した医師の警告 「集団免疫は間に合わない」


 新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言が再発令されて3週間が過ぎた。2020年11月末に「現場感覚では限界」とSNS(ネット交流サービス)に投稿し、いち早く第3波の「医療崩壊」を予見した埼玉医科大総合医療センター(埼玉県川越市)教授の岡秀昭さん(45)=感染症科=は、第4波に備えた医療従事者の役割分担や、自宅療養者のフォロー体制構築が必要と訴えている。



 ――全国で自宅療養者の容体が急変し死亡する事例が相次ぎ、「無症状だった」との発表もあります。自宅療養の突然死を防ぐために、どうすればよいでしょうか。

 ◆無症状ではなく、息切れを訴えにくいため、呼吸の悪化に気づかなかった可能性があります。そもそも感染者の病状把握を保健所が担当することに無理があります。

 自宅療養者への対応は、開業医など地域の医師が協力する仕組みが必要です。適切な時期に治療介入することで重症化を抑制し、死亡者の減少が期待できます。

 例えば、保健所は地域の医師に自宅療養者の経過観察を依頼します。基礎疾患があるなど要チェックの療養者には(血中酸素濃度を測る)パルスオキシメーターを配布し、「LINE(ライン)」やメールなどで毎日報告してもらいます。


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新型コロナの病原性とワクチン:変異株の影響は?



新型コロナウイルスの「変異」とは?
 
変異した新型コロナウイルスが海外で見つかったとの報告がありましたが、「変異」とはどのようなことなのでしょうか。ここでは、感染力や病原性について、いまわかっていることをお伝えします。

目次
Q. イギリスや南アフリカで、変異した新型コロナウイルスが見つかっています。変異とはどういう現象なのでしょうか?
Q. 感染力(伝播力) が高まると、病原性(毒性)にも影響しますか?
Q.変異したウイルスに対して、気をつけた方がいいことは変わりますか?
Q.この先もウイルスは変異する可能性がありますが、どんな風に変わっていくと予想されますか? 特に病原性(毒性)についてはどうなるでしょうか?
Q. イギリスや南アフリカで、変異した新型コロナウイルスが見つかっています。変異とはどういう現象なのでしょうか?
A. ウイルスが増殖するときに、遺伝情報がコピーされますが、変異とは、コピーされた内容が元の情報から変化することを意味しています。変異によって、常にウイルスの性質が変化するとは限りませんが、もしつくられるタンパク質が変われば、ウイルスの性質が変わることもあります。イギリスで報告された変異ウイルスでは、細胞につく表面のタンパク質(スパイクタンパク質)が変化していました。以前よりも感染しやすいウイルスに変化した可能性があり、現在のイギリスの感染拡大に影響を与えている可能性が疑われています。

Q. 感染力(伝播力) が高まると、病原性(毒性)にも影響しますか?
A. 感染力(伝播力)が高くなると、必ず病原性(毒性)が強くなるというわけではありません。ただ、鳥インフルエンザウイルスのように、当初、鶏に感染しても、たいした病気を起こさなかったウイルスが、突如致死的なウイルスに変わる可能性は否定できません。ただ、そうした変化を早期に予測するのは困難です。なぜなら、新型コロナウイルスの場合、どのような変異が入ると、病原性が強くなるかわかっていないからです。

Q.変異したウイルスに対して、気をつけた方がいいことは変わりますか?
A. 私たちができる対策としては、これまでと変わりはありません。3つの密(密閉・密集・密接)を避ける、マスクをする、大声を控えるといった対応が必要です。しかし、今よりも、はるかに感染力(伝播力)が高まったり、病原性が強くなったときには、さらなる行動制限(なるべく家から出ないなど)が必要となる可能性はあります。

Q.この先もウイルスは変異する可能性がありますが、どんな風に変わっていくと予想されますか? 
特に病原性(毒性)についてはどうなるでしょうか?
A. 一般的にウイルスは変異を続けるものです。人の間で流行していく限り、これからも新型コロナウイルスは変異を続けていくでしょう。ウイルスによって変異の生じ方は異なり、インフルエンザウイルスではあり得ないことが新型コロナウイルスでは起きていて、ウイルス学的には興味深いと考えています。新型コロナウイルスの病原性が強まるのか弱まるのかについては、そのどちらの可能性もあります。

現在、開発されているワクチンの効果が弱くなるような変異が起きる可能性もありますが、ここ1~2年では生じないと思います。なぜなら、多くの人が新型コロナウイルスに感染して免疫が出来るまでは、その免疫を逃れるような変異は生じない(そのような選択は働かない)からです。

どうなるかは、誰にも予測ができませんが、いまできる感染防止策を続けて、落ち着いて対応していきましょう。 




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新型コロナの病原性とワクチン:変異株の影響は?


「新型コロナウイルスの「変異」とは? 」では、「変異」の意味や、感染力や病原性について、お伝えしました。

今回は、新型コロナの病原性とワクチンの効果について、変異株が与える影響も含め、いまわかっていることをお伝えします。

目次
Q. 新型コロナウイルスの病原性は強くなっていますか?
Q. 海外で接種が始まったワクチンの有効性と安全性は?
Q. 変異株は、ワクチンの効果に影響しますか?
Q. 新型コロナウイルスの病原性は強くなっていますか?
最近、重症化する患者が増えており、ウイルスの病原性(※1)が強くなっているのではないかというご心配があるようです。

※1 病原性とは、病気を引き起こす能力のことです。
このウイルスは中国の武漢で、おそらくはコウモリから人に伝播したのが発端です(コウモリから人に伝播する過程で、別の動物が関与していたかどうかは不明です)。その後、ウイルスは中国全土、ならびに世界中に広がりました。

ヨーロッパ諸国やアメリカでは多くの人が感染し、亡くなっています。しかし、感染者数や死亡者数だけで、ウイルスの病原性が強くなっている(強毒化している)あるいは感染性が高まっているとは言えません。

なぜなら、感染者数や死亡者数は、それぞれの国・地域の流行対策や高齢者の割合(新型コロナウイルスは高齢者の死亡率が高い)に影響されるからです。

しかし、イギリスで従来流行していた株に取って代わりつつある変異株は、病原性が強くなっているかもしれない、と報告されています。今後、詳細な解析が必要です。

Q. 海外で接種が始まったワクチンの有効性と安全性は?
海外では、いくつかのワクチンが緊急使用承認されて接種が始まっています。なかでもmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンは高い効果(約95%)が示されています。
ただし、ワクチンを打ったからといって、ウイルスに感染しなくなるわけではなく、ワクチンを接種をした人の約95%の方の発症を予防することができるということです。ウイルスは体の中で増える可能性があり、発症しなくても周りの人に感染させる可能性もあります。

したがって、多くの人がワクチンの接種を受けるまでは、ワクチンを接種してもマスクをして、万が一感染しても、他の人にウイルスをうつさないようにする必要があります。

mRNAワクチンの接種後の副反応としては、接種部位の痛みや発熱などが報告されていますが、数日で回復する軽度な副反応がほとんどです。しかし、まれに、「アナフィラキシー(※2)ショック」を起こすことが報告されています。

※2 「アナフィラキシー」とは、短い時間のうちに、複数の臓器(皮ふ、呼吸器、消化器など)や全身にあらわれる、アレルギー症状のことです。そのなかでも、血圧が低下する、意識レベルが下がるなど、生命にかかわる重症の場合を、「アナフィラキシーショック」といいます。
新型コロナに限らず、季節性インフルエンザのワクチンをはじめ、どのような予防接種でも、副反応やアナフィラキシーの症状が出ることがあります。できるだけ早く気づいて、対応することで、重症化を防ぐことにつながります。

例えば、ファイザー社のmRNAワクチンのアナフィラキシーショックは、接種した約189万3,360人のうち、21人で確認されていますが、頻度は非常に低く、すぐに対応できたため、調査中の1名を除き、20名が回復したとの報告があります (米国疾病予防管理センター(CDC) 1月15日)。

ワクチンを接種する場所では、かならず、アナフィラキシーショックが起きてもすぐに対応できる体制を整えるようにしています。

Q. 変異株は、ワクチンの効果に影響しますか?
イギリスや南アフリカ、ブラジルで、新型コロナウイルスの変異株が報告されています。現在、開発中のワクチンや接種が開始されて間もないワクチンの有効性に対して、これらの変異株がどう影響するかが心配されています。

イギリスの変異株に対しては、効果が弱くなる可能性は低いと考えられています。ただし、南アフリカやブラジル変異株は、現在開発中のワクチンの有効性が低くなる可能性があるかもしれないという結果が報告されていますが、 効果が全くなくなるわけではないです。

今後、もし、変異株が、これまで流行してきた株に置き換わってしまう可能性が高くなってくれば、変異株用のワクチンを作る必要が出てくるかもしれません。 



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重要 新型コロナのワクチンを打つ前に知っておきたいこと (米国 中国 ロシアなど) / 日本の接種計画? メモ

私は権利が回ってきたら、その有効性から、すぐにワクチン接種を受けます。
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日本の接種計画? 
NHK は デタラメ?

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ファイザー製コロナワクチン、世界45カ国で使用可能に(製薬会社CEO、変異種への効果否定せず)
コロナワクチン接種始まる(開発レースと3つの課題)
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世間は「感染」のレベルを世間の人は、「誤解」している??が多いかも??  がわかりやすい??

動画 38 00 以降 を参考に、、、
【宮沢先生が全て答えます!】緊急事態宣言、ワクチン、医療崩壊、ウイルスの変異、などなど。生配信です!可能な限りご質問にもお答えします。
https://www.youtube.com/watch?v=rMuHxUiW50s

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ワクチンをめぐる“誤解”
 世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まっている。日本でも来月下旬、医療従事者や高齢者から順に接種が始まる見通しだ。だが「絶対に打ちたくない」という声も、医学界から聞こえてくる……。

 そもそもワクチンは、感染予防にならないのだという。
「誤解されている方が多いですが、季節性のインフルエンザなど注射で打つタイプのワクチンは、抗体のなかでもIgGと呼ばれるタイプを作らせるものなので、感染自体を完全に防ぐことは期待できません。今回開発された新型コロナウイルスのワクチンも同じタイプのものです」
 そう解説するのは東京大学薬学部の池谷裕二教授。ワクチンはあくまでも「重症化を防ぐ」ために打つものなのだという。

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NHK は デタラメ?
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コロナワクチン接種始まる
開発レースと3つの課題
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国立国際医療研究センター・氏家無限予防接種支援センター長インタビュー


 各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、日本でもそれについての情報が溢れている。効果はどのくらいあるのか、そもそも安全性はどうなのかなど、ワクチンを接種する前に知っておきたいことを、国立国際医療研究センターの氏家無限予防接種支援センター長に聞いた。
※本記事は2021年1月18日時点の情報に基づいている。


新型コロナウイルスのワクチン接種が世界中で始まっている。新型コロナを予防する効果はどの程度あるのか。

氏家 医学誌に掲載されている臨床試験の結果を見ると、米ファイザーと独ビオンテック製、米モデルナ製のワクチンは、2回接種することで90%を超える有効性がある。つまり、ワクチンを接種した人たちは接種していない人たちに比べて90%以上、新型コロナに感染して熱や咳などを発症するリスクが低い。インフルエンザワクチンに代表されるような、これまでのウイルス性呼吸器感染症に対するワクチンの有効性よりも高く、当初想定されていた以上の効果が出ていると言っていい。

―― なぜ新型コロナワクチンでは「想定以上の効果」が出ているのか。

氏家 新型コロナのワクチンでは、免疫を獲得する方法として、これまでのワクチンとは違うアプローチをとっていることが一因かもしれない。ウイルスの遺伝子を解析して、免疫獲得のターゲットなるその一部を設計図として、予防接種により人体(細胞)に送り、それにあわせて細胞がウイルスの構成タンパク質をつくる。免疫細胞は、そのタンパク質を異物と認識して抗体などを作り、免疫がつく。遺伝子(設計図)の送り方の違いによって「核酸(mRNA等)ワクチン」や「ウイルスベクターワクチン」などの種類がある。

―― これまでとは違うアプローチのワクチンで安全性に問題はないのか?

氏家 mRNAはDNAがある細胞の核には入らず、体内にも留まらないため、理論上は安全なワクチンだ。BCG、麻しん・風しん(MR)混合ワクチンなどに用いられている従来の「生ワクチン」では、弱らせた病原体を人体に送り込んで免疫を獲得する。そのため、おたふくかぜワクチンのように、自然に感染するよりはリスクが低いものの、まれに髄膜炎のような副反応が発生することもある。一方、mRNAワクチンやウイルスベクターワクチンは、ウイルスの設計図の「一部」しか情報がないため、新型コロナウイルス自体が細胞で作られることはない。つまり、ワクチンを打っても新型コロナにかかることはない。

―― 副反応など、ワクチンを接種することによる有害事象に気になる点はないのか。

氏家 重篤な副反応は少ないが、半分以上の人に接種後の接種部の痛みや倦怠感等の一般的な副反応がみられることには注意したい。また、デング熱でみられるように、事前に免疫を獲得することで、次にウイルスに感染した際、かえって病態が悪化する恐れ(抗体依存性免疫増強)も指摘されていたが、今のところ問題になっていない。予防接種後の重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーについての報道もあるが、そもそもワクチン接種ではアナフィラキシー反応自体が非常にまれなものだ。インフルエンザワクチンであれば100万人に1人程度とされるが、現時点では、新型コロナワクチンでは約10倍の頻度と報告されている。迅速に適切な処置を必要とするため、事前の対策が重要となるが、アレルギーの既往や接種から15分以内の発症など、注意すべき特徴はわかってきており、適切に治療が行われれば、実際に予防接種によるアナフィラキシー反応によって亡くなることはほとんどない。必要以上に副反応を恐れることはないが、長期的に安全性を評価したデータがないことには今後も注意を払う必要がある。

―― ワクチンを接種することでどの程度新型コロナの感染を抑えることができるのか。

氏家 ワクチンの有効性にもよるが、予防接種を受けた人の発症がある程度、減少するだけでも、発症した人が周囲の人に感染を広げる機会を予防することにも繋がり、社会全体で流行を抑える効果は大きい。ワクチンをより効率的に活用するためにも、感染のリスクが高い人、重症化しやすい人から優先的に接種を行う戦略と実際の接種の迅速性とのバランスが重要となる。

―― ワクチンの接種が広がれば、新型コロナが流行する前の生活に戻れる可能性もあるのか?

氏家 ワクチンが、症状のない状態の感染をどの程度抑えるのか、ワクチンによる予防効果がどのくらい続くかなどはまだ分かっておらず、残念ながらそれはわからない。ただ、この冬のインフルエンザの患者数が例年と比べてかなり少ないのは、われわれが普段以上に心がけている基本的な感染予防策(手を洗う、症状があればマスクをする、人との間で距離を取る、換気の悪い空間では換気をするなど)がウイルスを〝困らせている〟何よりもの証拠だ。ワクチンだけに頼るのではなく、基本的な感染予防策を今後も続けていくことが大切だ。

―― ワクチンを接種する前に感染者数を減らしておくことは必要か?

氏家 非常にたくさんの人が予防接種を受けることになるので、多くの人が接種場所に集まれる、接種を行う医療従事者が十分に確保できるなど、予防接種を実施しやすい環境を整えることは重要だ。また、コロナウイルスは変異を繰り返す性質を持つが、将来、この遺伝子の変異がワクチンの有効性に影響を及ぼすことも懸念されている。そうした変異は感染を繰り返すことで生じるため、感染者を減らしておくことは、ウイルス変異のリスクを下げることにも繋がる。今後も社会全体で、さまざまな感染対策を併用しながら、新型コロナの流行を克服していくことが大切だ。

氏家無限(うじいえ・むげん) 国立国際医療研究センター国際感染症センター予防接種支援センター長。専門は熱帯・渡航医学、予防接種。長崎大学熱帯医学修士、医師。昭和大学医学部卒業。長崎大学熱帯医学研究所COE研究員、厚生労働省健康局結核感染症課課長補佐・国際感染症情報専門官などを経て2018年9月より現職。
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中国製 ワクチン
2021年1月17日


セルビア 中国製の新型コロナワクチン到着 欧州での供給は初

 ヨーロッパのセルビアでは16日、中国の製薬会社シノファームが開発した新型コロナウイルスのワクチンが到着しました。ヨーロッパで中国のワクチンの供給を受けるのは初めてだとしています。

セルビアでは16日、中国の製薬会社シノファームが開発した新型コロナウイルスのワクチンを積んだチャーター機が首都ベオグラードの空港に到着しました。

ワクチンは100万回分だということで、空港にはブチッチ大統領がみずから出迎え「習近平国家主席と中国指導部に感謝する」と歓迎しました。

セルビアでは、アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発したワクチンや、ロシアのワクチン「スプートニクV」の接種が始まっていて、当局がシノファームの使用を許可すれば、早ければ17日にも接種が始まる見通しだということです。

セルビアは、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」や、マスクなどの大量の医療物資を輸出した「マスク外交」などを通じて中国と関係が深く、ブチッチ大統領は「ヨーロッパで最初に中国のワクチンの供給を受けた国となった」としています。

ヨーロッパでは、中国と経済的な関係が深いハンガリーでも、シノファームのワクチンを調達する調整が進められています。


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2021年1月16日

中国 ワクチン供給で外交関係強化の動き活発化



国を挙げて独自のワクチン開発を進めてきた中国は、このところ途上国向けに中国製のワクチンを供給するなどして外交関係を強化する動きを活発化させています。新型コロナウイルスの感染拡大の初期にマスクなど大量の医療物資を各国に輸出した「マスク外交」に続く「ワクチン外交」を展開し、国際社会での影響力の拡大を図るねらいがあるものとみられます。

習近平国家主席は去年9月の国連総会で、中国がワクチン開発に成功した場合、「世界の公共財にする」と述べ、自力での調達が困難な途上国に優先的にワクチンを提供する意向を示していました。

王毅外相は、今月4日から9日にかけて、アフリカ5か国を訪問し、ワクチン提供に向けた協力を約束し、このうちインド洋の島国セーシェルでは、10日から中国国有の製薬会社「シノファーム」が開発したワクチンの接種が始まりました。

さらに、今月11日から16日まで東南アジア4か国を訪問し、このうちミャンマーでは、アウン・サン・スー・チー国家顧問らとの一連の会談の中で、ワクチン30万回分の無償提供を表明しました。

また、中国製ワクチンの大規模な接種開始のタイミングに合わせて訪問したインドネシアでは、ルトノ外相との会談後の記者会見で「中国はワクチンの国内需要が急増する中でも、最も早い段階でインドネシアの友人にワクチンを提供した」と述べたうえで、ワクチンの研究開発と調達に継続的に協力する意向を示しました。

こうしたワクチンをめぐる協力の一方で、中国は相手国に対して、みずからが掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」への協力や、「核心的利益」と位置づける台湾などの問題で中国の立場への支持を求めるなど、政治的な思惑もかいま見えます。

また、アメリカのバイデン次期政権が発足する前に東南アジア各国に接近し、アメリカが関与を強める南シナ海問題をめぐる対立をやわらげたいねらいもあるとみられます。

一方、中国国営の新華社通信は、評論で「中国が新型コロナウイルスの協力を進めるうえでは、いかなる地政学的な目標や経済的利益の計算もない」として「ワクチン外交」という指摘は「雑音だ」と反論しています。

東南アジア各国 中国製ワクチン調達の動き進む 
東南アジア ワクチン
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東南アジア各国では中国の製薬会社のワクチンを調達する動きが進んでいます。

各国政府の発表によりますと、▽タイは「シノバック」が開発するワクチン200万回分をことし4月までに調達し、最初の20万回分は来月中に到着し、医療従事者らへの接種を始める予定です。

▽ラオスは「シノファーム」が開発するワクチン2000回分をすでに調達し、医療従事者らが接種を受けてこれまでに副反応はなかったと発表しています。

▽ミャンマーは、中国の王毅外相が今週訪問した際に、中国製のワクチン30万回分を無償で提供するという申し出を受けています。

▽カンボジアは、中国政府から中国製のワクチン100万回分を調達することになったと発表しています。

このほか、▽すべての住民にワクチンを行き渡らせる方針を示しているシンガポールも「シノバック」のワクチンを調達対象としてすでに契約を結んでいて、▽マレーシアは「シノバック」に加えて「カンシノ・バイオロジクス」のワクチンを調達しようと協議を進めています。

さらに▽ベトナムやフィリピンも調達方針を示すなど、東南アジアではほぼすべての国が中国の製薬会社のワクチンを調達したり、調達に向けた動きを進めたりしています。

背景には、財源不足などから、欧米製のワクチンだけでは十分な量を確保することができない国が多いことや、中国が対外的な影響力の拡大を図る、いわゆる「ワクチン外交」によって積極的に提供を進めていることもあります。
インドネシア 意識調査「接種する」は37%
インドネシアはこれまでに確保したワクチンのうち半分以上が中国の製薬会社「シノバック」が開発するワクチンです。

その理由についてインドネシアの保健省は、いちばん最初に早い段階での出荷を約束したことや、比較的温度管理がしやすいことなどを挙げています。

シノバックのワクチンは中国ではまだ正式に承認されていませんが、緊急投与が行われています。

インドネシアで行われてきたシノバックの臨床試験では、これまでに65.3%の有効性が確認されたとして、インドネシア政府は緊急使用を許可し、今月13日にジョコ大統領が初めて接種を受けたのに続き、医療従事者らを優先して大規模接種が始まっています。

一方、先月、国内の調査会社が1200人余りを対象に行った意識調査では、新型コロナウイルスのワクチン全般について、「接種する」と答えた人は37%にとどまっています。

このうち、シノバックのワクチンについて、首都ジャカルタでは、接種したいという声の一方で、安全性などに対する疑問の声も聞かれました。

このうち、30歳の女性は「副反応が少し心配で怖い」と話していました。

また、30歳の男性は「中国でもあまり接種されていないようなので、どんな影響が出るかわからない。シノバックならあえて接種を受けようと思わないが、ほかのワクチンなら受けるかもしれない」と話していました。
専門家“悪化イメージ改善のねらい” 
中国の情勢に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授は、中国の「ワクチン外交」の背景には、新型コロナウイルスの初期対応をめぐって悪化している中国のイメージを改善したいねらいがあると指摘しています。

興梠教授は「『新型コロナウイルスが世界中に広がったのは、中国が初期段階でWHOに適切に報告しなかったからだ』と中国の責任を追及する声が各国から上がっている。これをなんとかしようと、ワクチン外交を通じて外交的なイメージの悪化を改善する目的があるとみられる」としています。

また、ワクチンの提供を進めることで、南シナ海などの問題をめぐり中国側に有利になると考えている面もあると分析し「ASEANと中国の間では南シナ海における行動規範が定まっていない。今後、中国にとって有利な形にもっていくために、ワクチンの提供を機に各国との関係を改善しようというねらいがある。南シナ海の問題をめぐって中国に対し強く主張できなくなるという計算が働いている」としています。

さらに、アメリカをけん制するねらいもあると指摘し「バイデン政権はトランプ政権よりも同盟国との関係を強化する姿勢を見せていて、中国はそれを警戒している。アメリカが落ち着かないうちにいわば“アメリカ包囲網”として東南アジアの国々との関係を作ってしまい、アメリカをけん制するねらいがあるとみられる」としています。
中国「春節」前に危機感強める
中国では、新型コロナウイルスの感染が疑われる人を当局が徹底的に洗い出して厳しい対策を講じ、ほかの国に先駆けて感染拡大を抑え込んだなどと宣伝していました。

しかし14日には去年5月以来となる新たな死者の確認が発表されるなど、今月に入り再び感染拡大の兆しが出ています。

中国では今月に入って首都、北京に隣接する河北省を中心に感染が広がっていて、中国全土で4日連続で感染者が100人を超えました。

中国の保健当局、国家衛生健康委員会によりますと、症状のある感染者は中国全土で15日、新たに130人確認され、このうち90人が首都北京に隣接する河北省で確認されたということです。

河北省では今月に入って中心都市の石家荘を中心に感染が広がり、石家荘では無症状の人も含めて900人を超える感染が確認されています。

地元当局は、およそ1000万人の全市民を対象に2回のPCR検査を行うとともに自宅にとどまり、外出しないよう指示しています。

このほか、東北部の黒竜江省でも今月に入って100人を超える感染が確認されています。

中国政府は、帰省のために大勢の人が移動する来月の旧正月「春節」を前に、各地で感染が広がることに危機感を強めていて、ことしはできるだけ帰省しないよう呼びかけています。
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2021年1月18日
ブラジル、中国・英国製ワクチンを承認 接種始まる ( ブラジル、ロシア製ワクチンの申請を却下 )


中国製ワクチンの接種を受ける先住民の女性(17日、サンパウロ)=ロイター

【サンパウロ=外山尚之】ブラジルの薬事当局である国家衛生監督庁(ANVISA)は17日、中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)と英アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスのワクチン2種類について、緊急利用を認めると発表した。これを受け、サンパウロ州ではワクチンの接種が始まった。


ブラジルのボルソナロ大統領はアストラゼネカのワクチンを支持しており、過去には政治的に対立するサンパウロ州のドリア知事が推進する中国製ワクチンについて「ブラジル人は(実験用の)モルモットにならない」と批判。ANVISAの判断が注目を集めていた。

ANVISAは17日、複数の専門家の議論の末、全会一致で2種類のワクチンを承認すると発表した。16日にはロシア製のワクチン「スプートニクV」の緊急利用の申請を却下したため、当面は2種類のワクチンを接種することで集団免疫の獲得を目指す。

ブラジルの新型コロナ累計感染者数は16日時点で約845万人で世界で3番目、死者数は約21万人で2番目。2020年12月から感染再拡大が始まっており、北部の工業都市マナウスで医療崩壊が発生するなど、深刻な事態となっている。
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ブラジル、ロシア製ワクチンの申請を却下


【サンパウロ=外山尚之】ブラジルの薬事当局である国家衛生監督庁(ANVISA)は16日、新型コロナウイルスに対するロシア製のワクチン「スプートニクV」について、「最低限の基準を満たしていない」として、緊急利用の申請を却下した。

米国とインドに続き新型コロナの感染者が多いブラジルでは、一部の州がスプートニクVの緊急利用を求めていた。ANVISAは臨床試験(治験)のフェーズ3(第3相)について「緊急利用の条件を満たすためには十分ではない」として、この申請を却下した。

南米ではアルゼンチンやベネズエラなどの左派国がロシア製ワクチンの緊急利用に踏み切っており、判断が分かれた形だ。


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2021年1月16日
インド、夏までに3億人 ワクチン接種スタート


【ニューデリー】インド政府は16日、新型コロナウイルスのワクチン接種を開始した。モディ首相は同日のビデオ演説で「世界最大のワクチン接種が始まった」と語り、夏ごろまでに約3億人への接種を予定する。全世界の累計死者数が15日に200万人を超すなどなお感染拡大に歯止めがかからない中、13億人強の人口大国のインドがワクチンの円滑な接種を成功させられるのか、注目を集めている。

インド政府は1月初めに2つのワクチンの利用を承認した。一つは英オックスフォード大と英製薬大手アストラゼネカが共同で開発し、印セラム・インスティチュート・オブ・インディアが製造した「コビシールド」。もう一つは印バーラト・バイオテックの国産第1号のワクチン「コバクシン」。初日の接種は両ワクチンあわせて約3000カ所の会場で約30万人を対象とした。

まずは医療関係者や警官が接種し、次に高齢者や高血圧などの患者に広げる。モディ氏は「インドは短期間で2つの国産ワクチンをつくり、ほかのワクチンよりもはるかに安い」と胸を張った。2つのワクチンの単価は約200ルピー(約280円)とされており、近隣国のネパールなどへの輸出も計画している。

インドは貧困層を中心にコロナ感染が広がり、足元で累計感染者は1050万人強にのぼる。感染者は米国に次ぐ世界で2番目の高い水準だ。直近の新規感染者は1万~2万人に落ち着いたが、コロナ拡大の影響で経済活動の正常化が遅れている。インドの中央銀行は2020年度の経済成長率をマイナス7.5%と過去最悪を見込んでおり、コロナ感染拡大の防止が急務だ。


インドは低温輸送の物流網が発達していないため、適切な温度管理を施したワクチンを運べるかどうか懸念する声も出ている。世界では英国や米国などがワクチンの接種をすでに始めたが、インドの国産ワクチンは十分な検査データがそろっていないなかで承認されたとの批判もある。



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2021年1月14日

コロナワクチン接種、イスラエル最速 人口の2割超に

【カイロ=久門武史、ワシントン=鳳山太成】新型コロナウイルスのワクチン接種が世界的に本格化する中、国・地域ごとの対応の差が浮き彫りになってきた。最速ペースで進めるイスラエルでは開始から約3週間で人口の2割超が接種したが、米国は接種計画の大幅な遅れに直面している。


英オックスフォード大の研究者らが運営する「アワー・ワールド・イン・データ」の13日時点の集計によると、人口100人あたりの接種件数はイスラエルが23件と群を抜く首位だ。4位の英国(5件)や5位の米国(3件)を引き離す。国民皆保険とデジタル医療を背景に

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2021年1月15日 
ワクチン接種遅れる日本 G7で唯一未承認



主要7カ国(G7)のなかで新型コロナウイルスのワクチンが承認すらされていないのは日本だけだ。ワクチンは副作用のリスクと切り離せないが、欧米諸国はメリットが大きいと判断して迅速な承認につなげた。

米ファイザーが、自社のワクチンで95%の有効性を確認したのは2020年11月中旬。英国は治験中からデータ提供を受けて承認までの時間を短縮。11月下旬にファイザーが申請すると12月2日に承認した

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2021年1月18日 
ロシア 18歳以上の全国民へのワクチン接種 始まる


ロシアでは18日、18歳以上のすべての国民を対象に新型コロナウイルスのロシア製のワクチンを接種する大規模な取り組みが始まりました。ロシア製のワクチンの有効性などを強調するねらいもあるとみられます。


ロシアでは、国内で開発された新型コロナウイルスのワクチン「スプートニクV」の接種が医療従事者や教師などを優先に先月から始まっています。

これについてプーチン大統領は、接種の規模を拡大するよう指示し、18日からは、妊婦などを除く、18歳以上のすべての希望者に対象を広げて大規模な接種が始まりました。

このうち極東のウラジオストクの医療機関には事前に申し込みをした人が次々に訪れ、接種を受けていました。

50代の女性は「自主的な隔離の生活に疲れ、安全のために接種しました。ロシアの科学を信頼しています」と話していました。

ロシアでは、これまでの感染者数が350万人を超え、感染拡大が収まっていない一方、ワクチンの安全性や有効性に対しては、国民の不安も根強いのが実情です。

ロシアの国営メディアはワクチンの接種拡大を大きく伝えていて、プーチン政権としては、大規模な接種によってロシア製のワクチンの有効性などを強調するねらいもあるとみられます。

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2020.12.25 

ロシア国産ワクチン、医師や看護師もそっぽ 国民の不信感根強く



スプートニクVの接種準備をする医療関係者=11月28日/Valery Sharifulin/TASS
モスクワ(CNN) 米国や英国で新型コロナウイルスワクチンに対する期待が高まる中、世界の中でもいち早く幅広い国民を対象とするワクチン接種を開始したロシア。だが国民の不信感に阻まれて、接種に訪れる人はまばらな状態が続いている。
モスクワでは2週間前、ロシアで最初の拠点となる70カ所のワクチン接種施設が開設され、医療従事者などを対象にロシア製のワクチン「スプートニクV」の接種が始まった。
だがモスクワ市長によると、これまでに接種を受けたのは1万5000人のみ。各施設で1日当たり約15人の接種にとどまる計算で、米国で最初の週に27万1000人以上が接種を受けたのとは対照的だ。
 スプートニクVの接種を強く勧めるプーチン大統領/ALEXEY NIKOLSKY/SPUTNIK/AFP/Getty Images
スプートニクVの接種を強く勧めるプーチン大統領/ALEXEY NIKOLSKY/SPUTNIK/AFP/Getty Images
CNNが調べたモスクワ市内の9施設の予約サイトは空きが目立ち、取材に訪れた2施設は行列もできていなかった。
モスクワでは当初、医療従事者や教員をワクチン接種の対象としていたが、間もなくジャーナリストや公共交通機関の職員などにも対象が拡大された。
しかし現地からの報道によると、厳格な書類審査が行われていないため、健康条件さえ満たせば実質的に誰でもワクチン接種の申し込みができる状態にあるという。
こうした状況は国民のワクチンに対する不信感を物語る。ロシアは今年8月、数十人の臨床試験を経て、大々的にスプートニクVを承認した。しかし安全性と効果の検証を目的としたフェーズ3の大規模臨床試験前に承認が発表されたことに対し、専門家から強い批判が巻き起こった。
メーカーによると、スプートニクVは臨床試験で90%以上の効果を実証したとされる。しかし米ファイザーとビオンテックが共同開発したワクチンなど、競合他社のワクチンに追いつくために発表を急いだ可能性があるとの批判も広がった。
プーチン大統領が今月2日にワクチンの大規模接種を開始するよう政府に指示したのは、英国がファイザーとビオンテックのワクチンを承認した2時間後だった。
 プーチン大統領は12月2日に大規模接種開始を指示した
プーチン大統領は12月2日に大規模接種開始を指示した
ワクチンに対する不信感は、国民の大多数に接種を受けさせたい各国政府にとって課題を投げかける。特にロシアでは、市民への接種の呼びかけ役を担うはずの医療関係者が接種に乗り気でない。
「今のところワクチンを接種するつもりはない。ロシアのワクチンは不透明で効果も実証されていないから」。サンクトペテルブルクの開業医、ビクトリア・アレクサンドローバさんはそう打ち明けた。
CNNが取材した医師や看護師はほとんどが、ワクチン開発や承認のプロセスに懸念を示し、詳しいデータが明らかになるまで接種は受けないと話している。
独立系の調査機関がロシア国民を対象に10月下旬に実施した世論調査では、ワクチンが無料で任意になる場合、接種は望まないという回答が59%を占め、8月の調査より4ポイント増加した。
与党の統一ロシア党が10月に実施した世論調査でも、73%がワクチン接種を受ける予定はないと回答した。
プーチン大統領(68)は17日に行った毎年恒例の記者会見で、スプートニクVの効果は実証されていると強調、「接種を受けない理由はない」と力説した。
ただ、自身はまだスプートニクVの接種を受けていないことを認めたが、それは60歳以上の高齢者は接種を勧告されていないためだと釈明している。


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2020年12月27日
EUでもワクチン接種開始 ドイツは101歳女性から

【フランクフルト=深尾幸生】欧州連合(EU)主要国で27日、米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。26日には先立ってドイツやハンガリーなどで予定より早く開始された。欧州の多くの国でロックダウン(都市封鎖)が続くなか、ワクチンに感染収束の希望を託す。

ドイツ通信によると、ドイツで最初に接種を受けたのは東部ハルバーシュタットの高齢者施設に入居する101歳の女性。このほか介護職員10人が予防接種を受けた。27日には全国で本格的に接種が始まった。まずは80歳以上の高齢者や、感染リスクの高い医療関係者などに優先的に接種する。




EUの欧州委員会は21日に、ファイザーなどのワクチンを条件付きで承認。フォンデアライエン委員長は26日、ビデオメッセージで「ワクチンはすべての加盟国で同時に利用可能になる。十分な数の人々が接種すれば、旅行や友人・家族との集まりを再開できる」と述べた。26日にはドイツのほか、ハンガリーやスロバキアでも接種が始まった。

EUは同ワクチンを3億回分確保しているが、当面は供給数が限られる。ファイザーなどは2020年中のEUへの供給数は1250万回分としている。ファイザーのベルギーの工場から出荷する。英国などで感染が広がる変異種にも効果があるとされている。

EUではこれまでに1600万人以上が新型コロナに感染し、33万人以上が死亡している。

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2020年12月22日

ファイザー製コロナワクチン、世界45カ国で使用可能に
製薬会社CEO、変異種への効果否定せず


【フランクフルト=深尾幸生】欧州連合(EU)が21日に米製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスを承認し、このワクチンを使える国の数は45以上になった。足元で新型コロナの変異種も確認されるが、ビオンテックのウグル・サヒン最高経営責任者(CEO)は変異種への効果を否定していない。


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2020年12月18日
ファイザー、日本でコロナワクチン承認申請 国内初

米製薬大手ファイザーは18日、同社が開発した新型コロナウイルスワクチンの製造販売承認を厚生労働省に申請したと発表した。日本での新型コロナワクチンの申請は初めてとなる。ファイザーは1億2000万回分(6000万人分)を供給することで日本政府と合意していた。
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2020年12月18日
モデルナのコロナワクチン、米当局が緊急使用許可へ
ファイザーに続き2例目

【ワシントン=鳳山太成】米食品医薬品局(FDA)は17日、新型コロナウイルスワクチンの安全性や有効性を検証する諮問委員会を開き、米モデルナが開発したワクチンの使用を支持した。FDAが近く正式に緊急使用許可を出す見通しだ。米国での使用許可は米ファイザーに続き2例目となる。


外部有識者が参加する諮問委が投票し、賛成多数で支持した。18歳以上の人への接種は利益がリスクを上回ると判断した。モデルナのワクチンは臨床試験(治験)で2回の投与で94.1%の予防効果が得られたとの結果が出ている。

諮問委の勧告を受け、FDAが緊急使用許可を出すか最終判断する。既に出荷作業などの準備は進んでおり、正式に許可すれば、全米各州でワクチン接種がすぐに始まる。最初は590万回分が出荷される見通し。医療従事者の接種を優先する。

FDAは11日にファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンに緊急使用許可を出した。14日から接種が始まった。米政府は2種類のワクチンについて2020年内に4000万回分(2000万人分に相当)の供給を目指している。




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2020年12月17日


コロナ感染率低いアジア、ワクチン導入では後れ
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アジアは、新型コロナウイルスの感染拡大をいち早く抑制することに成功した。ただこれにより、ワクチン開発レースでは欧米に後れを取っている。

感染者数が比較的少ない国では、欧米で急いで承認されたワクチン接種の結果をみてからでも遅くないという姿勢を政府がみせている。また、患者数が少ないため、国内で開発されたワクチンの臨床試験を完了することが困難になっている国もある。
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1月 18日
 米で、ファイザーとモデルナのワクチン接種後に55人死亡


アメリカのVAERSワクチン副作用報告システムが、米ファイザー社およびモデルナ社製の新型コロナウイルスワクチン接種後に55人が死亡したと発表しました。

ファールス通信によりますと、VAERSワクチン副作用報告システムは、これまでにファイザー社もしくはモデルナ社製の新型コロナウイルスワクチン接種後に55人が死亡し、また数百人に命にかかわる副反応が出たことを報告しました。

ファイザー・モデルナ各社が製造するワクチンはアメリカで新型コロナウイルス予防のために一般接種の許可を受けていますが、その副反応に関してこのシステムに登録されている報告は、一部の例にすぎません。

アメリカの製薬会社であるファイザーとモデルナは、この報告についての見解を求められたものの、未だ回答していません。

ファイザー社はワクチンの効果について、第1回接種後は52%、第2回接種後は95%になると発表しています。

FDAアメリカ食品医薬品局は先月11日、ファイザー社とドイツのビオンテック社が共同開発した新型コロナウイルスワクチンに対し、緊急使用許可を発行しました。
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コロナワクチン接種始まる
開発レースと3つの課題
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新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるカギとなる予防ワクチン。英国や米国で接種が始まった製薬大手ファイザー製に続き、米モデルナと英アストラゼネカ製も緊急承認され、コロナワクチンは実用段階に入った。通常は10年近くかかる開発期間が大幅に短縮され、有効性や安全性について不明な点も多い。英国などで猛威を振るう変異種に効果はあるのか。今後日本にはいつ届き、どうやって接種できるようになるのか。開発中のワクチンの動きや、予防効果や安全性などの課題を見る。


米ファイザーのワクチンは2020年12月、規制当局の緊急承認を受け、英国や米国で接種が始まった。欧州連合(EU)なども承認し、世界40カ国以上で使用が可能になった。ファイザーは日本でも製造販売承認を申請している。米製薬新興企業のモデルナと製薬大手アストラゼネカのワクチンもそれぞれ米国や英国などの規制当局に緊急承認され、接種が始まった。中国の製薬企業シノバックとシノファーム、ロシアのガマレヤ研究所のワクチンはすでに国内で接種が始まっている。
これら以外にも世界では多くのワクチンが開発中だ。世界保健機関(WHO)によると、臨床試験(治験)中のワクチン候補は2021年1月5日時点で63種類。そのうち、最終の第3段階に至っているのは15種類で、第2段階と合わせて実施しているケースを含めると21種類ある。ワクチンのタイプもRNA、ウイルスベクター、DNA、不活化など様々だ。ワクチンの成功例が相次ぎ、世界に供給が広がれば接種できる機会も増すため、感染拡大を抑える可能性がある。


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実用段階に入った先頭集団
ファイザー

当面の生産計画
2020年内に世界で最大5000万回分、21年末までに最大13億回分。1人2回の接種を想定。

開発過程
ドイツの製薬企業ビオンテックとmRNAワクチンを共同開発。2020年5月から治験に入り、11月に緊急使用許可を申請。12月に英国や米国、EUなどが承認。日本でも製造販売承認を申請。

ファイザーとは
1849年に創業し、米ニューヨーク州に本拠を置く製薬大手。男性の性機能改善薬「バイアグラ」などを開発した。
モデルナ

当面の生産計画
2020年内に米国向けに2000万回分、21年には5億から10億回分を世界に。

開発過程
RNAワクチンを開発。2020年春から治験入りし、11月末に緊急使用許可を米当局に申請。12月に承認。

モデルナとは
2010年に創業し、米マサチューセッツ州に本拠を置く製薬新興企業。mRNAを用いて作る医薬品の研究開発を手がけている。
アストラゼネカ

当面の生産計画
2021年に30億回分を生産する体制を整備。

開発過程
英オックスフォード大とウイルスベクターワクチンを開発。2020年4月から治験入りし、12月に英当局が承認。

アストラゼネカとは
英ケンブリッジに本社を置く製薬企業。1999年に英化学大手の医薬品部門が分離したゼネカと、スウェーデンの医薬品メーカーのアストラが合併して誕生した。
シノバック

当面の生産計画
6億回分。

開発過程
不活化ワクチンを開発。2020年4月から臨床試験を開始した。夏から国内で緊急投与を始めた。

シノバックとは
中国の製薬会社。
シノファーム

当面の生産計画
3億回分。21年に10億回分に拡大。

開発過程
不活化ワクチンを開発。2020年4月から臨床試験を始めた。夏から国内で緊急投与に乗り出し、100万人に達した。11月に中国当局に販売許可を申請。

シノファームとは
中国の製薬会社。
ガマレヤ研究所

当面の生産計画
医療従事者らに加え、一般市民向けの接種も予定。

開発過程
ウイルスベクターワクチンをロシアの国防省と開発。2020年8月、治験段階にもかかわらずプーチン政権が世界で初めて承認した。

ガマレヤ研究所とは
ロシアの国立研究機関。
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ワクチン、変異種への効果は?
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新型コロナウイルスの変異種が世界で拡大している。英国を中心に感染者が急増しており、日本や米国、南アフリカなどの国でも感染例が報告されている。変異種は人の細胞に感染する際にウイルスの遺伝子の一部が変異し、感染力が高まった可能性がある。英国の研究では従来に比べて感染力は最大7割増したとしている。
専門家によると、現段階で変異種に感染しても重症化のリスクは従来と変わらず、接種が始まったワクチンの効果にも問題はないとしている。ただ新型コロナウイルスは2週間に1回の頻度で変異を繰り返しているとみられ、今後感染力が高い新たな変異種が生まれる恐れはある。引き続き警戒が必要だ。
ワクチン接種、中国・ロシアが先行

ワクチンの接種を巡っては、中国とロシアが欧米より先行している。

中国のシノバックとシノファームは2020年夏に治験段階にもかかわらずワクチンを国内で緊急投与、11月にはシノファームが国に販売許可を申請した。ロシアも8月、治験段階のガマレヤ研究所のワクチンを世界で初めて承認し、10月にも2例目を承認した。ロシアのワクチンはベラルーシやアルゼンチンで承認されたほか、シノバックなどはインドネシアやブラジルなど10以上の国で治験を実施。開発に成功すればこれらの国に供給し、影響力の拡大を狙う。

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ワクチン、
いつ日本に?

日本政府との契約は

菅義偉首相は4日、国内のワクチン接種を2月下旬に開始すると表明した。ワクチンは日本にいつ届くのか。日本政府と主な海外企業との契約を見てみる。

日本政府は1人当たり2回の接種を想定する。日本で承認申請したファイザーとは2021年6月までに6000万人分(1.2億回分)の供給で合意し、2月下旬から接種が始まる見通しだ。モデルナとは21年6月までに2000万人分(4000万回分)の供給で合意している。RNAワクチンは長期間性能を保つにはセ氏マイナス20~70度での保管が必要で、日本には低温輸送で運ばれる方向だ。ワクチンは期日までに日本に届く見込みで、実際の接種はそれから始まる予定だ。日本でワクチンを使えるようにするには、ファイザーやモデルナ側が厚生労働省にワクチンの有効性や安全性を示す治験のデータを提出し、製造販売の承認を受ける必要がある。モデルナのワクチンは武田薬品工業が国内での治験や流通を請け負う。

一方、ウイルスベクターワクチンを開発する英アストラゼネカとは6000万人分(1.2億回分)の供給を受けることで契約、まず1500万人分(3000万回分)を3月までに調達する計画だ。同社製のワクチンは通常の冷蔵庫で保管できるため、供給しやすい利点がある。同社はワクチン原液の製造などで関西の中堅製薬JCRファーマなどと提携している。
ワクチンの確保を巡っては、日本や米国などは全人口分以上の調達にメドを付けた半面、新興国のインドやブラジルなどは全人口の30%に満たない分しかなく、国家間で格差が広がる可能性があるとの分析もある。


接種までの流れは?

日本にワクチンが届いた場合、日本国民に接種されるまでの流れを見てみる。
 
日本政府は2021年前半までに全国民分の確保をめざしている。ファイザーのほか、モデルナとアストラゼネカ製も実用化され、日本への供給が順調に進めば全国民分は確保できる見通し。
 
希望者の接種の流れ

 
接種を希望する人は全員無料で、重症化リスクの高い高齢者や持病のある人、医療従事者らを優先する考えだ。自治体が住民に接種券を個別に届け、接種を案内することが想定されている。



課題①
ワクチン保管・物流は低温で


ワクチンの接種に向けて、課題の一つとされているのがワクチンの保管と物流だ。ファイザー製はセ氏マイナス70度で保管が必要。モデルナ製は6カ月ならセ氏マイナス20度で保管しなければならない。大量の保冷ボックスや保冷庫が必要になる。厚労省は保冷庫を3000個確保するなど準備を進めている。厳格に温度管理したワクチンの物流網の整備も課題だ。運搬されたワクチンについて、低温で保管する設備がない病院やクリニックでの接種は難しいとの指摘もある。

課題②
予防効果は続くのか

ファイザー製、
最終治験で95%の予防効果が出たが…


ワクチンの実用化を巡っては、予防効果の持続も課題だ。ファイザーは最終治験で予防効果が95%に達したと発表したが、効果の持続期間は接種から1~2週間程度しか確認しておらず、長期間持続するかは明らかになっていない。効果の期間が短いようなら、1年間に何度も接種する必要もある。

課題③
安全性、
慎重な対応が必要


ワクチンの接種で、思わぬ健康被害をもたらす副作用も心配される。ファイザーやモデルナはこれまでの治験で頭痛や発熱、筋肉痛、倦怠(けんたい)感などを起こした人がいたとしている。安全上問題になるような重大な事例は報告されていないという。仏調査会社がオンラインで実施した世論調査では、米国民の4割が「副作用が心配」などとして接種しないと回答した。
日本政府は健康被害が生じた場合の救済措置を設けた。医療費の自己負担分や入院通院に必要な経費を公費で支給することなどが想定される。今後、接種を受けた人が増えると新たな副作用が起きる恐れもあり、安全性について慎重な対応が必要だ。

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開発レースと3つの課題

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コロナワクチンを「絶対に打ちたくない」と医師が言うワケ 感染予防効果はなし


ワクチンをめぐる“誤解”
 世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まっている。日本でも来月下旬、医療従事者や高齢者から順に接種が始まる見通しだ。だが「絶対に打ちたくない」という声も、医学界から聞こえてくる……。

 そもそもワクチンは、感染予防にならないのだという。
「誤解されている方が多いですが、季節性のインフルエンザなど注射で打つタイプのワクチンは、抗体のなかでもIgGと呼ばれるタイプを作らせるものなので、感染自体を完全に防ぐことは期待できません。今回開発された新型コロナウイルスのワクチンも同じタイプのものです」
 そう解説するのは東京大学薬学部の池谷裕二教授。ワクチンはあくまでも「重症化を防ぐ」ために打つものなのだという。誤解を生みやすいのは、「数字」が独り歩きするせいかもしれない。例えば、ファイザー社のワクチンは「65歳以上に94%の有効性」などと報じられるが、
「有効性94%などと聞くと、ワクチンを打った人の94%が感染しないとの印象を持つ人もいるでしょうが、違います。ワクチンを打っていない集団で100人感染し、打った集団で10人が感染した場合、有効率は90%ということになる。あくまで打った人と打たなかった人の感染の割合を見ての比較です」(国際医療福祉大学の松本哲哉教授)

「週刊新潮」2021年1月28日号
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 さらに、日本政府が供給を受ける契約を結んでいる数種のワクチンは、弱毒化させた病原体などを使う従来型のワクチンではない。たとえばファイザー社とモデルナ社のワクチンでは「メッセンジャーRNA」なるものを注射する。新潟大学名誉教授で医師の岡田正彦氏の解説によると、「体内にコロナウイルスの表面のトゲトゲと同じものを作らせ、それに免疫が反応するという仕組み」だそうだが、岡田氏は「絶対に打ちたくない」と強調する。
「メッセンジャーRNAは、本来われわれの体内で短時間で消滅するようになっている。今回のワクチンではその特性を何らかの方法で変え、分解されないようにした。分解されないとすると、注射されたメッセンジャーRNAは体内に半永久的に残るかもしれず、それがどう影響するのか誰にも分かりません」
 もちろんワクチンには、高齢者や基礎疾患を持つ人など、リスクの高い人の重症化を防ぐ利点もある。1月21日発売の週刊新潮ではワクチンのポイントほか、医療崩壊が叫ばれる現場の「真実」などと併せて報じる。

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【印象操作】する記事を書かないように伝えたにもかかわらず、このような取り上げ方をされ遺憾です。私は権利が回ってきたら、その有効性から、すぐにワクチン接種を受けます。
→コロナワクチンを「絶対に打ちたくない」と医師が言うワケ 感染予防効果はなし
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家庭内感染(飲食感染)を防げ!!

新型コロナ00対策  家庭 マスク会食
コロナ対策 家庭と5つの場所

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守れない 菅総理
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感染症対策のupdateを!!
SDGsの観点からも、帰宅してすぐにお風呂に入る必要はない(むしろ、冬場は、心臓によくない)
それよりは、衣服に注意すること!!
冬の感染症対策 衣服編

冬の感染症対策 補給編


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12  コロナ
15 コロナ
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