岡山で市戦没者追悼式  (戦後70年)
岡山市 戦没者追悼式 (戦後70年)0629

 あの日の悲しみ、忘れない。岡山市街地の6割以上が焼失した岡山空襲から70年を迎えた29日、同市戦没者追悼式が市民会館(同市北区丸の内)で営まれた。遺族ら約1600人が犠牲者を慰霊するとともに、戦争体験を語り継ぎ、恒久平和を実現することを誓った。
 大森雅夫市長や遺族代表らが、空襲犠牲者のうち名前が判明している1453人の戦災死者名簿を祭壇に奉納。戦地で亡くなった市出身者1万198人と合わせ、全員で黙とうし、冥福を祈った。大森市長は「先人の犠牲と努力に感謝の誠をささげ、戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代へと語り継ぎ、継承していかなければならない」と式辞を述べた。
 市戦災遺族会の太田宮子会長(83)=同市=は会場の小中学生約220人に「戦争とはいかに非情で残酷なものか心に刻んでいただきたい」と呼び掛けた。児童生徒代表の同市立芳田中3年宮本怜奈さん(14)が「戦後70年が経過し、戦争に対する恐怖や、平和への感謝の気持ちが薄らいでいるような気がする。現在の平和が永遠と誰も断言できない。だからこそ平和を全力で守り抜くことを使命として歩み続けていかねばならない」と決意を述べた。
 参列者代表が献花台に菊の花を手向け、小中学生5人が「平和都市宣言」を朗読した。
 岡山空襲で被災した男性(78)=同市=は「空襲は無差別に人が亡くなり、本当に悲惨なものだ。戦争体験者が減っているので、記憶を伝えていかなければならない」と話した。
 岡山空襲は1945年6月29日未明、米軍爆撃機B29が約1時間半にわたり焼夷(しょうい)弾を投下。岡山市史は死者を1737人とするが2千人を超えるとの指摘もある。