オリンピック サッカー男子 日本 PK戦制し準決勝進出!



 東京オリンピック、サッカー男子の日本は準々決勝でニュージーランドと対戦しました。試合は0対0のまま延長戦でも決着がつかず、ペナルティーキック戦の末、4対2で日本が勝ち、2大会ぶりに準決勝に進みました。


出場チームの中で予選リーグを唯一3戦全勝で準々決勝に進んだ日本は、3回目の出場となるニュージーランドと対戦しました。日本は前半、サイドからの攻撃でチャンスを作り、遠藤航選手や堂安律選手がシュートを打ちましたが、決めきることができず、0対0で折り返しました。

後半は、ニュージーランドの反撃を受けて守る時間が増えましたが、粘り強いディフェンスで得点を許さず、両チーム無得点のまま、試合は延長戦でも決着がつきませんでした。
PK戦を制し準決勝へ 2大会ぶりのベスト4 
迎えたペナルティーキック戦でゴールキーパーの谷晃生選手が相手の2人目のペナルティーキックを止めて流れをつかむと、このあとニュージーランドが1人外したのに対し、日本は4人が落ち着いて決めて4対2で勝ち、苦しみながらも準決勝に進みました。日本は4位となった2012年のロンドン大会以来、2大会ぶりのベスト4進出です。

準決勝は来月3日に行われ、日本は優勝候補のスペインと対戦します。日本は今月17日の強化試合でスペインと対戦していて1対1で引き分けています。
PKで好セーブ谷「川口コーチからヒーローになれと送り出された」 
ペナルティーキック戦で好セーブを見せて勝利に貢献したゴールキーパーの谷晃生選手は「本当にほっとしている。事前に相手キッカーの情報を確認した時は覚え切れなかったが、最後に川口コーチから『自信を持ってやれば、絶対に止められる。ヒーローになってこい』と送り出してもらった。守備が無失点に終われたのが勝利につながった」と振り返りました。

準決勝のスペイン戦に向けては「難しい試合になると思うが、自分がしっかり仕事をしてチームを勝利に導けるように気持ちを切り替えて最善の準備をしたい」と気を引き締めていました。
キャプテン吉田「点が入らない中で守備がよく耐えた」 
ペナルティーキック戦の4人目で勝利を決めたキャプテンの吉田麻也選手は「キーパーの谷選手が止めていたのでペナルティーキックは外してもよいと思って蹴った。普通にやれば勝てるという雰囲気を危惧していて、気を緩めないように気をつけた。タフな試合になると想像していたが、点が入らない中で守備がよく耐えた」と振り返りました。

そのうえで、準決勝の相手が大会前の強化試合で引き分けたスペインとなったことついては「2012年のロンドン大会では強化試合で勝ったメキシコに準決勝で負けたが、もうそういう思いはしたくない。その経験を伝えるのが僕の役目だと思っているので、チームが前に進めるように気を引き締めていきたい」と話していました。
久保「攻撃陣が助けられなかった 谷選手が救ってくれた」 
4試合連続ゴールを決められなかった久保建英選手は「きょうは攻撃陣がチームを助けられなくて、守備陣に迷惑をかけてしまった。ゴールキーパーの谷晃生選手が救ってくれて、チーム一丸で勝てて、すごくうれしい」と話していました。

また、準決勝の相手が自身がプレーしているスペインに決まったことについて「予選リーグが始まるときから普通にいけばスペインだろうなと思っていた。100%の力でいこうと思っているし、120%、150%の力でチームを勝たせたい」と意気込みを語りました。
森保監督「選手が無失点で戦ってくれ勝利につながった」 
2大会ぶりに準決勝進出を決めた森保一監督はペナルティーキック戦までもつれた戦いについて「できれば90分間にゴールを決めて勝ちたかったが、なかなかゴールをこじあけられなかった。選手が無失点で戦ってくれたことが勝利につながった」と振り返りました。

そのうえで、相手の3倍近い21本のシュートを打ちながら無得点に終わった攻撃陣について「カウンター攻撃からもチャンスを作っていたし、ボールをつないでサイドから決定的なシーンを何度か作っていた。相手も粘ってプレッシャーをかけてきたのでなかなか最後を決めきることが難しかったのかなと思う」と話していました。
“エース”ウッド封じるも…決定力に欠けPK戦にもつれる
予選リーグを3連勝して1位通過し、準々決勝に進んだ日本。相手のニュージーランドは3回目のオリンピック出場で初めて予選リーグを突破してきました。年齢制限のない代表でみると最新の世界ランキングは日本の28位に対してニュージーランドは122位。「格下」のように見られがちですが、選手たちは「1発勝負なので何が起こるかわからない」と警戒感を強めていました。

守備陣がもっとも注意しなければならないと考えていたのが、オーバーエイジ枠のフォワード、クリス・ウッド選手でした。イングランドプレミアリーグで4シーズン連続でふた桁得点をマークしている身長1メートル91センチのストライカーで、今大会も予選リーグ3試合で2ゴールを挙げています。予選リーグ初戦の韓国戦ではシュート2本ながらウッド選手の決勝点で1対0で制していて、堅い守りをベースにしつつウッド選手の決定力で少ないチャンスをものにするのがチームの形だとみていました。

冨安健洋選手は「攻守の切り替えがとても速い印象があるので、それを頭に入れながらプレーしないといけない。ウッド選手に対してはペナルティーエリアの中での勝負と駆け引きがとくに大事になると思う」と話していました。

一方の攻撃陣は、ニュージーランドの堅い守りをどう崩していくかをポイントにあげました。予選リーグの初戦の南アフリカ戦では引いて守る相手に対し、後半26分まで得点を奪えず、苦しんだだけに堂安律選手は「ずっとパスを続けても崩れないかもしれないし、どこかで無理やり、こじあけていくことも必要。少し早めにクロスボールを入れたりして想定外のことを起こすこともサッカーの一部だと思う」と話していました。

試合では守備は無失点におさえたものの、攻撃では決定力に欠けました。0対0のままペナルティーキック戦にもつれた末に勝利をつかみとりました。
《試合詳細》
▽午後6時
 日本のキックオフで試合が始まりました。

▽前半10分
 右サイド、林選手からの低いクロスボールに遠藤選手が合わせましたが、枠の上に外れました。

▽前半20分経過
 0対0です。日本は序盤からボールを保持していますが、守りを固める相手を崩しきれません。

▽前半31分
 右サイドの久保選手から低いクロスボール。堂安選手がニアサイドで合わせましたが、シュートは枠を外れました。試合は0対0です。

▽前半34分
 左サイド、相馬選手の折り返しに堂安選手が左足で合わせましたがここも枠をとらえられません。

▽前半40分経過
 依然として0対0です。日本はサイド攻撃で繰り返しチャンスを作りますが、決め切ることができません。

▽前半45分経過
 アディショナルタイムは1分です。

▽前半終了 0-0
 ボール支配率は日本が57%、ニュージーランドが43%。日本は序盤からサイド攻撃で再三、チャンスを作りましたが、ゴール前を固める相手を崩しきれませんでした。

▽午後7時すぎ
 後半が始まりました。両チームとも選手の交代はありません。

▽後半10分経過
 0対0です。後半に入って、シュートは日本が1本、ニュージーランドは0本と両チーム攻め手を欠いています。

▽後半20分経過
 0対0です。ニュージーランドのフォーメーション変更に、日本は対応しきれていません。攻められる場面も増えています。

▽後半24分
 日本は林大地選手に代えて上田綺世選手、相馬勇紀選手に代えて中山雄太選手を投入しました。

▽後半25分
 久保選手がミドルシュートを打ちますが、ゴールキーパーにセーブされました。日本は久々のシュートです。

▽後半28分
 田中選手がドリブルで相手を1人かわして左足でミドルシュート。わずかに上に外れました。

▽後半31分
 右サイドからのクロスボールに旗手選手がヘディングシュートでねらいましたが、ボールは惜しくもクロスバーの上へ。

▽後半37分
 堂安選手が右サイドから低いクロスボール。上田選手がフリーで合わせるもゴールキーパーの正面でした。

▽後半40分
 ドリブルで駆け上がった堂安選手がミドルシュート。ゴールキーパーに左手でセーブされました。日本が攻勢をかけ続けます。

▽後半44分
 冨安選手が後ろから相手を倒してイエローカードを受けました。

▽後半45分経過
 0対0です。アディショナルタイムは3分です。

▽後半終了 0-0 延長戦へ
 前後半15分ずつの延長戦に入ります。シュート数は日本が14本、ニュージーランド4本。日本が攻め続けましたが、ゴールはなりません。

▽午後7時55分
 延長前半が始まりました。日本は旗手怜央選手に代わって三笘薫選手、田中碧選手に代わって板倉滉選手が入りました。

▽延長前半5分
 三笘選手のスルーパスに抜け出した上田選手がシュートしましたがゴールキーパーにセーブされました。

▽延長前半12分
 堂安選手がドリブルからゴール正面でシュートを打ちましたがクロスバーの上に外れました。

▽延長前半終了 0-0
 依然として0-0です。日本は再三、シュートを打ちましたが、決めきれません。

▽午後8時12分
 延長後半が始まりました。日本は堂安律選手に代わって三好康児選手が入りました。

▽延長後半3分
 相手のシュートをゴール手前で吉田選手がコースを変えてピンチを防ぎました。

▽延長後半9分
 三好選手が相手を倒してイエローカードを受けました。

▽延長後半終了 0-0
試合はペナルティーキック戦に入ります。日本は相手の3倍近い21本のシュートを打ちましたが、決められませんでした。

▽PK戦
・ニュージーランドは1人目が成功しました。

・PK戦 日本の1人目、上田選手が決めました。

・ニュージーランドは2人目が失敗しました。

・日本は2人目の板倉選手が決めました。これで2-1です。

・ニュージーランドは3人目が失敗しました。

・日本は3人目の中山選手が決めました。これで3-1です。

・日本は3人目の中山選手が決めました。これで3-1です。

・ニュージーランドは4人目が成功しました。

・日本は4人目の吉田選手が決め、ペナルティーキック戦を4-2で制しました。
日本 先発メンバー 出場停止の酒井に代わり橋岡が先発 
【GK】
谷晃生
【DF】
吉田麻也(キャプテン)/旗手怜央/冨安健洋/橋岡大樹
【MF】
遠藤航/久保建英/堂安律/相馬勇紀/田中碧
【FW】
林大地
ニュージーランド FWクリス・ウッドが攻撃の中心 
【GK】
マイケル・ウド
【DF】
ウィンストン・リード(キャプテン)/リベラート・カカチェ/ナンド・パイネカー/カラン・エリオット
【MF】
クレイトン・ルイス/ジョー・ベル/ジアニ・ステンズネス
【FW】
クリス・ウッド/ベン・ウェイン/マシュー・ガーベット

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OAの貫禄!DF吉田麻也「なめんじゃねえよと」無失点&PK勝利決めるキッカーに



◆東京五輪 サッカー男子準々決勝 日本0(PK4―2)0ニュージーランド(31日・カシマスタジアム)

 日本男子の主将を務めるDF吉田麻也が、PK戦までもつれ込んだ末に勝利したニュージーランド戦を「よく我慢したと思う。間違いなくタフな試合になると思っていたし、簡単に諦めるチームじゃないと思っていたので、良く耐えた」と振り返った。取材エリアに現れた際には、前に用意された台にもたれかかるほど疲労感も漂わせたが、表情は晴れやかだった。


 1次リーグの3試合では計7得点を挙げた攻撃陣だが、この日は延長戦を含めた120分間、得点を奪えず。それでも守備陣が踏ん張り、相手にもゴールを割らせなかった。吉田自身は後半途中にバックパスが短くなるなど、あわやのシーンも。しかしその後も集中力を切らさず「バックパスが短くなったりして、疲れているんじゃない?って思いましたね? なめんじゃねぇよと。プレーの波を修正できるようになったのは30代に近づいてから。僕がパフォーマンスでばらつきがでても良くないので、良かったです」。相手エースのFWウッドを最後まで封じた。

 PKでは4人目のキッカーを務め、冷静に決めて勝利を確定させた吉田。緊張はなかったか、と問われると「するでしょ、あの感じ。ただ(谷)晃生が2本止めててくれていて、(5人目のキッカーを予定していた遠藤)航も、1本外していいですよといっていたので、もうここって決めていたところに蹴り込みました」と笑顔をみせた。

 準決勝の相手は、7月17日の親善試合で1―1と引き分けたスペインに決まった。吉田は2012年、準決勝でメキシコに敗れたロンドン五輪を引き合いに「9年前と同じように、テストマッチで事前に試合をしたチームと戦うので、状況は非常に似ていると思う。そういう意味でも、(オーバーエージの)僕や(酒井)宏樹が、経験を若い選手に伝えていけるのはポジティブな要素」。ロンドンでは超えられなかった壁を、乗り越える勝利を誓っていた。

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