国際情勢 新型コロナサミット、米が5億回分のワクチン追加支援表明 / TPP加盟への地ならし?中国「知的財産権強国」戦略を発表

新型コロナサミット、米が5億回分のワクチン追加支援表明



 新型コロナウイルスへの対応を話しあう「新型コロナ・サミット」がオンラインで開催され、アメリカのバイデン大統領は世界に向けて新たに5億回分のワクチンを提供することを明らかにしました。

バイデン大統領
 「世界的な悲劇です。中途半端な対策では解決できません。大きな対策が必要です」

 アメリカの主催で開かれた新型コロナ・サミットでバイデン大統領は新たに5億回分のファイザー製ワクチンを提供することを表明しました。また、「支援に政治的な意図を絡めてはいけない」と話し、いわゆるワクチン外交に釘を刺しました。

 菅総理はビデオメッセージで参加し、▼新たに3700万回分のワクチンを世界に提供する方針を表明するとともに、▼酸素濃縮器や人工呼吸器の提供などに引き続き力を入れる考えを示しました。

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米FRB 量的緩和縮小11月にも決定へ、ゼロ金利解除22年に前倒しも

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、景気を下支えするために行ってきた量的緩和策の規模の縮小について、早ければ次回11月の会合で決定する考えを示唆しました。

 FRBは22日までの会合で、政策金利の誘導目標を年0%から0.25%の範囲とする今のゼロ金利政策と、ひと月あたりおよそ13兆円のペースでアメリカ国債などを買い入れる量的緩和策を維持することを決めました。

パウエル議長
 「国内経済は目標に向かって改善している。改善が想定通り進めば、資産購入のペースを早急に減速させる必要があると判断している」

 一方で、量的緩和策を縮小する時期についてパウエル議長は、早ければ次回11月の会合で縮小を決定する考えを示唆しました。また、ゼロ金利政策を解除する時期についても、これまでの2023年から2022年に前倒しする可能性を示しました。


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TPP加盟への地ならし?中国「知的財産権強国」戦略を発表

中国政府は、「知的財産権強国」建設の15か年戦略を発表しました。TPP=環太平洋パートナーシップ協定への加入を実現するための体制づくりを目指す狙いもあるとみられます。

 中国国営の中央テレビによりますと、中国政府が22日に発表した「知的財産権強国」建設の15か年戦略では、2035年までに、▽知的財産権の保護に関わる制度を完全に整え、▽知的財産権を管理する国際的な枠組みへの参加を実現するなどの目標を掲げています。そのために、特許法や商標法、著作権法などの改正や、営業秘密の保護を強化するための法整備を行い、取り締まりを強化するとしています。また、中国ブランドの育成も行い、ビッグデータやAIといったハイテク関連の知的財産権の保護する仕組みも強化するとしています。

 中国としては、16日に申請したTPP加入の実現に向けて、体制づくりを目指す狙いもあるとみられます。

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韓国大統領の朝鮮戦争「終戦宣言」呼びかけに中国前向き姿勢

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が朝鮮戦争の終戦の宣言を行うよう呼びかけたことに対し、中国政府は「政治的解決のプロセスに重要な内容だ」と前向きな姿勢を示しました。

中国外務省 趙立堅報道官
 「朝鮮半島の戦争状態の終結と朝鮮半島の停戦・平和メカニズムの転換の実現は、朝鮮半島問題の政治的解決のプロセスの重要な内容だ」

 中国外務省の趙立堅報道官は会見でこのように述べ、韓国の文在寅大統領が国連総会で、韓国と北朝鮮、アメリカの3者、または中国を加えた4者での朝鮮戦争の「終戦」宣言を提案したことに対し、前向きな姿勢を示しました。また、趙報道官は「朝鮮戦争の終結は国際社会の普遍的な期待でもある」とした上で、「朝鮮半島問題の重要な当事者かつ、休戦協定の締約国として中国は引き続きあるべき役割を果たす」と強調しました。


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中国恒大「乱脈開発」のいま、23日が期限の社債利払い実行も

巨額の負債を抱え、経営危機となっている不動産大手「中国恒大集団」。23日に期限を迎える社債の利払いを実行すると発表しましたが、負債の要因の一つとされるのが「乱脈開発」です。進行中の大型開発の現場を取材しました。

 中国の不動産事業で業界2位の「中国恒大集団」。業績の落ち込みで資金繰りが悪化し、6月末時点で総額およそ33兆円の巨額の負債を抱え、経営破綻への懸念が高まっています。

 その中国恒大のグループ会社は22日朝、23日に期限を迎える社債の利払いを実行すると発表。支払う利息は2億3200万元、日本円でおよそ39億4400万円です。ひとまず、デフォルト=債務不履行の懸念を払拭しようとしたかたちですが、中国恒大が進めている大型開発の現場に向かってみると・・・

記者
 「広州の郊外に、恒大は所有するサッカーチームのため、世界最大級のスタジアムの建設を進めています」

 中国恒大が所有するプロサッカーチーム「広州FC」の本拠地として来年完成予定のサッカースタジアム。花をイメージした外観は、これまでのスタジアムとは一線を画する前衛的なデザインです。総工費はおよそ2000億円とされ、世界最大級となる10万人を収容できる予定だといいますが、作業員の姿はまばらです。現地メディアによりますと、すでに国有企業に売却されたといいます。

記者
 「看板に描かれているように、スタジアムの周辺には恒大が手がけるタワーマンションの建設も進められています」

 スタジアム周辺に林立するタワーマンション。ところが、こちらも工事が進められている様子は見られません。

販売スタッフ
 「2023年か2024年には部屋を引き渡せます。延期の心配ですか?大丈夫です。もうほかの会社に買収されたので」

 利払いに備え、不動産などの資産売却を進めていることがうかがえます。

 中国恒大を一代で築き上げた経営トップ・許家印主席は21日、「一刻も早く暗闇から抜け出し、住宅購入者や投資家、金融機関に『責任ある回答』を手渡すことができると固く信じている」と強調。ただ、年末にかけて多くの社債の利払い期限が残っていて、経営危機を乗り越えられるかは不透明な状況です。

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米中首脳、国連総会演説で歩み寄りの余地も


対立する米中の首脳が国連総会で行った演説。双方変わらず強い姿勢を見せましたが、歩み寄りの余地も残しました。

 大統領就任後、初めて国連で演説したアメリカのバイデン氏。外交方針を世界に示すこの演説で訴えたのは、中国への対応を念頭に置いた「同盟関係の再構築」です。

アメリカ バイデン大統領
 「就任後の8か月間、私は同盟関係の再構築、協力関係の再生が安全保障と繁栄にとって不可欠だと認識することを最優先課題にしてきた」

 この日、バイデン氏は、安全保障の新たな枠組み「AUKUS」のメンバーであるオーストラリアとイギリスの首脳と相次いで会談。インド太平洋地域での連携強化を確認しました。

 一方、中国の習近平国家主席は・・・

中国 習近平国家主席
 「小さいサークルとゼロサムゲームを捨てなければならない」

 「AUKUS」や日米豪・インドの「クアッド」など、アメリカが重視する中国包囲網の枠組みを「小さなサークル」と表現し、けん制。一方で「ウィン・ウィンの関係を構築する必要がある」と共存を呼びかけました。

 バイデン氏も、唯一の競争相手と位置づける中国を念頭に「共通する課題を平和的に解決するなら協力する」と演説していて、双方が歩み寄りの余地も残した形となりました。

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ボルソナロ大統領とNY訪問中のブラジル保健相がコロナ感染

国連総会に合わせてニューヨークを訪問中のブラジルの保健相が、新型コロナウイルス検査で陽性反応が出たことが分かりました。

 ブラジル大統領府は21日、ケイロガ保健相が訪問中のニューヨークで、新型コロナ検査で陽性反応が出たと発表しました。体調は良好で、現在、ニューヨーク市内のホテルで隔離状態にあるということです。国連総会に合わせてニューヨーク入りしたブラジル代表団の中で、新型コロナ検査で陽性反応が出たのは2人目です。

 保健相は、19日にニューヨーク市内でボルソナロ大統領とともに路上でピザを食べていた人物で、ボルソナロ大統領は新型コロナに感染したまま、国連総会に出席した可能性があるとの疑いが出ています。

 また、保健相は20日、イギリスのジョンソン首相との首脳会合の場にも居合わせていたほか、ジョンソン首相も21日にアメリカのバイデン大統領と接触していることから、感染の連鎖が心配されます。
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ブラジルでヘリコプターハイジャック脱獄計画が失敗に終わる

ブラジルのリオデジャネイロ郊外でヘリコプターを使った映画さながらの脱獄計画が実行されたのですが、予期せぬ展開が待ち受けていました。

 上空をくるくると飛行するヘリコプター。制御不能に陥っているように見えます。実はこれ、刑務所に収監中の仲間を脱獄させようと、2人組がヘリコプターをチャーター、パイロットを人質にとって操縦させ、刑務所の上に向かわせようとしたのです。

 しかし、ヘリコプターは、こうしてくるくると旋回。ヘリが落下するかもしれない恐怖を味わった2人組は、計画をあきらめて北の方角にある街ニテロイに向かうよう指示。そのまま逃走し、警察が行方を追っているということです。

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ノーベル賞の前哨戦クラリベイト引用賞 日本人3人が受賞



ノーベル賞の前哨戦ともいわれるクラリベイト引用栄誉賞の受賞者が発表され、日本からは3人の研究者が選出されました。

 クラリベイト引用栄誉賞は論文が2000回以上引用されるなど、研究分野の発展に大きく貢献した学者や研究者に贈られます。

 22日、今年の受賞者が発表され、医学・生理学部門で大阪大学の元総長・岸本忠三氏と前総長・平野俊夫氏。化学部門で京都大学名誉教授の澤本光男氏の日本人3人が受賞しました。

 クラリベイト引用栄誉賞はこれまで選出された376人のうち59人がのちにノーベル賞を受賞していることから、ノーベル賞の前哨戦ともいわれていて、来月発表を控えるノーベル賞の受賞も期待されます。

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全世界のファン歓喜!なぜ?BTSが国連でスピーチしたワケ

韓国の人気アイドルグループ・BTSが国連総会に登場。若い世代に向けて「君たちはウェルカムジェネレーションだ」とメッセージを送りました。BTSが国連でメッセージを発したのは今回で3回目ですが、なぜBTSが国連でスピーチをしたのでしょうか?その理由や中身を解説します。

南波雅俊キャスター:
BTSが国連総会に参加した理由は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領から「未来世代と文化のための大統領特使」に任命され、若い世代の代弁者としての役割を期待されているためです。また、今回は外交官パスポートで、アメリカに渡りました。これがあるとビザなどがなくても、アメリカに入国できるということです。

BTSが国連総会で演説するのは今回が3回目です。最初は2018年に開かれたユニセフの会合で、リーダーのRMさんが「肌の色や、ジェンダー意識は関係ありません」と述べ、自分自身を愛そう、そして自分自身を語ろうというメッセージを若者に発しました。そして去年「コロナ禍の若者へ」ということで、ジョングクさんが「人生は続く、共に生きていこう」とコロナで悩んでいる若者に向けて希望を持とうというビデオメッセージを送ったのです。

井上貴博キャスター:
このように、アイドルグループなどが外交官パスポートで海外へ行くのは異例なんですか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
異例ですね。使用できるのはその期間だけですが、外交官パスポートには外交官特権がありまして、いろいろな検査やチェックを受けなくて済むということがあります。文在寅大統領の人気を取りたい、という思惑もあるのでしょうが、それでも韓国にとっては大変なキラーコンテンツですね。日本にこのようなコンテンツがあるかどうか、ちょっと考えますけどね。

南波キャスター:
今回BTSが国連総会でどんなメッセージを発したのか。その内容です。

<BTS国連総会でのメッセージ>
「コロナ禍で様々な機会を失った10代、20代が“ロスト”ジェネレーションと見られているかもしれないが、そうではない!“ウェルカム”ジェネレーションだ」

南波キャスター:
『変化を恐れず受け入れて前に進む世代』だという言葉を発しました。このコロナ禍でもネットを通して新たな出会いがあったり、新たな勉強を始めたり、様々な挑戦をしている若者に向けてのメッセージになります。
そしてリーダーのRMさんが「皆さんに伝えたい私たちの“ウェルカム”の挨拶」だとして国連本部で撮影した『Permission to Dance』のパフォーマンスVTRを披露しました。
今、国連の公式のYouTubeにも映像が上がっていますが、21日18時時点で950万再生を超えているということで、全世界にも届いているということです。
そして、このBTSの国連総会での演説は、全世界で約100万人がライブで視聴していました。全世界から様々なリアクションが届いています。

<BTSの演説についてのネット上のリアクション>
スペインのファン:「BTSのメッセージが世界で受け止められるなんて本当にワクワクする。世界中があなたたちの声を聞いているわ」

南アフリカのファン:「若者の声を代弁し、勇気と希望を与えてくれてありがとう」

ベネズエラのファン:「同じ時間を過ごせて最高。今夜は彼らと同じ月を見ているんだわ」

ウルグアイのファン:「本当に誇らしく思う。ずっと愛しています」

南波キャスター:
BTSの大ファン、Nスタの山内あゆアナウンサーとも話をしたところ「世界各国に友達ができたわ。言葉は通じなくてもBTSについてなら、共感しながら3時間は話せるわ」と話していました。

ホラン千秋キャスター:
本当にBTSの皆さんはいろんな人の懸け橋になっているんだと思いますし、確かにコロナでいろんな機会を失ったという事実は変わらないかもしれませんが、それを「そうか、挑戦しているんだ」と捉え方を変えるきっかけをくださったようにも感じますね。

井上キャスター:
最近特に感じますが、私自身は「コロナ禍の前にまだ戻りたい」と、どこかで思っているのですが、10代や20代の人と話すと「何を言っているんですか。今は今でこれを受け入れて、コロナ禍で何ができるのかを考えた方が楽じゃないですか」という、それこそ“ウェルカムジェネレーション”です。とても柔軟でしなやかさを感じました。

星さん:
このようなポジティブな発想は意外とアメリカにも出ている。中南米にも受けるんですよね。そういった意味では、その辺がマッチしているのじゃないですかね。

井上キャスター:
あとSDGsを軸に本当にふるいにかけられているというか。私たちテレビ局も遅れていると言われますが、本当にSDGsを軸にこれから世界が変わる、という感じがしますよね。

星さん:
発想転換しなければいけない。勝負ですよね。どこまで発想転換できるかという。





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