岡山 「地価公示」住宅地28年ぶり値上がり 商業地・工業地も上昇

土地の価格動向を示すことしの「地価公示」が公表され、岡山県内の住宅地は28年ぶりの値上がりとなりました。
商業地・工業地も上昇し、新型コロナからの回復がうかがえます。

地価公示は国土交通省が調査したことし1月1日時点の土地の価格で、県内では401地点が対象です。
それによりますと、住宅地はプラス0.4%と、平成7年以来28年ぶりの上昇となりました。
商業地はプラス1.6%で2年連続で上昇し、上昇幅も去年の0.2%から1.4ポイント拡大しました。
また工業地はプラス1.7%で、6年連続の上昇となり、上昇幅は去年の0.8%から0.9ポイント拡大しました。
全体の平均はプラス0.7%で、コロナ前の令和2年以来3年ぶりに上昇に転じました。
今回の調査で地価が最も高かったのは、住宅地では3年連続で岡山市北区伊島町で、1平方メートルあたり18万円です。
商業地では、岡山市北区本町の桃太郎大通りにあるビルが、平成元年以来35年連続でトップとなり、1平方メートルあたり165万円となっています。
また値上がり率が最も高かかったのは、住宅地では岡山市北区下中野の7.9%、商業地では岡山市北区柳町2丁目のビルで8.4%となりました。

調査をとりまとめた不動産鑑定士の藤川亮さんは「コロナ禍からの回復は鮮明だ。国や県が推し進めるコンパクトシティー構想で、今後はできるだけ街なかに住んでもらおうという動きがあり、都市の中心部がこれからも発展していくと見られる。商業地でも、市街地の再開発が行われている場所が上昇している」と分析しています。