岡山 「黒い雨」新基準で被爆者と認定されず 岡山の女性が提訴

広島に原爆が投下された直後に降ったいわゆる「黒い雨」をめぐり、救済の対象を広げた国の新たな基準でも被爆者と認定されなかった岡山市の女性が、被爆者と認めるよう求める訴えを岡山地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは、岡山市に住む83歳の女性です。
いわゆる「黒い雨」をめぐってはおととし国が救済の対象を広げ「黒い雨」を浴びた可能性が否定できず、がんなど11種類の病気のいずれかを患っている人などを被爆者と認定する新たな基準の運用を始めました。
訴状などによりますと、女性は4歳の時に当時住んでいた広島県廿日市市で黒い雨を浴びた記憶があり、要件となっている肝炎を患っていることから被爆者として認定するよう岡山県に申請しましたが「当時の居住地で黒い雨が降ったことが確認できない」などとして却下されたということです。
訴えでは「黒い雨が降った範囲の全体像が明らかになっていない中、雨を浴びた具体的な記憶があれば被爆者と認めるべきだ」などと主張し、県が行った処分を取り消し、被爆者と認定するよう求めています。
「黒い雨」の新基準をめぐっては、広島県で同様の提訴が相次いでいますが、岡山県では初めてで、女性はNHKの取材に対し「黒い雨に降られた記憶がわずかでもある人がいれば、一緒に行動したい」と話しています。
女性の代理人を務める則武透弁護士が記者会見し「原告の女性は戦後80年近く苦しんできて、一刻も早く救済されるべきだ。客観的証拠を求めて被爆者の認定をしなかった運用には問題があり、裁判で正していきたい」と述べました。
一方、岡山県は「訴状が届いていないため内容が確認できていないことから、コメントは差し控えさせていただく」としています。
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