女子会トーク 大下容子アナ、連日の生放送を支える体調管理術 50歳を機に「1日1食」に
自身の名前を冠したお昼の情報番組『大下容子ワイド!スクランブル』で、メインキャスターを務めるテレビ朝日アナウンサー・大下容子さん(51歳)。23年間、週5日(うち15年間は、『SmaSTATION!!』を入れた週6日)の生放送を続けている。「1日1日、最善を尽くすことを重ねてきただけ」と振り返る大下さんに、そんな毎日を乗り切るために大切にしている「体調管理」についてお聞きしました。
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体力と気力は直結している
「年齢を重ねて感じるのは、自分にとって体力と気力は直結しているな、ということです。寝不足や体調が悪かったりすると仕事の質にも影響してしまうので、体調管理に一番気をつけています。毎日の番組ですから、同じようなテンション、同じような表情で画面の前に立つことを心がけています」(大下さん・以下同)
◆「今日も頑張って行った」という小さな満足感も大切
体調を整えるために、仕事がある日のジム通いは欠かさないという。
「15分から20分、ストレッチや体幹を整えるために足を運んでいます。以前は、朝の出勤前に通ってガンガン走っていましたが、40歳を過ぎたあたりでガクッと体力が落ちて、10分ももたないくらいになっちゃって…。それ以来、無理はやめようと決めました(笑)。
毎日、行こうかどうしようか…と思うのですが、『今日も頑張って行った』という小さな満足感や喜びも大切かなと思って。そんな小さな幸せを大切にしたいですね。
コロナ禍初期の頃はスポーツクラブもクローズしていて、長年ずっと続けてきたことができなくなってとても戸惑いました。生活のリズムって大切なんだなと痛感しましたね」
朝4時に起きて5時過ぎに出社。就寝時間は夜9時
番組は午前10時25分から放送開始(一部地域を除く)だが、大下さんの朝は想像以上に早い。朝4時に起きて、5時過ぎには出社する毎日を送る。
◆寝る頃にはエネルギーがゼロに
「夜は9時くらいに寝ているのですが、後輩に『小学生みたいですね』って言われちゃいます(笑)。なかなか眠れない時期が一時あったのですが、今はわりとすぐ寝られます。でも眠りは浅くて、朝まで1回も起きないことはまずないです。
毎日番組が終わると、ホッとするとともに落ち込んだり疲れがドッとやってきます。ジムで気分転換して夕食の買い物をして帰宅し、簡単に作って食べて、ニュースを見ながらちょっとゴロゴロしていたら、あらもうお風呂に入らなきゃ!という時間で、寝るまではあっという間。週末の夜は、自然にエネルギーがゼロに近づいています(笑)」
1日1食で本番での集中力が格段にアップ?
生放送をメインキャスターとして回していくには、体力、特に集中力を必要とする。年齢とともにそれを長時間維持することが課題になっているが、大下さんも“寄る年波”を感じることは少なくないという。
「放送前の準備も、“この分量であればこのくらいの時間でできるだろう”っていう目安が、今までよりちょっとずつ時間がかかるのを実感しています。だんだん目も見えにくくなって、新聞を読むのもパソコンで調べるのも、1~2割、時間がかかるようになりました。そんな訳で出社が少しずつ早くなっていますが、年齢とともに早起きは得意になっているのでそこは大丈夫(笑)」
そう率直に語る大下さん。「集中力を維持するために」と続けているのが平日は食事を「1日1食」にすることだ。
「ちょっと空腹ぐらいのほうが集中できるので、50歳を機に1日1食にしました。小、中、高、大学、社会人とずっと、3食ほとんど抜いたことないぐらい規則正しい食生活だったので自分でもびっくりですが…。もちろんどなたにもすすめられる方法ではありませんが、私の場合、始めてみたら意外とすんなり順応できました」
◆食べる順番には気をつけている
夕食時に食べるその1食は、「食べたいものを食べている」というが、食べる順番には気をつけていると明かす。
「お腹が“空”の時間が長いので、最初は野菜やたんぱく質などから食べ始めて、肉や魚、最後にパンやご飯、麺という具合で。食後に甘いものも食べたりするから、結局カロリーを摂っていてダイエットにはなりません(笑)。年齢を重ねると、特にたんぱく質は骨や爪、髪や肌にとって大切なのでしっかり摂りたいと思っています」
平日の“超早寝早起き”生活に、昨今のコロナ禍も重なり、外食や夜の集まりからは縁遠いという大下さん。
「もともと昔から、人との食事で出歩くタイプではなかったので、夜はあまり出かけないんです。お酒は弱いので、ほとんど飲まないですね。周りを見渡して、お酒が好きな人は朝早い番組は大変そう。少しだけ飲んで帰るというのも後ろ髪引かれるでしょうし。私はたまたま弱いからそのストレスは感じずに済んでいます。その点も番組が長く続くことにつながってるのかもしれないですね」
自分を大切にしてあげられるのは自分だけ
番組の顔として、周囲をグイグイ引っ張っていく頼もしいイメージがあるが、実は姉と兄のいる3人きょうだいの末っ子として、みんなに可愛がられて育ったという大下さん。
「末っ子でわりと人に訊いたり頼ったりする性格です。道がわからなくなっても地図と格闘することなくすぐ人に訊きますし(笑)。そう見えないっていわれるんですけど、『教えて下さい!』とか『こういうことで困っています。どうしたらいいの?』とか…信頼している人たちに頼ります。人のアドバイスにも、耳を傾けられるほうですね」
◆ストレスとの付き合い方は上手じゃない
お酒は飲まず、外出は控えめ、週末はしっかり休息に当てる―― 一見ストイックに見えるそんな生活の中で、生放送のプレッシャーや日々のストレスとはどんなふうに付き合っているのだろうか。
「ストレスとの付き合い方は全然上手じゃなくて、引きずるほうです。母や姉や数少ない友達に、申し訳ないなと思いながらも、『ちょっと聞いて!』と愚痴を聞いてもらうこともあります。一人で溜め込むのは心身ともに良くないので。その分相手が大変な時は、力になりたいなと思います。
電話口でぽろぽろ泣きながら話を聞いてもらうこともあります。不思議なもので、泣くと結構すっきりするんですよね。泣くこともあっていいと思うようになりました。しゃべっているうちに、自分の良くなかったところや相手の気持ちも見えてきたり、整理されることもあります。一人で悩み苦しんでエネルギーを消耗するよりも、時には人に力を借りながら自分をいたわって欲しいなと思います。
自分くらいは自分を大切にしてあげないと、と思ってます(笑)。ちょっとした体調の変化に最初に気が付けるのも自分。とにかく自分とは一生の付き合いなので、無理をせず他人と比べず、自分の心地よいペースで歩んでいけたらと思っています」
◆大下容子(おおした・ようこ)
1970年広島県広島市生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。血液型A型。身長:160㎝。1993年テレビ朝日入社、役員待遇 エグゼクティブアナウンサー。『大下容子ワイド!スクランブル』(毎週月~金曜、10時25分~13時/一部地域を除く)でメインキャスターを務める。『ワイド!スクランブル』は1998年から23年間担当。2021年10月、初エッセイ『たたかわない生き方』(CCCメディアハウス)を出版。
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