遺品で知る「木堂」実像◇岡山 北区・記念館 演説原稿など65点   犬養毅(1855~1932年)

 岡山市(旧庭瀬村)出身の元首相で、「木堂」の号で親しまれた犬養毅(1855~1932年)ゆかりの品を紹介する企画展「再発見!犬養木堂」が、同市北区川入の犬養木堂記念館で開かれている。12月8日まで。

 昨年7月に87歳で亡くなった木堂の孫・犬養康彦さん(元共同通信社社長)の遺族が寄託・寄贈した約1600点のうち、65点を展示。第1回衆院選の当選証書、政友会が大勝した1932年衆院選の祝賀会での表情を捉えた16ミリフィルム映像のほか、5・15事件で暗殺され、当時の読売新聞で「口元固く政戦五十年の満々たる闘志を偲しのばせて」などと報じられた木堂のデスマスクなどが並ぶ。朱を入れた演説原稿、撮影時の様子を書き添えた写真もあり、筆まめな一面も伝えている。

 北区の無職男性(88)は「(中国の辛亥革命を指導した)孫文と交流するなど、偉大な人だと感じた」と見入っていた。

 無料。火曜休館。午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。問い合わせは同館(086・292・1820)。