ワクチンなしで闘う医師ら 1週間で患者が2倍に増加 / 全国の重症者 4日連続1000人超 / 菅首相 緊急事態宣言解除をめぐり“判断が難しい”
10万人あたり感染者数0505 500
全国実効再生産数0505 500
関西と東京感染者0504
大阪感染者推移0504
児玉教授 ウイルス分析0504


ワクチンなしで闘う医師ら 1週間で患者が2倍に増加



ゴールデンウイーク6日目の4日も、行楽地は多くの人で、あふれていました。こうした中、JR東京駅にある発熱外来をもつクリニックには、連休で開いている病院が少ないこともあり、多くの患者が来ていました。

 「こちら、軽井沢の商店街は、今日も多くの人で賑わっています」(記者)

 通りの先が見通せないほどの人。ゴールデンウイーク6日目の4日も、行楽地は多くの人で、あふれていました。神奈川県のキャンプ場にも、たくさんの人が。

 「ずっとコロナの間、キャンプできなくて、デイキャンプだけでもと思って来ました」(利用客)
 「あまり人混みに行くのもちょっといやだなと思っていたので」(利用客)

 こうした中、JR東京駅にある発熱外来をもつクリニックには、連休で開いている病院が少ないこともあり、多くの患者が来ていました。新たな患者がくるたびに、新しい防護服に着替える看護師たち。

Q.防護服を着る機会は増えましたか? 
 「最近、増えましたね。今日だけだとたぶん、10回くらいかもしれないですね。自分も、もしもらったらどうしようかなと思いますね」(看護師)

 こちらのクリニックでは、医師を感染から守るためにも、オンラインでの診察も行っています。

 「きのうは熱があったということですね。きのうのいつ頃から症状がございましたか?」(医師)
 「3、4日前。のどの痛みと頭痛みたいな感じ」(30代患者)

 発熱を訴えるこうした患者は、この日(4日)だけでもすでに15人来ました。この1週間で発熱外来に来た患者は、およそ2倍に増加。中でも若い人が目立つといいます。

Q.ここまで急激に増えている状況は予想していた?
 「そこまでは予想していませんでした。変異株の重症化の早さっていうのは、発熱外来をやっている分には、なかなか難しいところなんですけど、ここまで増えてくる予想は正直していませんでした」(東京ビジネスクリニックグランスタ丸の内 吉川裕章院長)

 しかし、このクリニックで働く人たちは、医師も看護師もまだワクチンが打てていません。

 「正直なところ、まだいただいておりません。ようやく今月打つことが決まりました。個人的には早く打ちたい気持ちが高いですが、そればかりはどうしようもありませんので」(東京ビジネスクリニックグランスタ丸の内 吉川裕章院長)

 東京都が4日に発表した新型コロナの感染者は609人。直近の7日間平均では前の週から13%近く増えていて、医療現場の厳しい闘いが続いています。


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全国の重症者 4日連続1000人超

 新型コロナウイルスについて、4日、全国では4198人の感染が発表されました。重症者は4日連続で1000人を超えています。

 4日、全国で最も感染者の発表が多かったのは大阪で、884人でした。東京は609人で、先週の火曜日と比べ200人あまり減りましたが、ゴールデンウィークで検査数が少なかったことが影響したとみられます。

 このほか兵庫は337人、京都は113人で、長崎は過去最多でした。また、3日、過去最多だった徳島は、4日は11人でしたが、県は政府に、まん延防止等重点措置の適用を要請しました。

 JNNのまとめで、全国で発表された新たな感染者は4198人で、死者は50人。厚生労働省によりますと、重症者は、前の日から1人減って1083人となりました。

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菅首相 緊急事態宣言解除をめぐり“判断が難しい”

菅総理は、感染症の専門家らに対し、緊急事態宣言の解除は“判断が難しい”との認識を示しました。

 菅総理は4日、総理公邸で、政府のコロナ分科会のメンバーでもある岡部内閣官房参与らとワクチンの確保状況や緊急事態宣言を解除すべきかなどについて意見交換を行いました。

 「判断は苦しいところで、いろいろ意見を聞いているところだと思うんですよね。(首相は)『数字は下がりませんね』ということをおっしゃっていましたけどね」(岡部信彦内閣官房参与)

 菅総理は、連休中でデータが不安定ということもあって、“宣言の解除を巡る判断は難しい”という認識を示したということです。

 また、「まん延防止等重点措置」の適用を要請する自治体が増えていることをめぐり、岡部氏が「なるべく早く対策を取った方がいい」と伝えたところ、菅総理も同意していたということです。

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