高畑勲さん、岡山空襲の体験語る   「火垂るの墓」「かぐや姫の物語」
火垂るの墓

岡山空襲から70年を迎えた29日、岡山市出身のアニメーション映画監督・高畑勲さん(79)を招いた平和講演会が、市民会館(同市北区丸の内)であり、高畑さんは同空襲の実体験を基に、あらためて平和への願いを口にした。
 講演会は「岡山空襲から70年  平和の重み」の演題で、高畑さんは空襲当時、国民学校4年生だったと話し「激しい音とともに窓が真っ赤に染まり、はだしで外に駆け出した。人々が逃げる姿を見て自分も夢中で走った」と爆撃の瞬間を振り返った。「途中、シャーと火の雨が降ってきて、辺りは火の海となった。一緒にいた姉は爆発で失神した」と空襲の恐さをまざまざと語った。
 現在、国会で審議中の安全保障関連法案などについては「本当に日本はこのまま行っていいのか」と話し、憲法9条は戦争をしないための最後の歯止めとして変えてはいけない、と訴えた。
 講演は岡山市と同市教委の主催で、午前中の戦没者追悼式に続いて開かれ、約1600人が聴講した。

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高畑勲監督「9条は最後の歯止め」講演で反戦訴え

太平洋戦争時を題材にした「火垂るの墓」などのアニメ作品で知られる映画監督の高畑勲さん(79)が29日、少年時代を過ごした岡山市で講演し、「憲法9条は(戦争をしないための)最後の歯止めとして変えてはいけない」と訴えた。
 
 講演は戦後70年に合わせ同市などが主催した。
 
 高畑さんは1943年から54年に岡山県立高を卒業するまで同市で過ごした。市によると、45年6月29日未明に市は空襲を受け、約1700人が命を奪われた。
 
 講演では、かつて戦争が始まった後、反対の立場だった人も主張をなくし、勝たなければならないと戦争を支持する人と団結したと指摘。「これが僕にとって一番怖いが、これからも起こりうること」と語気を強めた。
 
 その上で「若い人は空気を読むという言葉をよく使う。それは、戦争に流される時に『おかしいんじゃないか』と言わないことだ」とした。
 
 また国会で安全保障関連法案が審議されている現状を踏まえ「本当に日本はこのまま行っていいのか。岐路に立っている。何も言わずに済ますわけにはいかない」と話した。
 
 空襲時については「当時は9歳。パジャマではだしのまま、人が流れる方向に逃げた」と語った。その体験を、火垂るの墓の空襲場面に反映させたという。
 
 空襲後、自宅周辺に戻った際の景色を思い返し、「遺体だらけだった。生きているかのようなままで、陶器のようだった。怖くて震えが止まらなかった」と述べた。(
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06月  27日
高畑勲監督、米アカデミー会員候補に

「火垂るの墓」や「かぐや姫の物語」で知られる高畑勲監督が、アカデミー賞を決める際の投票権を持つ会員候補に選ばれました。

  映画の祭典「アカデミー賞」を主催するアメリカ映画芸術科学アカデミーは26日、スタジオジブリの高畑勲監督ら322人を新たな会員候補に選んだと発表しました。

 高畑監督は、「火垂るの墓」や「おもひでぽろぽろ」などを手掛けたほか、14年ぶりの長編作品になった「かぐや姫の物語」が今年のアカデミー賞・長編アニメ部門にノミネートされ、惜しくも受賞は逃したものの、国際的に非常に高い評価を得ました。こうした作品を通じた映画界への貢献が評価され、今回、会員候補に選ばれました。

 高畑監督がアカデミーからの要請に応じて正式に会員になれば、アカデミー賞作品を決める際の投票権を持つことになります。
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