熊本・秀岳館高校で100人超のクラスター 帰省後に寮で感染拡大か ( どの都道府県でもおこる可能性あり )
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 熊本県八代市の私立秀岳館高校で生徒や教職員らが新型コロナウイルスに相次いで感染し、100人を超えるクラスター(感染者集団)になった。県内では過去2番目の規模という。感染者のほとんどは寮で暮らす運動部員で、お盆休みの帰省をきっかけに寮内で感染が広がった可能性がある。学校側は感染防止対策を強化するが、寝食を共にする寮での対策の難しさが浮き彫りとなった。



 県によると、8月25日、発熱や頭痛を訴えた運動部員3人の感染が初めて確認された。翌26日には同じ部の8人の感染が新たに確認され、クラスターと認定された。

 この部の部員全員と寮関係者が濃厚接触者となり、検査で次々と感染が判明。29日には感染者が計66人になり、学校は30日から臨時休校に踏み切った。ほぼ全員の検査が終わった8月31日には部員83人、職員4人の計87人に膨れあがり、感染者は今月11日までに部員99人、職員6人の計105人に達し、これまでに県内で確認されたクラスターの中では、造船大手ジャパンマリンユナイテッド(JMU)有明事業所の113人に次ぐ規模という。12日以降は感染者が出ていない。

 感染した部員らの多くは軽症で宿泊療養施設に入り、一部の部員は病院に入院。13日時点で8割ほどの生徒が療養を終えたという。

 八代保健所によると、感染が拡大した要因として、お盆休みに関東や関西などに帰省した部員が一斉に寮に戻り、相部屋で広がったことが考えられるという。

 ウイルスがどこから持ち込まれたかはわかっていないが、帰省した部員の中には友人らとバーベキューをするなど、感染リスクが高い会食をした例が複数あったという。高校によると、帰省時は外部との接触をなるべく避けるよう指導し、学校に戻った部員全員から抗原検査かPCR検査による陰性証明を出してもらっていた。だが、検査で発見できなかった感染があったとみられる。

 高校は以前から取り組んできた校内の消毒やマスク着用などの対策を一層強化。生徒が触れる扉や机、階段の手すりなどの消毒は1日3回から5回に増やし、生徒には不織布マスクの着用を徹底させている。13日から、寮の生徒と自宅から通う生徒を分ける時差登校を始めた。

 県の健康危機管理課の担当者は寮での感染対策について「生徒にとっては『家』なので、常にマスクを着用するのは難しいと思う」とする一方、「話す時だけでもマスクを着用してほしい。換気と手の消毒は常時行い、寮生以外との会食はなるべく避けてほしい」と話す。

 秀岳館高校は2016~17年に春の選抜高校野球大会と夏の全国高校野球選手権大会に4季連続で出場。うち3大会でベスト4に進出した。OBに元プロ野球ソフトバンクの松中信彦さん(当時は八代一高)らがいる。